1 特定非営利活動法人(NPO法人)制度とは

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2017年4月1日

 平成7年1月に阪神・淡路大震災が発生し、市民ボランティアが大きな力を発揮したことをきっかけに、市民活動団体が簡便に法人格を得られるよう、平成10年3月に「特定非営利活動促進法(NPO法)」が制定され、「NPO法人制度」がスタートしました。
 このページでは、NPO法人に関する制度を分かりやすく説明しています。

1 NPOとは

Q1 NPOとはなんですか?

 NPOとは、“Non-Profit Organization”の頭文字をとった言葉であり、日本語では、「非営利組織」や「民間非営利団体」と訳されます。株式会社等「営利」を目的とする組織とは異なり、営利を目的としない組織のことをさします。

Q2 営利を目的としないとは、どういうことですか?

 「営利を目的としない」とは、活動によって得た利益を構成員で配分しないということを意味します。団体の活動で収益があった場合には、人件費や消耗品費、交通費等の必要経費に充て、さらに剰余金(利益)が生じた場合、構成員(社員、正会員等)で分けず、次年度の事業に使います。「営利を目的としない」とは、無償でサービス等を行わなければならないという意味ではありません。

Q3 NPOとボランティアはちがうのですか?

 一般的にボランティアとは、よりよい社会づくりのために、個人が自らすすんで行う活動で、多くは金銭的な見返りを求めないものと言われています。
 これに対しNPOとは、「よりよい社会づくりのために活動を行う組織」のことをさします。ここで「組織」とは、規約をもち、役員等の組織体制を整えて活動を行う団体をさします。

Q4 NPOとNGOはちがうのですか?

 NGOとは、“Non-Governmental Organization”の略で「非政府組織」と訳されます。特に国際交流や国際協力の組織をさすことが多く、非営利(営利を目的としない)でかつ非政府(=民間)の組織をさします。従って同じ組織であっても、組織の形態のうち、非営利を強調すればNPO、非政府を強調すればNGOとなります。

Q5 NPO法(特定非営利活動促進法)はどうしてできたのですか?

 平成7年1月、阪神・淡路大震災が発生し、この震災では、市民のボランティア活動が大きな力を発揮しました。また、当時、市民団体による福祉やまちづくり等の地域の課題への取り組みも広がりを見せていました。
 このような市民の自主的・自発的な活動を活性化するための環境整備として、それまでの社団法人や財団法人とは違った、より簡便に法人格を得ることのできる法人制度が必要とされました。
 その結果、平成10年3月議員立法により成立したものが「NPO法(特定非営利活動促進法)」です。
 なお、平成20年にはさらに簡便に営利を目的としない団体の法人格を取得できる制度として「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律が制定されました。」

Q6 NPO法人とはなんですか?

 NPO法人とは、NPO法(特定非営利活動促進法)が定めた要件によって設立された、不特定かつ多数のものの利益のために活動する団体のことです。法務局の登記をもって成立し、税金を払わなければならない場合もあります。
 NPO法人を設立するためには、その団体が、NPO法(特定非営利活動促進法)の要件を満たしているかどうかを確認する、都道府県や政令指定都市(所轄庁)の認証が必要です。
 NPO法人と特定非営利活動法人の違いですが、NPO法人の正式名称が、「特定非営利活動法人」であり、全く同じ意味です。メディア等では、NPO法人と呼ばれることが多いようです。今回は、「NPO法人」に統一して表記することとします。

Q7 NPOとNPO法人は違うのですか?

 「NPO」とは、非営利組織全般をさすのに対し、「NPO法人」とは、特定非営利活動促進法(NPO法)に基づいて設立された法人のことをさします。
 従って、NPOと名乗る団体であっても、非営利活動を行っているが法人格をもたない(NPO法人ではない)団体もあるということです。

Q8 所轄庁とは何ですか?

 「所轄庁」とは、NPO法人の認証等事務を取り扱い、NPO法に基づく監督権をもつ行政機関を指します。NPO法人の所轄庁は、その主たる事務所が所在する都道府県知事、又は政令指定都市にのみ事務所を置く場合にあっては政令指定都市の長となります。
 これにより、川崎市内のみに事務所を置く法人については川崎市が所轄庁となり、川崎市に主たる事務所を置き、市外に従たる事務所を置く場合には神奈川県が所轄庁となります。

Q9 所轄庁の認証とはどういうものですか?

 NPO法人を設立するには、所轄庁の認証が必要ですが、この「認証」とは、ある行為又は文書が正当な手続方式でなされたことを公の機関が証明することをさします。NPO法人の認証は、書面審査によって根拠法令であるNPO法の要件に該当しているかの確認を行うものであり、所轄庁がそのNPO法人の活動について、いわゆる「お墨付き」を与えたものではありません。個々のNPO法人の信用性は、法人の活動実績、法人からの公開情報等で市民ひとりひとりに判断していただく必要があります。

Q10 NPO法人の資料はどこで見ることができますか?

 NPO法人は、自らの情報をできるだけ公開することによって市民の信頼を得て市民によって育てられるべきであるとの観点から、情報公開制度が義務づけられています。書類(事業報告書等、定款)は、NPO法人の各所轄庁(都道府県又は政令指定都市)において一般に公開されています。各NPO法人の所轄庁については内閣府の運営による全国NPO法人情報検索サイトをご覧ください。
 内閣府・各都道府県所轄の特定非営利活動法人(NPO法人)情報外部サイトへリンクします

2 NPO法人を設立するには

Q11 なぜNPO法人化する必要があるのでしょうか?

 法人化する最大のメリットとは、団体に「法人格」が付与されること、つまり団体が契約の主体となることができるということです。
 従って、それまで、代表者個人の名義で賃貸借契約を行ったり、不動産の登記をしていたものが、法人として、契約や登記をすることが可能となります。
 その反面、法人格を得ることによる義務も発生します。まず、当然のことながら定款で定められた目的の範囲でなければ事業を行うことができません。また、活動や運営形態についても、民法等の一般法の規定に従うことが求められます。その他にも、税の負担や、情報公開等もあげられます。
 また、解散の際に残余財産がある場合は提供者には戻されず、NPO法人や他の公益を目的とする法人、又は国や地方公共団体に帰属させなければなりません。
 NPO法人の設立にあたっては、なぜ法人化するのか、設立時のメンバーでよく考える必要があります。

Q12 NPO法人になるには活動実績は必要ですか?

 NPO法人設立の申請には、活動実績は必要ではありません。申請書類に、2年度分の事業計画書及び活動予算書が必要であり、この計画・予算について書面審査が行われます。

Q13 どんな団体でもNPO法人になれるのですか?

 NPO法人は、どんな団体でもなれるわけではありません。
NPO法人とは、Q2のような営利を目的としない団体であり、なおかつ、特定非営利活動を行うことを目的としている団体であって、不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与する団体である必要があります。また、役員や社員についての人数の規定があります。

Q14 「不特定かつ多数」とはどういう意味ですか?

 「不特定かつ多数」とは、利益を受ける人(受益者)が特定されていないことを意味します。対する言葉は、「私益」(特定の個人や団体の利益)や「共益」(仲間うちだけの利益) です。

 例えば、住民相互の利益を目的として構成される自治会は、主たる目的が共益活動となるため、NPO法人となることはできません。同窓会・同好会等も受益者が限定されているので、たとえ対象人数が多いとしてもNPO法人となることはできません。また、「○○さんを救う会」等は、特定の個人を受益者とする活動であり、これもNPO法人の要件に該当しません。

 反対に、対象人数が少なくても、「○○病患者を救う会」のように、受益者が特定されていなければ、NPO法人となることは可能です。

Q15 特定非営利活動とはなんですか?

 特定非営利活動とは、NPO法で規定された20種類の活動をさし、下記に掲げられているとおりです。

  1. 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
  2. 社会教育の推進を図る活動
  3. まちづくりの推進を図る活動
  4. 観光の振興を図る活動
  5. 農村漁村又は中山間地域の振興を図る活動
  6. 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
  7. 環境の保全を図る活動
  8. 災害救援活動
  9. 地域安全活動
  10. 人権の擁護又は平和の推進を図る活動
  11. 国際協力の活動
  12. 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
  13. 子どもの健全育成を図る活動
  14. 情報化社会の発展を図る活動
  15. 科学技術の振興を図る活動
  16. 経済活動の活性化を図る活動
  17. 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
  18. 消費者の保護を図る活動
  19. 上記の活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
  20. 前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動

注)上記(20)について

 川崎市では上記(20)について、条例で定めることによる活動分野の追加は行っていません。
 これは追加する活動分野が(1)から(19)の活動に準ずる内容でなければならず、活動分野が広げられるわけではないこと、また、(1)から(19)に掲げる活動分野で対応可能であること、さらに、上記(20)を定款に定めた法人が川崎市から他の自治体に事務所を移し所轄庁が変わる場合、活動分野の定款変更が必要となること等事務が煩雑となること、これらの理由から川崎市では特に定めないこととしました。

Q16 NPO法人は1人でも設立できますか?

 NPO法人を1人で設立することはできません。
 NPO法人設立の要件の中には、社員と役員について人数の規定があります。社員とは、総会の議決権を有するものをいい、10人以上必要となります。団体も、社員になることは可能です。
 また、役員とは、理事・監事をさし、理事3人以上・監事1人以上が必要です。

Q17 社員とはなんですか?

 社員とは、法律上の用語で総会の議決権をもつ社団(人の集まり)の構成員のことをさします。日常会話で使う「会社の従業員」という意味ではありません。

Q18 社員に制限はありますか?

 NPO法人の要件として、社員の入会あるいは退会に関して不当な条件を定めてはならない、という規定があります。どのような条件が不当かどうかは、その法人の目的に照らして、合理的な条件かどうかで判断することになります。しかし、一定の資格や理事の推薦がないと入会させないような規定は不当な制限にあたることになります。

Q19 役員に制限はありますか?

 役員については、NPO法において以下のとおり「役員の欠格事由」が定められています。

    1. 成年被後見人又は被保佐人
    2. 破産者で復権を得ない人
    3. 禁錮以上の刑に処せられ、その執行が終わった日又は受けなくなった日から2年を経過しない人
    4. NPO法・暴力団員による不当な行為の防止に関する法律(第32条の2第7項を除く)の違反、又は刑法(第204、206、208、208の3、222、247条)の罪による罰金の刑に処せられ、その執行を終わった日又は受けることがなくなった日から2年を経過しない人
    5. 暴力団及びその構成団体の構成員もしくは暴力団の構成員でなくなった日から5年を経過しない人
    6. 設立の認証を取消されたNPO法人の解散当時の役員で取消された日から2年を経過しない

Q20 役員は全員親族でもよいですか?

 役員を全員親族とすることはできません。
 NPO法では、役員について親族規定があり、理事・監事について、次のような制限があります。まず、役員の合計が5人以下の場合、役員に1人も3親等以内の親族が入ることはできません。また、役員の合計が、6人以上の場合、ある役員から見て、1人だけは3親等以内の親族が入ることができます。

Q21 NPO法人は特定非営利活動しか行うことはできないのですか?

 NPO法人は、「特定非営利活動に係る事業」と「その他の事業」の2つの事業を行うことができます。「その他の事業」とは、「特定非営利活動に係る事業」以外の事業で、資金集めを目的に行う事業や、構成員のみを対象とした共益的な事業等をさします。たとえば、自動販売機設置や広告の掲載等、また、会員の親睦会等は「その他の事業」となります。
 なお、「その他の事業」はどのような場合でも行うことができるのではなく、(1)「特定非営利活動に係る事業」に支障がないこと、(2)利益を生じたときは、「特定非営利活動に係る事業」のために使用することが必要です。
 「特定非営利活動に係る事業」と「その他の事業」の区別ですが、利益をあげる、あげないにかかわらず、法人の目的を遂行するために行う事業は「特定非営利活動に係る事業」、それ以外の事業は「その他の事業」となります。

Q22 NPO法人に税金はかかりますか?

 NPO法人は、課税対象の法人です。ただし、税法上の収益事業(Q21の「その他の事業」ではありません)を行わないときは法人税等は課税されず、また、法人の行う事業によっては、税金が減免される場合もあります。
 税金についての詳細は、主たる事務所の所在地を管轄している税務署、県税事務所、市町村の税務担当窓口にご確認ください。

Q23 NPO法人を設立するには、どれくらい時間がかかりますか?

 都道府県や政令指定都市に設立認証申請書を提出してから、認証・不認証の決定まで最長で3か月かかります。設立後、登記をもって法人が設立されます。

Q24 一般社団法人とはなんですか?【参考】

 「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」が定めた要件によって設立された団体のことをいい、設立の登記をすることによって成立する法人です。
 同法はより簡便に営利を目的としない団体の法人格を取得できる制度として制定され、平成20年12月から施行されました。
 設立の手続きとしては、定款を作成し、公証人の認証を受け、設立時理事の選任を行い、その設立時理事が設立手続きの調査を行った後、法人を代表すべき者が法定の期限内、主たる事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局において登記を行うことが必要です。
 また、一般社団法人の設立にあたっては、最低1人の理事と2人以上の社員が必要となります。NPO法人とは異なり、所轄庁がなく、行政庁が一般社団法人の業務・運営について一律に監督することはありません。
 詳しくは法務省のホームページ「一般社団法人及び一般財団法人制度のQ&A」をご覧ください。

法務省「一般社団法人及び一般財団法人制度のQ&A」
 ホームページアドレス http://www.moj.go.jp/MINJI/minji153.html外部サイトへリンクします

参考文献
 「知って!活用!新非営利法人制度」法務省民事参事官室 平成20年12月1日発行

3 認定・特例認定・条例指定制度とは

Q25 認定、特例認定、条例指定とは、どのような制度ですか?

1 認定

 一定の基準を満たして認定を受けたNPO法人に対し、寄附金控除をはじめとする多様な税制上の優遇措置を付与することにより、その法人への寄附を促し、活動を支援する制度です。
 認定NPO法人となった日から起算して5年ごとに更新を受ける必要があります。

2 特例認定

 設立の日から5年を経過しないNPO法人のうち、運営組織・事業活動が適正であって、一定の基準(認定基準のうち、広く市民からの支援を受けているかどうかを判断するための基準(パブリック・サポート・テスト)を除く)に適合するものとして特例認定を受けたNPO法人に対し、認定NPO法人に準じた税制上の優遇措置を付与することにより、その法人への寄附を促し、活動を支援する制度です。
 有効期間は、特例認定NPO法人となった日から起算して3年間で、特例認定を受けられるのは1度限りです。

3 条例指定

 都道府県・市区町村が独自に定める基準等を満たして条例で指定されたNPO法人に対し、税制上の優遇措置(個人住民税の寄附金控除のみ)を付与することにより、その法人への寄附を促し、活動を支援する制度です。
 指定NPO法人となった日から起算して、原則として5年ごとに更新を受ける必要があります。

Q26 「認定(特例認定)NPO法人」になると、どのようなメリットがありますか?

詳しく知りたい方は「認定制度に関する手続きなどについて」のページへ

  1. 個人が認定NPO法人に寄附した場合、所得税の確定申告をすれば、税金が軽減されます。(認定・特例認定とも)
  2. 株式会社等の法人組織が認定NPO法人に寄附した場合、損金算入限度額の枠が拡大されます。(認定・特例認定とも)
  3. 相続人が認定NPO法人に寄附した場合、寄附をした相続財産が非課税になります。(認定のみ)
  4. 認定NPO法人が、法人税法上の収益事業を行った場合、法人税の軽減措置である「みなし寄付金」を利用できます。(認定のみ)

Q27 「条例指定NPO法人」になると、どのようなメリットがありますか? 

詳しく知りたい方は「条例指定制度に関する手続きなどについて」のページ」へ

  1. 指定を受けたNPO法人への寄附が、個人住民税の寄附金控除対象となるため、市民からの寄附促進につながります。
  2. 指定を受けた自治体内に事務所を置くNPO法人は、多様な税の優遇が受けられる「認定NPO法人」になるための基準の一つ(パブリック・サポート・テスト)が免除されます。

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