視覚障害者の方や社協の協力を得て、会を立ち上げ
現在会員は、午前の部48名、夜間の部26名のあわせて74名。20歳代から80歳代までの幅広いメンバーが活動しています。
現在相談役の柳瀬さんに、設立当時のお話を伺いました。
「きっかけは1981年の国際障害者年。視覚特別支援学校からの進学者が増え、進学先にあわせた教科書の点訳が必要になるといった変化がありました。
ちょうど社会貢献になることを始めたいと考えていた折りに、社会福祉協議会が点字講習会を開催するということで参加しました。視覚障害のある方も同席し、和気あいあいの雰囲気のうちに終了したときには、活動を続けたいという声が自然とあがりました。
当時点訳ボランティアは少なく、視覚障害者の方がボランティアとして点字指導に入ってくれたことが大きな助けになり、また、川崎市盲人図書館や社会福祉協議会の職員の支援を受けて、1982年秋に「芽の字会」が発足しました。」
地域に出かけ、直接 支援や理解を深める取組みも
会が立ち上がった後も、点訳や点字の勉強だけでなく、視覚障害者のイベントの手伝いなど、当事者と直接顔を合わせるボランティア活動にも積極的に参加していくうちに、芽の字会の活動が知られていきました。
現在も、当事者団体が行う家庭生活訓練の安全をはかるためのサポートにもメンバーが参加し、協力しています。
下作延小学校での点字体験
集まった50人の子どもたちはみんな真剣そのもの
「点字ってこんなところにも使われているんだ!」と引き込まれていきます
また、会では、毎年市内外の小・中学校十数校での点字体験のサポートを通して、点字の魅力と福祉の心を子どもたちに伝えています。サポートを受けた下作延小学校の校長先生から、「地域で長年活動を続けている方の経験に基づいた話は、子どもたちの刺激になります。こうやって地域の人にも一緒に育ててもらった子どもたちは、地域との本当の結びつきができていくと思います。」と言葉をかけられたことも。
点訳を介した支援だけでなく、地域に出向いて、直接当事者の支援を行ったり、点訳の魅力を伝えたりすることで、取組みが地域に浸透していっているのですね。