地域の一員として、自ら地域へ出向いてPR
わかたけ作業所は、社会福祉法人育桜福祉会がはじめて立ち上げた作業所で、平成23年に30周年を迎えました。この近辺には障害者福祉施設がなく、保護者で会をつくったのがはじまりです。
作業所の取り組みは地域の方からは見えづらいので、地域の方々の理解を得られるよう、利用者と職員で地域へ出向いて取り組みを積極的に伝えています。地域のバザーやお祭り、老人ホームなどに参加しPRをしたり、年1回作業所にて「わかたけおまつり」を開催し、地域の方々と交流する機会を設けています。
地域の方とのあたたかいエピソードには、事欠きません。わかたけ作業所では、利用者全員が自力で通所していますが、利用者の方がみな明るいので、地域の方が声を掛けてくれるようになり、自然とふれあいが生まれています。落ち葉掃きや壊れたものの修理など、地域の方々から日々協力をいただいているそうです。
「わかたけ作業所は、特別な存在ではなくて、地域の一員として共に発展していければいいなと思っています。」と吉田さんが力強く語ってくださいました。
地域の中へ一歩踏み出す場「みんなのショップ」
大山街道沿いで元気にPR
ディスプレイも自分たちで!
地域に出向いて行うPRをさらに推し進めたのが、平成22年7月から大山街道沿いで実施している「みんなのショップ」。現在は大山街道ふるさと館で、平日に行っています。
みんなのショップは、利用者の方が地域の中へ一歩踏む出すきっかけづくりになるようはじめました。商品の売り方を考えて工夫したり、お客様と交流する経験を持つことで、地域で生きる力を育んでほしいと考えているそうです。
利用者の方は、はじめは「買って」と声を掛けていましたが、それではお客様に買ってもらえないことを学び、お客様への声の掛け方を考えたり、商品の勧め方やお金のやり取りを覚えたりと、毎回成長して作業所へ帰ってきます。作業所での仕事と違い、働いた成果としてお金が入ることが目に見えるので、働くことへの意識が深まる機会にもなっています。
こんな「みんなのショップ」は、利用者の方に大人気。みんな担当したい気持ちでいっぱいで、順番待ちになっています。ご家族も、そんな利用者の方の変化を喜び、応援しているそうです。