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第6回川崎市住民投票制度検討委員会議事録

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2010年4月21日

コンテンツ番号15066

日時:平成18年4月26日(水) 18:30~21:00

場所:高津区役所5階 第1会議室

出席者:
委員(学識者) 寄本委員長、金井副委員長、野口委員、橋本委員
委員(市民) 山下副委員長、川﨑委員、竹井委員、中村委員
市側 三浦総合企画局長
 (関係局課)
 総務局法制課:野村主幹
 市選管事務局:小島次長、水越課長(選挙課)、中村主査、濱野主査、上條書記
 (事務局)
 総合企画局自治政策部:太田部長、土方主幹、五十嵐主幹、今村主査、松川主査、西山職員、小栗職員、棚橋専門調査員

議題:

  1. 第5回検討委員会議事録の確認
  2. 個別論点の検討
  3. フォーラムの開催について
  4. その他

公開及び非公開の別:公開

傍聴者:なし

1.第5回検討委員会議事録の確認

  • 資料説明
    →前回の議事録(案)について修正すべき箇所等があれば、5月8日(月)までに事務局までご連絡いただきたい。
    →委員一同了承

2.個別論点の検討

※以下、出された意見を論点ごとに整理したため、必ずしも発言順とはなっていない。

論点17:成立要件について

・資料説明(資料1「個別論点の検討」、資料2「委員から寄せられた疑問点・意見と考え方」、資料3「本市で実施された選挙の投票率等」)

・質疑

(委員)

  • 開票作業を行わないとした場合の経費削減効果は500万円だけという理解でよいか。

(関係局課/選管)

  • 経費節減効果の試算については、およそ850人の職員で開票作業を行うとし、平均単価(時間外手当)を3100円/時として計算している。通常の開票作業時間を3~5時間とした場合、全市で846万円程度となるのに対して、成立要件を設け開票しないことになった場合には、1~2時間程度職員を待機させた上で、その後の片づけを行う必要があることなどを考慮すると310万円程度となり、その差額は530万円程度となる。

(1)成立要件の設定についての考え方、成立要件の規定方法

(委員長)

  • 我孫子の条例は先進的な手法だと感じられる。

(委員)

  • 事務局の資料の説明と各委員さんの意見の両方とも理屈が成り立つと思う。
  • 議論の仕方として、成立要件と開票要件の2つがあると考える必要があるだろう。例えば、成立しなくても開票するということはあり得るため、開票するかしないかを規定する要件と尊重義務が発生するか否かを規定する要件の2つについて検討する必要がある。

(委員)

  • どちらとも議論があるように思われる。

(委員)

  • 成立要件を設けた場合、その結果が尊重される度合いがどれだけ変化するものなのかということが明瞭でなく、諮問型の住民投票条例であることを踏まえれば、成立要件を設ける意味があまりないように思われる。

(委員)

  • 確かに成立要件を設けなければ、投票率などを勘案した総意として取り扱うことは可能だと思う。ただ、私は何らかの基準がないといけないのではないかと考えており、その基準が1/2が妥当なのか、1/3が妥当なのかを検討する必要があるのだろう。
  • また、あまり低い投票率の投票結果が示されることは望ましいことではないと思う。

(関係局課/選管)

  • まず、それ以降の手続きに進むかどうかの判断を行うための最低投票率制を認めるか否かという議論があると思う。
  • 現在、国会で審議されている憲法改正のための国民投票制度をめぐる議論においては、有効投票数の1/2を超える賛成があったときに憲法改正が容認されたものとするとし、最低投票率制を導入しないことを基本に議論されていると聞いている。これは、国民投票は全国で行われるため、最低投票率を設けた場合、即日開票としたとしても、投票率の結果が明らかになるのは未明の5時頃になると予想される。また、最低投票率を設けた場合には、職員を待機させておく必要があり、不成立の場合でも全国で数100億円の費用がかかるものと予想される。

(委員)

  • 合併特例法の住民投票に成立要件の規定はあるのか。

(事務局)

  • 成立要件は設けられていない。

(委員)

  • もちろん、公職選挙法にもそのような規定はないということでよいか。

(関係局課/選管)

  • そのとおりである。
  • 最近の事例としては、富士宮市の市議会議員の補欠選挙で投票率が12%弱ということがあったが、それでも成立するのである。市議会議員の補欠選挙の場合、最多投票数を得た者で議員一人当りの有効投票総数の1/4以上を得た者が当選人となれるということになっている。
  • 低投票率の場合の選挙の有効性について議論されることがあるが、政府からは、いくら低投票率といえども選挙は有効であるとの見解を示されており、基本的に、選挙と住民投票では方向性が異なるのである。
  • 例えば、有権者の皆さんからすれば自分達の投票した結果に関心があるのは当然であり、また、報道機関の立場からも投票結果を知りたいのではないかと思われる。
  • これまで住民投票を実施した自治体は、幸い投票率が高い地域が多かったと思われる、投票率の低い大都市において住民投票を行った場合には、低投票率に起因する問題が生じることが考えられる。

(委員長)

  • 投票率が低いことを理由に選挙制度が廃止になった事例に教育委員の選挙がある。
  • 関心があっても投票しないケースも考えられるが、一般的には、投票率がそれほど高くなければ市民の関心のあるテーマではなかったと解釈できるだろう。

(委員)

  • 私は、投票率などによる成立要件を設けるか、もしくは絶対得票率で1/4以上という要件を設けることが望ましいと考えている。
  • しかし、川崎市の市長選・知事選の結果をみると、川崎市では、絶対得票率1/4以上という要件は厳しいようにも感じられる。
  • これまでに行われた住民投票の投票率が高いといっても、住民投票の投票率が高い自治体には、もともと選挙の投票率も高いところが多いと思われる。

(事務局)

  • 仮に投票率が低かった場合、その結果自体が必ずしも市民全体の総意を表していない場合があるのではないかという危惧から、住民投票という大がかりな仕組みで行う以上、その結果の影響力が大きいことは否定できず、会議には定足数という決まりがあるように、低投票率の住民投票の結果が影響力を及ぼさないような取り決めが制度的に必要ではないかと考えている。
  • 住民投票の結果に何を求めるのかということを考えたとき、投票結果について、その趣旨に沿った最低限の取扱いが必要と考えられるため、あまりにも低い投票率が想定される場合には、最低限の成立要件が必要になってくるのではないかと考えている。

(委員)

  • 国会議員選挙や市長選挙では50%を超える投票率が期待できる場合もあるが、市議会議員選挙では30数%の投票率程度の場合が多いと思われることから、住民投票の投票率が1/3程度以下では市議会議員選挙よりも住民の関心が少ないという判断ができると思われる。この程度の数値が成立要件を定める際の投票率のひとつの目安になるように思われる。

(委員)

  • 単独選挙か他と同時に行われる選挙かによって投票率はかなり変動するものではないだろうか。川崎の場合は、市長選挙が単独選挙であるため3割程度の投票率だが、市議会議員選挙は同日選挙であるため、50%近くの投票率になっていると考えることもできる。
  • このように、投票率は他の要因に左右されるものであると考えることができる。つまり、投票の設定の仕方で投票率が変わるおそれがあることが大きな懸念材料といえる。
  • 市長選を統一地方選挙に戻すことができれば、現状よりも高い投票率が期待できると思われるが、住民投票の場合、そのテーマが住民に重要でタイムリーなものであっても、現在の市長選の投票率程度の投票率になるのではないかと思われる。そのような自治体で導入する住民投票制度は、果たしてどうあるべきかという視点で検討する必要があるのではないだろうか。
  • 最低投票率や成立要件、開票要件を設けることにより、制度が濫用される懸念は小さくなるはずである。しかし、このようなハードルを設けることで、使える制度ではなく、事実上、住民投票禁止条例に近くなるおそれはある。住民投票制度をあまり使わずに、事実上、禁止に近い伝家の宝刀にしたいのか、それとも多少なりとも使えるものにしたいのかで制度の設計の仕方が異なると思われる。
  • 川崎の場合には、あまり高い投票率を期待することは制度設計上難しいと思われるため、20数%程度(単独実施の場合)が妥当な数値ではないかと思われる。

(事務局)

  • 他の自治体の事例を見ると、選挙に比べて住民投票の投票率が高かった事例も多くみられ、市長選よりも住民投票の投票率の方が高くなることも十分に考えられると思う。

(委員)

  • 住民運動が盛り上がり、直接請求により住民投票条例制定運動をした場合には投票率が高くなっているのではないだろうか。おそらく、市長発議などで住民側があまり盛り上がらないままに行われた場合は、逆に、投票率が下がっているはずである。
  • また、ある程度定期的に住民投票が行われるようになれば、徐々に投票率が下がっていくことが予想され、住民投票だから投票率が高いということは言えないと思われる。住民運動が盛り上がり、住民に関心のあるテーマの住民投票の場合は、投票率が高くなるというだけだと思う。

(委員長)

  • 投票率が低いことを理由に、投票率が高いテーマよりも住民の関心が低いとは必ずしも言えないのではないだろうか。

(委員)

  • ボイコット運動があったために投票率が低かった事例があるため、そのような動きが絡むと投票率が下がるということはあると思う。これを踏まえれば、ボイコット運動がない場合で、住民の賛否が拮抗しており、住民運動が盛り上がっている場合には投票率が高くなるといえると思われる。

(事務局)

  • 成立要件を設けるか設けないかという点についていえば、前回の検討委員会で、10万人という署名要件が示されているが、その10万人全員が投票するとした場合、最低5万人の意思で投票結果が決められてしまうことになる。そして、その5万人の意思に対して、議会と市長に尊重義務が課されることが妥当なのかどうかという懸念はある。これまで、尊重義務というのは「参考にする」ということよりも「重いもの」として議論されてきたが、5万人の意思に対して重い尊重義務が課せられること自体が妥当なのかという視点からご検討いただきたい。

(委員)

  • ただ、棄権した人は、投票した人に任せたという意思を表示したことになり、それを無視するということも理屈が通らないことであり、必ずしも、そのような理由では説得できないといえるのかもしれない。
  • 一方で、投票率が低いということを含めて投票結果の解釈に余地を与えることは、住民投票の尊重義務の解釈に若干影響を与えるということもできるだろう。つまり、多数意見はこうだったが、投票率が低かったということもパッケージで尊重することが可能になるため、低投票率の場合には、結果の尊重義務の解釈にやや曖昧な余地を残すことがあり得るだろう。

(事務局)

  • それは、尊重義務の解釈として一定の幅があるとの理解でよいのだろうか。

(委員)

  • これまでの議論では、尊重義務は賛否の結論であって投票率を含めて解釈されるものではないということになっていなかっただろうか。

(委員長)

  • 成立要件を設けないとしたことにより、具体的に問題になることがあるのだろうか。

(委員)

  • おそらく、先程の意見にもあったように、住民発議の場合よりも、安易な市長発議により、極めて低い投票率であるにもかかわらず、市長の主張と同じように「賛成」が多数ではないかという結論を得るなど、発議者が暴走しやすくなる、つまり、住民投票の悪い弊害が起きやすくなるということは十分あり得ると思われる。
  • 住民発議については、住民みなさんが苦労して取り組むため、それなりの投票率が得られると思われるが、最も心配なのは、市長発議の場合だと思われる。市長発議の場合、その住民投票は盛り上がりに欠けたものとなり、極めて低い投票率となることが予想される。非常に低い投票率にもかかわらず市長の思惑どおりの結果になった場合、その結果を住民の総意として解釈される余地が残るのではないかということが懸念される。いわゆる「プレビシット」のひとつの形である。

(委員)

  • 市長選挙の場合も30%台ぐらいが投票率の目安だと思われ、成立要件を設けるのであれば1/3程度が妥当ではないだろうか。

(委員長)

  • 成立要件を投票率1/3とすることについて意見があれば、出してほしい。

(委員)

  • ボイコット運動が起こらなければ、投票率1/3程度は何とか達成されるのでないだろうか。

(委員長)

  • 1/3が何とか達成される数値であるとすれば、1/4に下げてもよさそうだが、そうもいかないのだろうか。

(委員)

  • 住民の半分が投票するものとし、しかしその半分がボイコット運動をしたとしても投票が成り立つと考えれば、1/4も十分理屈が成り立つと思われる。

(委員)

  • ボイコット運動は一方の意思をもつ住民が投票を行わないことになるため、よくよく考えれば危険な手法ということになるだろう。

(委員)

  • しかし、ボイコット運動が各地で行われているということを考えれば、戦術のひとつとして機能しているということになるだろう。

(委員)

  • ボイコット運動が派手に行われた場合には、投票所に足を運ぶだけで、その人の意思が周りの人に予測されてしまうことになるため、投票に行きづらくなる、また投票の秘密が守られないおそれがあるという問題が生じることになる。
  • 例えば、成立要件20%以上という規定では、他の自治体からみれば要件が小さすぎるように思われてしまうかもしれないが、成立要件20%以上を満たすことは、実は川崎では大変なことなのではないだろうか。
  • このように考えれば、成立要件を設けることは難しいように感じられる。

(委員)

  • 「ボイコット運動」は、正しいボイコット運動と間違ったボイコット運動という2つの意味を持っていると考えられる。正しいボイコット運動とは、住民投票を実施すること自体が気に入らないというものであり、間違ったボイコット運動とは、ボイコットしたほうが勝ちやすいと考えて戦術的に行われるボイコット運動といえる。日本のボイコット運動は、後者のものになるのだろう。
  • タイで行われたボイコット運動は、選挙で負けることがわかっていながら、選挙したこと自体が気に入らないとして行われたものである。これを住民投票に当てはめれば、発議したことが気に入らない、住民投票を行うことが正当ではないと考えて行われる運動が本来の意味のボイコット運動ということになるだろう。

(委員長)

  • 成立要件を設けるとボイコット運動が起こることを考えれば、正確な賛否を判断できないことになる。一方、成立要件を設けずに必ず開票を行うということにすれば、賛否を住民が知ることができ、それを投票率等を踏まえて市長がどのように判断するかということになる。
  • このため、成立要件を設けなくとも、投票率が低いという事実は住民の関心が低く住民投票にかけるべき案件ではなかったという解釈もできるため、市長はある程度のコントロールを受けることになるはずである。このように考えれば、成立要件を設けないからといって市長や議会が拘束されないわけではないということになるため、必ずしも成立要件は必要ないと思う。
  • とはいえ、あまり悩ましく考えずに成立要件を設定しておくという方法もある。

(事務局)

  • 今後、フォーラム検討資料のとりまとめを行っていくも、成立要件を投票率1/3以上とするという考え方を示していただいた上で、その補足説明として、成立要件を設けるか否かについては両論あるということを併記しておくこともひとつの考えと思われる。

(委員長)

  • それでは、事務局の提案のように、成立要件を1/3としておいて両論を併記しておくということでよいだろうか。

(委員)

  • 先程申し上げたように、私は、数字的に投票率1/3以上という要件は成り立たないと思うため、対外的には好ましくないとは思うが投票率1/4程度が妥当ではないかと考える。

(委員長)

  • 1/4に反対という意見があれば出してほしい。

(委員)

  • 私は、成立要件を投票率1/4以上とするのではなく、絶対得票率を1/4以上とするのがよいと思う。これは、住民の半分が投票し、その半分が賛成した数字という意味であり、普段から投票率の高い自治体であれば、絶対得票率を1/4以上と規定する制度が望ましいと考えられる。
  • しかし、この要件を川崎で規定してしまうと住民投票が成立しそうにないと思われるところが悩ましいところであり、もし絶対得票率の規定を設けることで住民投票が成立しない可能性が高いのであれば、何も成立要件を設けないということが望ましいと思う。

(委員)

  • 例えば、過去の市長選で考えれば、住民投票の成立要件を投票率1/3以上としたのでは、おそらく住民投票は成立しないケースが出ることになるだろう。
  • このように考えると、個人的には、成立要件がなくてもよいと思っている。また、乱暴な意見かもしれないが、諮問型であることを考えれば、投票率も考慮して意思決定されるという仕組みでよいと思う。

(委員)

  • 私も成立要件は設けなくてよいと思う。

(委員)

  • 他の自治体と川崎市を比べると、成立要件を設けるべきか否か難しいところである。

(関係局課/法制課)

  • 川崎の実態を踏まえて成立要件を引き下げていくこと自体が望ましいことなのかどうかと思われる。住民投票の結果として本来認められるべき範囲があるはずであり、1/3程度が妥当ではないだろうか。

(委員)

  • 絶対得票率で1/4以上という規定を設けることが望ましいと思ってはいるが、川崎の場合には、開票要件はなくてもよいように思われる。

(委員)

  • 使いやすい制度でなければ仕方がないと考えれば、成立要件は必要ないと思われる。
  • 広島を例にとれば、1/2以上という成立要件は、裏返せば、住民投票をやってはいけないといっていると理解せざるを得ない。
  • また、尊重する際に、投票率5%の結果を民意として受け取ることは考えにくく、それは、尊重する立場にある議会や市長の政治的判断によることになると考えるべきである。「尊重義務」といくら言葉でいっても、議会や市長を拘束するものではなく、責任を持って意思決定をしなければならないという意味くらいしか持たないはずである。
  • そして、民意と離れた行動をとれば、所詮、リコールされたり、次の選挙で落選されたりといった方向に向かうはずであり、仮に、投票率が5%であった市長発議の住民投票の結果をもとに暴走すれば、次の選挙で当選することは極めて難しいということになるだろう。
  • 先程、ボイコット運動の議論があったが、市が投票啓発のための行動をとる一方でボイコット運動が行われるということは理不尽であり、最初からボイコット運動を行っても意味がないという制度にした方がよいと思われる。
  • 100%の住民が投票して6~7割賛成した住民投票の結果を尊重することと、5~10%の投票率で7~8割賛成した結果を尊重するということでは、まったく意味が異なり、これは、その結果を受け止める人の良心の問題、責任の問題であると考えるべきである。

(委員)

  • プレビシットを抑えるということが住民投票制度を考える上での最大のポイントであると考えれば、市長発議の場合のみ、1/4程度の成立要件を課すという方法もあるのかもしれない。
  • 住民は、苦労して署名を集め住民投票を発議するのであるから、当然、住民の運動も盛り上がるはずである。一方、市長は発議しやすいため、それに見合った重いテーマを選ぶ必要があり、市長発議の時だけは成立要件を課すという考え方も妥当と考えられる。

(委員)

  • 尊重義務にも差があり、投票率等を踏まえて尊重する人の判断に委ねるという考え方もあるだろうが、何らかの数字も必要な気がしており、川崎の現状を踏まえれば、1/3程度の成立要件を設けることが妥当ではないだろうか。

(委員)

  • 市長発議の場合にだけ成立要件を設けることに賛成である。

(委員長)

  • 投票率1/3程度の成立要件を設けるべきという意見と、成立要件は必要ないという意見、市長発議の場合にだけ成立要件を設けるという意見に分かれているようだが、成立要件は必要ないという意見が若干多かったようである。
  • この論点については、今日のところは両論併記として、再度議論するということにしたい。

(2)不成立の場合における結果の公表

(委員)

  • 成立要件を設けた場合、成立しなかったときは開票作業を行うのか。

(委員)

  • 経費の節減効果はそれほど大きくないという報告があったが、尊重する側も投票した側も、やはり開票して結果がわかった方がすっきりするのではないだろうか。

(事務局)

  • 成立要件を満たさない場合も開票するということは、住民投票が成立していないのにもかかわらず結果が公表されることになり、実質的に尊重義務が課せられるような状況を生むことにならないだろうかという懸念がある。住民の立場からすれば、結果が知りたいと思うのは当然のことであるが、混乱を生じないということを踏まえてご議論いただきたい。

(委員)

  • 私が絶対得票率による規定が望ましいと考える理由は、今の懸念と関係している。
  • 住民投票が成立していないのに開票し、みんなが投票結果を知ってしまう状態を作り出してしまうのにもかかわらず、結果は尊重されないというしくみと、開票しなければ住民投票の成立・不成立を判断できないというしくみでは、その意味が異なるように思われる。
  • 後者の制度が絶対得票率で成立要件を定める制度ということになるが、私は結果が知りたいと思っているため、開票して絶対得票率が規定以上だったら成立するという制度の方が望ましいと考える。

(委員)

  • 絶対得票率を成立要件に規定する場合には、開票しないことはあり得ないことになる。
  • 尊重義務というのは心構えの問題であり、成立要件を満たしていないときに実質上尊重義務が発生するおそれがあるという懸念は考慮しなくてもよいのではないだろうか。

(委員)

  • 成立要件を設けると、かえって、そのような問題が発生すると考えられないだろうか。
  • (委員)
  • 成立要件が設けられている場合の開票結果には、条例上の住民投票の結果としてではなく、アンケートの結果が出たという程度の意味が発生するといえるのかもしれない。

(委員)

  • 成立要件を投票率で定めた上で成立しなかった場合にも開票するということは、難しい問題が残ると考えられる。

(委員長)

  • 住民には知る権利があることを考えると、開票は必ず行うという制度が望ましいのではないかと考える。

(委員)

  • 諮問型の制度であると考えれば、成立要件を設けずに開票してしまうのが、シンプルで望ましい仕組みだと思われる。

(委員長)

  • 成立要件を満たさない場合に結果が公表されることに対する懸念があるようだが、成立要件は必要だろうか。

(委員)

  • 成立要件を設けるか設けないかという結論は出ていないと思うが、設ける場合には、投票率で成立要件を設けた上で必ず開票するという仕組みは難しいと思われる。また、ボイコット運動の意味から考えても、成立要件を設ける必要がないように思われてきた。

(委員長)

  • 不成立の場合でも結果は公表されることが望ましく、その結果をどう受け止めるかは、市長や議会の判断に委ねるということにしておきたい。

議論の確認事項

論点17:成立要件

  • 成立要件については、必要・不要の両論を併記するかたちで、それぞれの考え方を示すことが望ましい。
    →成立要件は、尊重義務の考え方と密接不可分な関係にある事項であり、尊重する投票結果とは何かということを整理する必要がある。
  • 成立要件を設けるとした場合、住民の知る権利を保障するという観点から、不成立であっても投票結果は公表されることが望ましい。

論点13:市が行う情報提供について

・資料説明:(資料1「個別論点の検討」、資料2「委員から寄せられた疑問点・意見と考え方」、資料4「岩国市住民投票条例における市からの情報提供の事例」)

・質疑

(1)情報提供についての考え方

(委員長)

  • 岩国の場合は、市の方針と異なる情報提供は行わなかったのか。

(事務局)

  • 市としての考え方を積極的に表明するということは行っていないが、客観的な資料を用いて積極的に情報提供を行ったという印象を受ける。
  • また、市長は、告示後、特に賛成・反対の立場を表明していなかったようである。

(委員)

  • この論点とは別に、議論のフォーラムを作るという条件整備としての議論は、他の論点で行うことになっていただろうか。

(事務局)

  • この論点とあわせてご議論いただきたいと考えている。

(委員)

  • この論点における市の立場としては、次のような3つの立場があると考えられる。
    1.市は、フォーラムやシンポジウムの場だけを設けるという中立的な情報提供を行う。
    2.市が政策的な意図をもって賛否を表明し、それに基づいて情報提供を行う。
    3.市は賛否を表明せずに情報提供を行う。
  • このように「情報提供」という一つの言葉で混乱しているように思われ、その中で市はどのようなスタンスを取るべきなのかを議論する必要があると思われる。つまり、市がリングだけをつくる仕事をするのか、それともリングに上がるつもりがあるのか、あるいはリングを実況中継する意味での情報を第三者として提供するのかという選択になると思う。

(委員)

  • 市が情報提供のシステムを用意し、情報を発信することが基本になると思われるが、これに載せるソース、資料としての市が有する情報をどのように用意するかということになると思われる。
  • 例えば、市民発議の場合において市民が情報提供したいと考えたとき、市民だけでは限界があるため、市民が持っている情報を市が提供する情報システムを使って、市と同じように情報提供できるということが保障されないといけないと思う。市民が持っている情報や意見を市が持っている情報と同じように住民にじかに提供できる情報提供システムを市が保障することが重要と思われる。

(委員長)

  • 広報紙の紙面を用いて市民が情報提供をすることなどが考えられるだろう。

(関係局課/選管)

  • 参考として、憲法改正の国民投票に向けて行われている議論をご紹介したい。
  • 総務大臣や中央選挙管理会、都道府県・市町村の選挙管理委員会は、投票の広報など手続き的な面の事務を行うということになる。そして、改正案の中味やそれについての賛否に関する意見を集約するのは、「憲法改正広報協議会」という第三者機関をつくり、そこが憲法改正公報を作成し、それに基づき都道府県選管が印刷し、市町村選管が国民に配布することが検討されている。
  • 選挙管理委員会の立場からすれば、投票の仕組みや方法などについては、有権者の皆さんに直接お知らせする必要があると考えているが、賛否の中味については、選挙管理委員会が住民投票公報なるものを発行するとした場合でも、誰が賛成意見を言って、誰が反対意見を言うのか、そしてそれらを誰が整理するのかという問題が残ることとなる。選挙管理委員会は、頂いた原稿をそのまま公報にして配布するという事務が基本となると考えていただきたい。
  • 憲法改正についていえば、国会の会派別の広報協議会の委員を交えた検討体制を考えているようであり賛否両論入り混じった方々が構成員となるような第三者的な組織をつくることを意図しているようである。
  • 市民の方々が知りたいのは、賛成意見はどのような意見なのか、反対意見はどのような意見なのかということだと思われるが、フォーラムや演説会を開催するにしてもそこに参加した人にしか情報が伝わらないため、選挙公報のような形で情報提供を行う必要があると考えられる。おそらく、どのような発議がなされ、賛成・反対双方の意見はどのようなものなのかという公報になるだろう。
  • しかし、その賛成意見を誰が書き、反対意見を誰が書き、それらを誰が整理するのかについては、相当な議論が必要だと考えられる。
  • 先程の論点であった投票率の問題も重要だが、住民投票に関する情報が与えられずに投票率が上がることは考えにくく、どのように情報提供を行うかという論点は非常に重要であると認識しており、投票率は広報のあり方によってかなり影響されるように思われる。

(委員長)

  • 川崎市には、市の広報紙の使い方等を議論する広報市民委員会のような組織は存在するのか。

(事務局)

  • 戦後、広報資料委員会が設けられたことがあったが、現在は、広報モニターを設けるにとどまっている。

(委員)

  • 選挙公報は、各立候補者の主張をそのまま掲載していると考えてよいのだろうか。

(関係局課/選管)

  • 所定の原稿用紙に原稿を書き込んでいただき、記述内容に誤字や犯罪を構成しそうな内容が含まれている場合は、選挙管理委員会として指摘は行っているが、候補者がそのままでよいと主張すれば、そのまま写真製版して掲載することを基本としている。

(委員)

  • 最も単純な方法は、選挙公報のように場だけを提供して賛否の人の意見をそのまま載せるということにならざるを得ないかもしれない。その場合、市が当事者になれるかということを整理しておく必要があるだろう。
  • 住民投票を行う場合、市は市の意見を主張するべきなのか、それとも沈黙しているべきなのかということを決めておく必要があると思う。

(関係局課/選管)

  • 例えば、市長発議の場合には、当然、市長は意見をもっているはずであり、賛成か反対かという主張を行うかどうかは別として、市長発議の主旨は広報に掲載する必要があると思われる。

(委員)

  • 憲法改正の場合は、発議した側に改正したいという明白な意図があるが、市長発議の場合には、市長が賛否をもって発議をする場合と、賛否の意思をもたずに発議する場合の2つがあると考えられる。

(委員長)

  • 川崎の広報誌は、「市報」というのか。

(委員)

  • 「市政だより」と呼んでいる。

(事務局)

  • 月2回の頻度で発行している。

(委員)

  • 憲法改正の場合は、各会派の代表者が公報の内容を検討するということか。

(関係局課/選管)

  • 広報協議会の委員は国会の会派の所属議員数を踏まえて、各会派に割り当てて選任するという仕組みが検討されており、広報協議会の委員の中には、賛成の委員もいれば反対の委員もいるということになろう。

(委員)

  • アメリカの住民投票では、賛否の紙面を同じ量だけ割り当てるという例があると聞いている。
  • 日本の憲法改正の国民投票は、この点に問題があると考えられ、大多数で発議することから賛成意見ばかりになるおそれがある。本来ならば、賛否は同じように割り当てないといけないのだろうが、現実的には、賛否の意見を述べたいと考える方々がどれだけ出てくるか予想できないため、それが技術的に難しいといえるのかもしれない。

(関係局課/選管)

  • 誰に賛成の意見を書かせて、誰に反対の意見を書かせるのかということが非常に難しいだろう。

(委員長)

  • 選挙管理委員会は、役所の中で最も中立的な立場にあると考えられるが、選管が情報を提供するという仕組みはつくれないものだろうか。

(委員)

  • 手続きに関することは選挙管理委員会に任さればよいと思われるが、中味に関することについて第三者機関的なものを作らなければならないのかどうかということになると思う。
  • もし、それを設けないとすれば、市で住民投票の中味に関する情報提供を担う必要があることになるだろう。この場合、出された意見を全部丸呑みにして情報提供することも考えられるが、その場合には、誰に何を言ってもらうのか、何を書いてもらうのかといった調整を行うことが難しくなるという問題が生じそうである。

(事務局)

  • そのような点では、岩国市では、寄せられた意見をホームページにそのまま公開していたようである。

(委員)

  • ホームページで反対意見が先に掲載されているということが、市の意思表示と取られてしまうおそれはある。

(関係局課/選管)

  • 選挙の場合は、くじで掲載の順番を決めており、非常に公平・公正性に配慮している。

(委員長)

  • 私は、情報提供に関する専門委員会のような機関があった方がよいと思っている。

(委員)

  • やはり、公平・公正という視点に立てば、第三者的な委員会があることが望ましいと考える。ただ、住民投票のたびにそれを組織するのか、住民投票にそのような機関を設けることが妥当なのかどうかという議論は必要だと思われる。

(事務局)

  • 現実的には、そのような第三者的な委員会を設置できるのかという懸念もある。また、そのような委員会を設けて議論しているうちに、住民投票の投票日を迎えてしまうのではないかという時間的な問題点もあるように思われる。
  • 前検討委員会において、行政の中立性について論じるよりも、行政が自由な議論の場を設けることが大切との意見をいただいたと記憶しているが。

(委員)

  • 中立的な立場から情報提供することは、かなり大変なことではないかと思われたため、それでもあえて行政が情報提供するべきだと考えるのか、むしろ行政に賛否をはっきり言わせた方がよいという考え方もあり得るのではないかということを問題提起したと記憶している。

(事務局)

  • それを市長の判断に委ねるということは難しいのだろうか。市長が、賛成・反対・中立の立場からの意見を表明することは、それはそれで、住民にとっての判断材料になるように思われる。いずれにしても、情報を控えるということは、住民にとってメリットにならないように思われる。

(委員)

  • 市長側が持っている情報を出すとき、市長が賛成や反対の立場をとった場合には、それを説得しようとするあまり、例えば、市長が賛成の立場をとれば、自分に有利な情報は示したけれども不利な情報はだまっているという選択も可能になる。このような場合、果たして公正な住民投票になったのだろうかという問題に直面することになるだろう。

(委員)

  • 市長発議の場合、市長側が情報提供することは当然であるが、私は、市長でも市民でも同じように情報が流れる仕組みを用意することが非常に重要と考えている。

(委員長)

  • 資料-1のp.7に高浜の事例が示されているが、これが参考にならないだろうか。
  • また、情報提供の主体は選挙管理委員会が望ましいのかどうか等について議論してほしい。

(委員)

  • 自治基本条例第33条で規定されている審議会はすでに設置されているのか。

(事務局)

  • 今後、設置することを予定している。

(委員)

  • 基本的に、市に関する争点を問う住民投票になると考えれば、発議者が誰であっても、市は当事者になるはずである。
  • 具体的には、すでに進められている建設計画や市の政策について反対という形で住民発議が出てくるか、もしくは、市が何もしてないことについてやれという形で住民発議が出てくるかのどちらかであると思われる。また、議会発議の場合は、市がやろうとしていることに反対する議会と市長が対立している時に発議されることが想定される。このように、どんな問題であっても、市の立場というのは必ずあるのではないだろうか。
  • 市長が、これからどうするべきかを住民に問うという場合も考えられるが、おそらく、ある問題について問う方が多くなってくると思われる。
  • 市は今進行中の計画については賛成の立場を取り、それについてかなりの情報を持っていることになるが、住民にはその情報を知りたいという欲求があるということになるため、市は、嘘やデマを流したり、税金の無駄遣いをしたりしてはいけないが、それ以外のことはできる限り情報提供する必要があると思われる。ただ、嘘やデマについては判断しやすいが、税金の無駄遣いの判断が難しいといえるのかもしれない。

(委員長)

  • 厳しい見方をすれば、市に情報を提供してもらわなければ判断できないような状況では、住民の盛り上がりに欠けるといえるのかもしれない。

(委員)

  • 実際には、市または選挙管理委員会では争点に関する基礎的な情報提供だけを行い、その後は住民の投票運動に委ねるということでよいのではないだろうか。
  • そのように考えれば、手続き的な情報提供は選挙管理委員会が行うこととし、広報的な情報提供をどこが担うかということを整理すればよいように思われる。

(委員長)

  • この点について選挙管理委員会はどのように考えているのか。

(関係局課/選管)

  • 中立的な立場から選挙管理委員会が住民投票に関する公報を発行することは構わないが、その中味の調整まで選挙管理委員会で行うことは難しいと考えている。

(委員長)

  • 住民投票を行う際、ある段階において、暫定的に市民参加による委員会を設置するという方法はとれないだろうか。

(委員)

  • p.7の高浜市の例を選挙管理委員会が行うことになると、かなりイレギュラーな事務を行うことになるのだろうか。

(関係局課/選管)

  • 第21条第1項は選挙管理委員会にとって当然のことであり、第2項は情報を客観的にみて提供するということになるだろう。

(事務局)

  • 高浜市の場合、広報をどのように出すかということが明確ではないと感じられるため、確認することとしたい。

(委員)

  • 資料1に例示されている条例の規定は、「選挙管理委員会は」という規定だけの条例、「市長は」という規定だけの条例、高浜市のように「選挙管理委員会は」という条文と「市長は」という条文が設けられている条例に分けられそうである。
  • 高浜市以外の自治体をみると、広島市、岩国市、我孫子市、大和市が「市長は」という規定のみであり、岸和田市は「選挙管理委員会は」という規定のみとなっているようである。

(事務局)

  • 広島市の場合は選挙管理委員会への委任規定を別に設けているため、実際に市長が行っているかどうかは確認の必要がある。

(委員)

  • また、広島市の条例は、住民発議しかない仕組みとなっているため、この規定の方法になっていると考えることもできる。

(委員)

  • 市長が賛否両論を公平に扱うということにするのであれば、市長が最初から賛否に関する意見を持ってはいけないことにならないだろうか。そこにこの制度の大きな矛盾があるように感じられる。おそらく、高浜市の場合には、市長が賛否を表明したのでは公平に扱えないことになるため、自ら賛否を表明しない仕組みにならざるを得ないだろう。また、広島市の場合も、市長発議がなければ問題にならないことになる。
  • しかし、川崎市の場合は、市長発議が想定されている以上、非常に大きな問題になるのではないだろうか。市長発議には、市長が賛否を持って発議する場合と、とにかく住民の意思を聞き、それに従いたいという意味で発議する場合の2通りが考えられる。岩国市のような後者の意味での市長発議の場合はよいと思うが、前者の意味での市長発議の場合に公平に扱うといっても、それは筋の通らない話ではないだろうか。
  • 市長が色分けをはっきり表してよい(賛否を表明してもよい)というのであれば、別の機関が公平な立場から情報提供することが必要になり、逆に、市長が賛否を明らかにしないというのであれば市長が公平に情報提供することは許容されると考えるべきだと思う。
  • また、この論点は、住民投票運動と関係が大きいと思われ、選挙との同日実施のときに投票運動がどれだけ制約されるのかということと連動していると思われる。このため、同日実施で大きく投票運動が制約される場合には、公平な情報提供の仕組みがないと情報が市民に正確に伝わらないまま住民投票が行われてしまうことになりかねない。
  • このように、この論点は、市長発議、選挙との同日実施を可能にするか否かで非常に左右される論点と考えられる。

(委員長)

  • 市長発議や選挙との同日実施との関係も考える必要はあるとしても、基本的に高浜市の考え方を参考にしてよいと考えてよいだろうか。

(委員)

  • 高浜市の第2項は、情報公開をしっかりするという意味しか持たない規定であり、必要ないように思われるが、このように規定しておいた方がよいのだろうか。

(委員)

  • これは「ディスクロージャー」を意味していると解釈できるため、「情報公開」とは異なり、市長が持っている情報を最初にすべて提供しなければならないことを意味しているため、行政にしてみれば、かなり重い義務規定といえそうである。

(委員長)

  • 個人的には、住民投票が行われるのであれば、第三者機関を設けて情報提供を行うことが望ましいと思っている。ただ、そのような第三者機関を設けなければならないということではなく、可能性のひとつとして検討する価値はあるのではないだろうか。また、頻繁に住民投票が行われるわけではないため、常設するという訳にはいかないだろう。

(委員)

  • 公平な情報提供を行うのであれば、第三者的な委員会を設けて取り組んだ方がよいと思っている。しかし、どのように委員を選ぶのかなど難しい問題も生じるため、住民投票のためにそのような大掛かりな仕組みを設ける必要があるかということを検討する必要があると思う。
  • また、高浜市の例は、選挙管理委員会がやるのか市がやるのかの判断がしづらいところがあるように思われる。

(関係局課/選管)

  • 高浜市の第21条第2項は、「縦覧」という表現が用いられているため、“ここに置いてあるから、見に来れば見せてあげるよ”という考えに基づいていると理解した方がよいだろう。

(委員)

  • 私は、できるとすれば、高浜方式なのかなと感じている。
  • 高浜市の第21条第1項は、技術的なことであり問題ないと思われるが、内容の話については、委員会を設けようが何をしようが、必ず賛成・反対どちらかのバイアスがかかると考えられるため、中立ということはあり得ないと思っている。おそらく、高浜市の第21条第2項は、“必要な情報は全部ここに置いておくので、あとは運動のために抜き出して使ってください。”“行政が持っている資料は山のように積んであるので、賛成・反対の方が来れば全部見られます。どうぞ、それを使って投票運動をやってください。投票運動については制限しません。”という意味で設けられている規定といえるのではないだろうか。
  • 投票運動まがいのことを、市長や選挙管理委員会など行政側が行うというのは、私は無理だと思っている。選挙管理委員会には、とにかく技術的な部分に専念してもらい、技術的以外の判断は選管に頼まないということにしないと、選管がパンクしてしまうと思われる。そして、技術的以外の判断は投票運動の一環として市長が行うというように割り切ってしまうしかないと思っている。
  • あとは、ポスターやはがきの枚数などの枠を決めるなどして、住民が行う投票運動に対して、公営で面倒をみる部分をどの程度に設定するかということになると思われる。
  • このようなことから、ここでいう「情報提供」とは、あくまでも投票運動に使う情報で行政側が有しているものは全部見せますというスタンスにとどめておくことが望ましいと考えられる。

(委員)

  • 高浜市の第21条第2項は、積極的に市は情報提供のための運動をしないこととし、なぜならば、それは積極的に提供することにするとどちらかにバイアスがかかってしまいアンフェアになるという懸念があると考えることができる。また、第3項の公開討論会やシンポジウムについても、場だけをつくるという規定になっている。
  • このようにすることで、第三者委員会的なものを置かなくても公平な情報提供が可能になるが、逆に、市は積極的な情報提供もできず、広報もできないことになってしまう。しかし、あとは、組織としての市長ではなく、政治家という立場で個人として情報提供や投票運動を市長が行うことを制限するものではないという考え方に立てばよいだけのことである。

(委員)

  • そのようにした場合、法律上、または予算上の制約から行政としてコメントを求められる場合にどのように対応するかということが問題になる可能性があると思われる。これは、以前にも議論された住民発議の質に関することだが、どこまで精査した内容で住民発議が行われるかという問題と関係してくると思われ、市がこのような法律があるから難しいという意見をいうべきかどうかという問題(言わなければ無責任を問われ、言えば住民発議をつぶしてしまうことになる)があるように思われる。
  • 直接請求の場合は、市長が意見を付して議会に持ち込むことになるが、住民投票の場合もそこまで考えるとすれば、ここで言っている情報提供とは別に、投票運動の中で市の立場としての意見(市の方針や費用的な問題点などの示唆)を表明してよいのかどうかという議論が出そうな気がしている。

(委員)

  • 投票運動ができる主体というのは、あくまで有権者と政治家であって、行政は中立的義務を課され、運動してはいけないことになるのではないだろうか。
  • 市長が行ってよいのは、あくまで政治家として取り組むことということになり、市は消極的に情報だけ出し、あとは投票運動に委ねるという方法が最もわかりやすいということになる。
  • しかし、選挙との同日実施を想定する場合には確認団体制度が適用されるため、投票運動が可能な主体が限定されるという問題が発生し、事実上、住民は誰も情報を提供できないことになってしまう。

(委員)

  • 高浜市の条例は「住民投票の告示の日から」という規定になっているが、これでは情報の縦覧期間としては短すぎるように感じられる。もし、縦覧するのであれば、運動体は、告示の日には既にビラまきができる情報を手に入れたいわけであり、例えば「住民投票実施決定の日から」、「住民発議成立の日から」という規定にすることは可能なのだろうか。

(委員)

  • それは「住民投票」の定義の問題になってしまうように思われるが、実際は、署名を集めている時点から住民投票運動が行われていると考えることができると思う。
  • この規定に従えば、告示より前については、通常と同じ手続で、情報公開請求により情報を得るということになり、さらにいえば、住民投票を発議しようとしている人が来たら全部見せなさいという規定を別に設けるかどうかということになるのかもしれない。

(委員長)

  • 高浜市の規定に全く異論があるわけではないという理解でよいだろうか。

(委員)

  • 高浜市の条文は明解なのだが、【考え方】に少々の混乱がみられる。というのは、3段落目の「そのための方法として・・・」以下が、「選挙管理委員会」が主語になっているように読めるため、それに続く「市が発行する広報紙・・・考えられます。」も選挙管理委員会が行うことのようにも読めてしまう点が混乱を招いているように感じられる(おそらく、後段の主語は選挙管理委員会ではないように思われる)。
  • 私は、基本的には、高浜的な考え方しかやりようがないように思っている。

(委員)

  • 問題になるのは、行政機関は組織として積極的に情報提供を行わないということにするか否かということだろう。あとは、提供された情報をもとに個人として政治家は運動すればよいことになる。
  • ただ、公務員の運動を制限するべきかどうかという別の問題も生じることになるが、組織としての行政機関が情報提供を積極的に行わないという規定にしておけば、公務員個人の運動への参加を妨げることにはならないと考えられる。

(委員)

  • 情報の公開という意味ではそのようなまとめかたでよいのかもしれないが、投票する人に対しては、争点が何かを知らせなくてはいけないため、一般の選挙で配布される選挙公報のような公報を配布する必要があると考えられる。

(委員長)

  • それでは、高浜市の事例を川崎にあてはめ、川崎の状況にあわせて修正するということにしたい。

議論の確認事項

論点13:市が行う情報提供

  • 高浜市の規定の考え方を参考として、川崎市の状況にあわせた規定とすることが望ましい。

3.フォーラムの開催について

  • 資料説明:(資料5「「川崎市住民投票制度検討委員会・フォーラム」開催概要(案)」)

(事務局)

  • →5/10の検討委員会で、詳細な提案をさせていただきたい。
    →検討委員には、できるだけフォーラムに参加していただきたいと考えているため、ぜひご協力いただきたい。

4.その他

次回の検討内容

(事務局)

  • 次回は、「設問及び選択肢の設定」について検討していただいた後、これまでの議論をまとめたフォーラム検討資料についてご議論いただくことを予定している。
  • 次回の委員会資料については、5月2日を目途に事前配布する予定である。
  • 次々回の検討委員会は、会場の都合上、武蔵小杉の中小企業・婦人会館で開催することを予定しているため、ご承知おきいただきたい。

 

《次回以降日程(予定)》

  • 第7回検討委員会:平成18年 5月10日(水) 18:30~20:30 於:高津区役所
  • 第8回検討委員会:平成18年 5月24日(水) 18:30~20:30 於:中小企業・婦人会館
  • 第9回検討委員会:平成18年 7月24日(月) 18:30~20:30 於:高津区役所(予定)

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