病院完結型から地域完結型医療へ

本年5月、新元号令和が始まりました。まさに新しい時代の始まりです。

当院は、昭和11年の伝染病院としてのスタートに始まり、総合病院、救急病院、臨床研修病院としての発展、新病院建築、災害医療拠点病院の指定、精神科診療の強化、地方公営企業法の全部適用、救命救急センター設置、神奈川DMAT、地域医療支援病院、県がん連携指定病院の指定等、新しい時代の急性期医療を担う形を確実に整え、最近では、高度脳神経治療センターや患者総合サポートセンターの設置、ロボット手術装置daVinciやPET-CTの導入など、さらに高質な医療を提供する体制作りを進めています。

令和の時代は、未曾有の超高齢少子化が進んで参ります。増大する医療ニーズに応える為には、高度急性期を担う医療機関として、必要な建物・設備・医療機器・高度医療技術の導入、医療職の採用と教育をさらに進めて参ります。しかし、医療ニーズの増大は著しく、とても一医療機関で支えられるものではなく、地域の多数の医療機関や施設で役割分担をして支える事が重要になってきます。いわゆる病院完結型医療から地域完結型医療への転換が必要です。一人の患者さんを病気・病態、その経過に応じて複数の医療機関や施設で診ていく体制です。このことは、従来の主治医の診療方針や患者の受診姿勢などの変更を求めて参ります。超高齢化社会の進展を受け、社会全体で、従来の考え方を変えていかねばならないのです。急性期病院は、急性期の入院・手術など担う事を中心に、回復期病院は急性期後を担い、外来診療は主に開業医師が担う、という仕組みです。

ますます厳しくなる日本の医療を支えていく為には、新しい時代にふさわしい、新しい発想や考え方が必要になってきます。職員とともに、知恵を絞りながら、川崎の地で、公立病院として地域医療をしっかりと守っていきたいと思います。何卒、よろしくお願いいたします。

令和元年6月1日
川崎市立川崎病院 病院長 金井歳雄

病院長 金井 歳雄