理念・方針

消化器センターを開設、医療側の垣根を取り払い、消化器内科・外科・消化器外科・肝臓内科及び内視鏡センターと連携して診療にあたっています。治療方針はこれらの診療科のみならず、放射線科、検査科、緩和ケア科、腫瘍内科等の医師たちも参加するキャンサーボードにて話し合われます。他の疾患を併存している場合は、循環器科や呼吸器科、糖尿病科、腎臓内科の医師たちの意見や協力を得ながら施行あるいは変更致します。

疾患

  • 食道がん・胃がん・大腸がん・肝がん・膵がん・胆嚢がんなどの消化器がん
  • 胆石、ヘルニア、痔核などの一般外科疾患
  • 下肢静脈瘤、閉塞性動脈硬化症などの末梢血管疾患
≫ 症状と疾患、検査の一覧はこちら

基本的な治療方針

食道がん・下咽頭がん

食道やのどの早期がんは内視鏡で治療する事ができるようになりました。そのためには適切な検診と診断が重要です。特に食道・のどのがんはできやすい生活習慣があります。飲酒・喫煙を行う50歳以上の男性及びお酒を飲んだ時に顔が赤くなる人、あるいは以前赤くなった人はこれらの発癌の危険性が高くなりますので、検査には時間をかけてゆっくりと観察し早期発見を目指します。
食道の早期がんに対しては内視鏡下粘膜剥離(ESD)を、のどの早期がんに対しては全身麻酔下に内視鏡で観察しながら、直接鉗子を口から入れる ELPS を施行しています。
食道やのどの進行がんに対しては、手術療法や化学療法、放射線療法をそれぞれの症例に最適な組み合わせを選択してオーダーメイドで行っております。
他臓器への転移・腹膜播種など病期(ステージ)がⅣの場合には、腫瘍内科で化学療法(抗がん剤治療)や緩和ケア科で緩和医療を行います。

胃がん

がんの深さ・大きさ・顕微鏡所見から治療方針を立てます。
早期がん(粘膜癌)で顕微鏡所見が分化型のがん、潰瘍の傷跡がない症例に対しては内視鏡を用いた粘膜剥離(ESD)を行います。
内視鏡治療で完治しない胃がんに対しては腹腔鏡下胃切除、ロボット支援下胃切除を行いますが、心臓や肺に高度な障害がある症例に対しては開腹胃切除を行っています。
リンパ節転移が高度な胃がんには手術前に、化学療法(抗がん剤治療)を行うこともあります。
他臓器への転移・腹膜播種など病期(ステージ)がⅣの場合には、腫瘍内科で化学療法(抗がん剤治療)や緩和ケア科で緩和医療を行います。

大腸がん・小腸がん・直腸がん

早期大腸がんには内視鏡的粘膜切除(EMR)や内視鏡的粘膜下層剥離(ESD)を行っています。そして顕微鏡所見でリンパ節転移高リスクの方はその後に腹腔鏡下手術を行っております。
大腸の外に浸潤していない進行がん、腸閉塞のない進行がん、心臓や肺に高度な障害のない症例には腹腔鏡下手術を行っております。
それ以外の症例には開腹手術を行っております。
他臓器への転移など病期(ステージ)がIVの場合には、腫瘍内科で化学療法(抗がん剤治療)を行います。
他臓器への転移・腹膜播種など病期(ステージ)がⅣの場合には、腫瘍内科で化学療法(抗がん剤治療)や緩和ケア科で緩和医療を行います。

肝臓がん

肝細胞がんに対しては腫瘍が露出しない最小限の亜区域、区域、葉をしっかりと診断して解剖学的な切除を行っております。
最大径が2cm未満の場合にはエタノール注入も施行しております。
上記の切除に耐えられない肝機能や全身状態の方には経動脈的な化学・塞栓療法(TACE)やラジオ波燒灼、分子標的薬治療を行っております。
転移性肝がんに対しては個々の詳しい状況により戦略が異なりますが、発見の時期が原発の手術をしてからの期間が1年以内(同時性)の場合は化学療法を先行させています。その後、あるいは化学療法の効果がないと判断した時点で、断端を確保で きる最小の解剖学的切除を行っております。2cm以下の場合は部分切除を行う事もあります。部分切除は可能な限り腹腔鏡下切除を行っております。

膵臓がん・胆道(胆嚢/胆管/十二指腸乳頭)がん

画像診断を行い病期(ステージ)がIVAまでの症例には手術を行っております。
切除不可能な症例に関しては、放射線科・腫瘍内科・緩和ケア科と連携して治療方針を決め、治療自体も連携して行っております。

専門外来(症状・疾患外来)

専門外来 担当 診察時間
胆石外来 藤村 知賢 毎週火曜日
午後1:30~3:00
症 状:食後の不快感・腹痛・背部痛、腹部不快感
疾 患:胆石、胆嚢ポリープ、胆嚢がん
治療法:食事療法、腹腔鏡下胆嚢摘出術等
下肢静脈瘤外来 村山 剛也 毎週木曜日
午前9:00~
症 状:足がつる・むくむ・疲れやすい、足の皮膚の変色、血管のこぶ
疾 患:下肢静脈瘤
治療法:圧迫療法、硬化療法、手術療法(抜去術、高周波燒灼術)
大腸ポリープ外来 有澤 淑人 毎週月曜日
午後1:30~
症 状:便潜血陽性
疾 患:大腸ポリープ、大腸腺腫・がん
治療法:内視鏡下粘膜切除(EMR)、内視鏡下粘膜下層剥離術(ESD)
血管外来 掛札 敏裕 毎週金曜日
午前9:00~11:00
症 状:歩行でふくらはぎが痛くなるが、休むとまた歩ける、下肢の潰瘍、下肢のむくみ、血管のこぶ
疾 患:末梢動脈疾患、静脈血栓症、静脈瘤
治療法:血管内治療、薬物治療、手術
胃がん・ロボット手術外来 中村 哲也 毎週木曜日
午後1:30~
 

注1、専門外来は専門性が高い医師が担当するため、不在の時は代理を立てずに休診となります。
注2、近隣の診療所にご相談後紹介状をお持ちになってご来院下さい。ご予約は診療所経由でもできますし、紹介状をお持ちの事を伝えてくだされば、直接当院地域連携室044-788-0582からでも取る事ができます。

当外科・消化器科で取り扱っている主な疾患

食道疾患 症状 つかえ感、胸やけ、吐血、せき、かすれ声など
可能性のある病名 食道がん、逆流性食道炎、食道・胃静脈瘤、食道アカラシアなど
検査法 内視鏡検査、X線造影検査、内圧検査、超音波内視鏡検査など
胃疾患 症状 みぞおちの痛み、腹部の膨満感、胸やけ、吐血、黒色便、嘔吐など
可能性のある病名 胃がん、胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃ポリープなど
検査法 内視鏡検査、X線造影検査、超音波検査、検便、CT検査など
大腸疾患 症状 腹痛、悪心(はきけ)・嘔吐、腹部膨満、排ガス・排便の停止、食欲不振、発熱、血便、黒色便、貧血、体重減少、腹部腫瘍、下痢と便秘の繰り返しなど
可能性のある病名 大腸がん、大腸ポリープ、腸閉塞、炎症性腸疾患、虫垂炎、大腸憩室炎など
検査法 検便、X線造影検査、内視鏡検査、CT検査、超音波検査など
肛門疾患 症状 排便時出血、疼痛、脱出、肛門周辺の発赤、腫脹、排膿など
可能性のある病名 痔、痔ろう、肛門周囲膿瘍、直腸脱、など
検査法 検便、直腸鏡検査、直腸指針、X線造影検査など
肝臓疾患 症状 肝臓機能障害、血清B型、C型肝炎ウィルス陽性(多くは無症状)、全身倦怠感、発熱、黄疸(眼や皮膚が黄色くなる)など
可能性のある病名 胆石・総肝管結石、胆嚢がん、胆管がんなど
検査法 血液検査、腹部超音波検査、CT検査、腹部血管造影など
胆道疾患 症状 右上腹部痛、悪心(はきけ)・嘔吐、発熱、黄疸(眼や皮膚が黄色くなる)など
可能性のある病名 胆石・総肝管結石、胆嚢がん、胆管がんなど
検査法 血液検査、腹部超音波検査、CT検査、内視鏡的胆道造影など
すい臓疾患 症状 上腹部痛、背部痛、悪心(はきけ)・嘔吐、食欲不振、黄疸(眼や皮膚が黄色くなる)など
可能性のある病名 急性膵炎、慢性膵炎、膵がんなど
検査法 血液検査、腹部超音波検査、CT検査、内視鏡的胆道造影、血液造影など
そけいヘルニア 症状 そけい部の膨隆, 腫れ・痛み、など
可能性のある病名 ヘルニア・陰嚢(いんのう)水腫、など
検査法 理学的所見、超音波検査、など
血管疾患 症状 歩行でふくらはぎが痛くなるが、休むとまた歩ける、下肢の潰瘍、下肢のむくみ、血管のこぶ、など
可能性のある病名 閉塞性動脈硬化症、静脈血栓、静脈瘤、リンパ浮腫など
検査法 血液検査、ABI検査、造影CT検査、超音波検査など