たかつハートリレー第14回でご紹介するのは、「わかたけ作業所」さんです。障害のある方々が社会的な自立に向け、明るく楽しい日常生活が成り立つよう、作業援助・生活援助を行っています。
一人ひとりができることに作業を分けて、みんなで取り組む
冬の晴れ渡った日、私たち「子母口ミニデイ」で活動する4人が訪れたのは「わかたけ作業所」。二子新地駅から多摩川沿いを上り、のどかな住宅街の中の小高い丘に、3階建ての作業所がありました。
広く明るい作業スペース
チョークに紙を巻く早さにびっくり!
丹念にチェックも
あちこちでにっこり明るい笑顔
「作業していて楽しいです」という声も
根気強さに脱帽!
利用者の方は、養護学校を卒業したばかりの方から63歳の方までの58名。建物の各フロアーに分かれて、クリーニングのたたみ・梱包作業、チョークの包装作業、紙箱やボールペン、精密機械の組み立て、電化製品の梱包など、さまざまな作業を行っています。
作業場の様子を見学させてもらうと、同じチョークを扱う作業でも、チョークに紙を巻く方、点検をする方、梱包をする方…と、あちこちの席で異なる作業が並行して進んでいることに気が付きます。案内してくださった職員の吉田さんは、「ここでの作業はひとりが全部できなくてもいいんです。利用者の方一人ひとりの得意なことを見出して、作業を分担してみんなで取り組んでいるんです。」と教えてくれました。
作業の他には、利用者の方の希望にもとづいて、就業を意識した実習、旅行やサークル活動、利用者自らが作業所のあり方などを考え行動する自治会活動なども行われているそうです。
廊下には楽しい旅行の様子をまとめた色鮮やかな模造紙が
利用者で選挙を行う自治会活動。公約が掲げられています
優しい笑顔で出迎えてくださった自治会長さん(右)
仕事の重要性に気付き、やりがいを生み出す仕事への対価
利用者のみなさんには、作業の対価として工賃が支払われます。「工賃が入ったら、電車に乗りたい」、「何かを買いたい」という目標が芽生えることで、作業に集中したり、丁寧に作業を行ったりと仕事への意識が変わってくるそうです。工賃についての話し合いをもち、作業の重要性についての理解を深めたり、働く意欲を高めたりもしています。
わかたけ作業所が請け負っている作業の多くは、近隣の工場から依頼を受けたものだそうです。きちんとしたものを納めることで信頼関係を育み、次の仕事につなげるやりがいを生み出しています。利用者と職員の方々の工夫や努力が伝わってきました。