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二枚貝による食中毒 ~ノロウィルス~

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2015年11月13日

 毎年10月から翌年4月頃にかけて生かき等の「二枚貝」が原因食品として考えられる食中毒事例が多発しています。これらの食中毒事例の多くはノロウイルス(2002年8月以前はSRSVと呼ばれていました)というウイルスが原因と判明しています。

SRSVとは
 Small…小さい
 Round…球形の
 Structured…構造をした
 Virus…ウイルス

の略で日本では小型球形ウイルスとも呼ばれていました。
このウイルスの直径は約30~40nm(1nm(=ナノメートル)は1mmの100万分の1)。有名なインフルエンザウイルスが100nm程度ですから小さい、とつくのもよくわかります。

丸いのがSRSVです

ノロウイルスの電子顕微鏡写真
写真提供:川崎市健康安全研究所

ノロウイルスの感染経路

 ノロウイルスの感染はほとんどが経口感染で、

  1. 患者のノロウイルスが大量に含まれる糞便や吐物から人の手等を介して二次感染する
  2. 家庭や共同生活施設等ヒト同士の接触する機会が多いところで、ヒトからヒトへ飛沫等により直接感染する
  3. 食品取扱者(食品の製造等に従事する者、飲食店における調理従事者、家庭で調理を行う者等が含まれます)が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べて感染する
  4. 汚染されていた二枚貝(かき等)を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べて感染する

等の経路が考えられます。

ノロウイルスの増殖経路

 ノロウイルスはかき等の二枚貝の中では増殖せず、人間の腸管でのみ増殖するといわれています。ノロウイルスは以下のようなルートでかきの中に蓄積していきます。

ヒトがノロウイルスに汚染されたかき等の二枚貝を生で食べる
 ↓
発症する(感染者の体内でノロウイルスが増殖)
 ↓
感染者のノロウイルスを含む便等が河川に流出する
 ↓
ノロウイルスが海に流れ込む
 ↓
かき等の二枚貝の中でノロウイルスが濃縮される
 ↓
かきを収穫して出荷
 ↓
(上に戻る)

ノロウイルスに感染すると

 ノロウイルスは、100個以下の少量のウイルスでも体内に入ると小腸の粘膜で増殖するとても感染力の強いウイルスです。
 感染すると24~48時間の潜伏期間を経た後、激しい吐き気・嘔吐・下痢・発熱・腹痛等の症状が現れます。
 その際、感染者の吐物や便には大量のウイルスが含まれており、症状が治まった後も、一週間以上は便にウイルスが存在しているため二次感染に十分な注意が必要です。

ノロウイルスの予防

 ノロウイルス食中毒を防ぐためには、以下のことが重要です。

  1. 子どもやお年寄り等の抵抗力の弱い方は特に、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱する。
  2. 食品取扱者や調理器具等からの二次汚染を防止する。ノロウイルスに感染しているときは食品を取り扱わない。

 十分に加熱した状態であればノロウイルスに感染することはありませんが、生や不十分な加熱状態でノロウイルスを含んだかき等を食べると、体内に入り込んだノロウイルスは人間の腸管粘膜で増殖して感染します。
 ノロウイルスに対しては湯通し程度の加熱調理では不十分なので、85~90℃以上の温度で90秒以上の加熱をすることが有効です。かきフライにする場合も、中まで火が通るように十分に加熱をする必要があります。
 かき等を取り扱ったまな板、包丁、へら、食器、ふきん、タオル等は熱湯(85℃以上)で1分以上の加熱をしたり、洗剤等を使用して十分に洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)で浸すように拭くことでウイルスを失活化することができます。

 調理を行う前(特に飲食業を行っている場合は食事を提供する前も)、食事の前、トイレに行った後、患者の汚物処理やオムツ交換等を行った後(手袋をして直接触れないようにしていても)には必ず丁寧に手を洗いましょう。

「生食用かき」と「加熱用かき」

 かきの「生食用」と「加熱用」は鮮度の違いではありません。
 生食用かきは生で食べることから加熱用のかきよりも高い安全性が必要であり、食品衛生法で定めている「生食用かきの規格基準」に適合したものだけが「生食用かき」として市場に流通します。生食用以外のかきには加熱調理用、加熱加工用、加熱用等加熱しなければならないことを明確に書くよう販売業者等に指導が行われています。
 「加熱用かき」は、新鮮なものでも絶対に生食せず、十分に加熱して食べるようにしてください。

 かき以外にシジミ、アサリ、ハマグリ等の二枚貝も食中毒の原因食品となっています。

 

生食用かきの規格基準(抜粋)

  1. 成分規格
    ・細菌数が1gにつき50,000以下
    ・E.coli(ふん便系大腸菌群)の最確数が100gにつき230以下
    ・むき身にしたものは腸炎ビブリオの最確数が1gにつき100以下
  2. 加工基準
    ・かきを採取した海域又はかきを洗浄した海水の大腸菌群最確数が、海水100ml当たり70以下
  3. 保存基準
    ・10℃以下で保存、生食用冷凍かきは-15℃以下で保存する。
    ・清潔で衛生的な容器に入れるかあるいは包装する。

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川崎市 健康福祉局保健所中央卸売市場食品衛生検査所

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