みんなの心をつなぐ応援歌
歌うのは、全7曲。「青空仰げば」「さくらさくら」「おぼろ月夜」「翼をください」「旅愁」「冬の星座」、そして、あおぞら会の歌「青空のメロディー」。
会の10周年を記念して作られたこの歌は、古渡先生が作曲なさったもの。心が晴れやかになる心地よいメロディーです。
また、四季をおりこんだ情感あふれる歌詞に続く『悩み 苦しみ 乗り越えて 励まし あって 進もうよ』というメッセージが印象的で、参加者の方からも「障がいがあってもなくても、共感できる歌でしょ?是非覚えて帰ってね!」と笑顔で声を掛けていただきました。この歌は、仲間と励ましあって進もうとする人みんなの応援歌なんですね。
本番用の歌詞カードにポイントを書き込みます。みなさん真剣
先生の指導にも力が入ります
歌い込むこと1時間半。一緒に歌っていると体がほかほか温かくなるほどです。温かいお茶と桜色のお茶菓子をいただいてほっと一息。会話が弾み、あちこちで笑い声があがりました。当日の集合場所や衣装について隣同士で確認したり、相談したり。先生も、「発表の日は、朝からうんと笑っておいてね!」とエールを送ります。いよいよ本番を待つのみとなりました。
そして、発表当日。舞台となる「高津区健康づくりのつどい」では、20以上の団体が参加し、さまざまなイベントが行われました。「あおぞら会」はオープニングセレモニーに登場。
壇上のみなさんは、お揃いの赤いコサージュをつけて笑顔いっぱいです。力強く、そしてさわやかな歌声が響き渡り、みなさんのハートが歌にのって届けられたのでした。
晴れ舞台。のびやかな歌声で歌い上げました
仲間と楽しい体験を重ねることが リハビリに
「公的な支援や制度に頼らず、できるだけ自分たちで」をモットーに活動を始めたという「あおぞら会」。「かわさき七和会 高津支部 むつみ」にも他のグループとともに参加し、幅広いプログラムに取り組んでいます。3月だけでも、機能訓練に、歌や絵手紙、会食会と誕生会にお花見と目白押し。
「ここに集まるのは、人生の半ばで半身マヒなどの障がいを負った方。その後の人生も長いんだから、大切なのは自立した生活を送っていくこと。会の目的は体の機能を回復するためのリハビリなのですが、歌を歌うのも、絵手紙を描くのも、おしゃべりして笑い合うのも、会場まで来ることも、何もかもがリハビリなんです。」と、会長の大島さんと副会長の鈴木さんが話してくださいました。
みなさんが日頃のリハビリの目標として楽しみにしているのが、バスツアーへの参加。「まさか旅行に行けるようになるなんて夢にも思いませんでした。」と語ってくださったのは、会計の中村さん。「この会の方たちは、『ちょっと待っててくれる?』と遠慮なく言い合える、気の置けない仲間。集まった時は不自由なことは忘れて、みんなで笑って楽しみたいなと思っています。」
参加を呼びかけるチラシ。「どうぞ気軽に一度声をかけて下さい」とあります