本年度の診療報酬改定とともに、地域包括ケアシステムという言葉が大きく取り上げられるようになってきました。急速に高齢化の進む我が国では、今後とも住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることが大切であり、当院も、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムを見据えるなかで、適切な医療が提供できるよう努力してまいります。

この目標を実現するために、本年4月には、「患者総合サポートセンター」を開設して、より質の高い医療の提供や、医療サービスの改善に取り組んでまいります。

当院は2006年4月に救命救急センター開設、2009年4月に新生児集中治療室(NICU)再開、2010年4月に周産期救急医療システム中核病院・地域周産期母子医療センターに認定、2011年3月に神奈川DMAT(災害派遣医療チーム)指定医療機関となるなど、基幹病院として更なる体制の充実を図っています。昨年度は新たに高度脳神経治療センターを開設し、急性期の脳卒中の診断、治療に力を注いでおります。

また、県がん連携指定病院として、増加するがん疾患に対する検診、診断から、手術療法、放射線治療、抗がん剤治療まで、各診療科領域の多数の専門医が協力し、一丸となって診療を行う集学的治療を心がけてゆくとともに、さらに緩和ケアやがん相談窓口を充実させて、地域でがん診療が完結できるように包括的な診療を目指します。

特に、4月からは高度ながん診断装置であるPET-CTの運用を開始して、がんの早期診断と広がり診断の精度の向上に心掛けるとともに、機器の共同利用を通して地域の診療にも貢献できればと考えております。

今年度も、当院職員と一丸となって、日々の診療に取り組んでまいります。皆様のご指導とご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

2018年(平成30年)4月
川崎市立川崎病院 病院長 成松 芳明

病院長 成松 芳明