性感染症(STI)の基礎知識
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STIってなあーに
STIとは、「Sexually(性)Transmitted(感染)Infection(症状)」の略で、日本語では「性感染症」といい、セックスやキス、ペッティングなどの性行為によって感染する病気のことをいいます。
現在、性器クラミジア感染症、淋菌感染症、性器ヘルペス感染症、エイズなど多くの疾患があります。
※「STD(Sexually Transmitted Diseases)」ということもあります。
何もなければだいじょーぶ?
性感染症(STI)には、性器や口腔などの痛みやかゆみ、排尿時の痛みから、まったく症状が出ないものまで、症状はさまざまです。性行為をして体に異常を感じないからといって治療をしないと、性器などに炎症を起こし慢性化したり、不妊症の原因になったり、母子感染でこどもに感染したりすることがあります。
性感染症は、早期に発見して、治療を受けることが大切です。
性感染症は、どうしたら感染するの
性感染症(STI)は、字のとおり、主に性行為によって感染します。セックスだけでなく、口を使ってのオーラルセックスやキスなどでも感染します。
性行為がなくても、病気によっては、注射器の回し打ちなどにより血液感染したり、母親が感染者の場合に子どもへ母子感染したりすることがあります。
性感染症は、どうしたら防げるの
性感染症(STI)の最善の予防法は、安全な性生活を送る、つまり性生活の不明な人や不特定の人とのセックスをしないことです。
もし、そのような人とセックスをする時には必ずコンドームを使いましょう。ピルはあくまで避妊の薬であり、性感染症を予防する効果はまったくありません。
性感染症かも・・・と思ったら
ほとんどの性感染症(STI)は早期治療により完治できます。性感染症の不安がある場合には最寄りの医療機関(泌尿器科、婦人科、性病科、皮膚科)で受診しましょう。
次のような症状があれば要注意です。
- 性器や肛門、口腔内などに、かゆみや痛みがある
- 性器や肛門、口腔内などに、イボや発疹ができた
- 排尿時に痛みがある
- おりものの量が増えた、色が違う、臭い など
性感染症にはどんな種類があるの
(1)エイズ
(2)性器クラミジア感染症
現在患者の最も多い性感染症。オーラルセックスでも感染します。
症状
多くの場合は無症状。男性では排尿時の軽い痛みがあります。
女性ではおりものの増加などがあります。放置すると徐々に広がって不妊の原因となることがあります。
潜伏期間
1~3週間
(3)淋菌感染症(淋病)
最近はオーラルセックスによる咽頭炎の感染が増加しています。
症状
男性では排尿時の強い痛みと尿道から膿が出ます。
女性では症状が軽く気づかないことも多いです。放置すると徐々に広がって、不妊の原因となることがあります。
潜伏期間
2~7日間
(4)性器ヘルペスウイルス感染症
一度感染すると、ウイルスが体内に潜伏して、再発を繰り返すことがあります。
症状
感染部分に水ぶくれや潰瘍ができます。初感染の場合は、性器に強い痛みやかゆみを起こします。
潜伏期間
2~10日間
(5)梅毒
かつて最も恐れられた性感染症です。進行するとさまざまな症状が起こり、重大な後遺症を残すこともあります。
症状
感染から3か月までの間は、感染局所に痛みのない小さなしこりができます。
感染から3か月以上3年までの間は、足の付け根のリンパ節が腫れたり、全身に小豆ほどの大きさの赤い発疹ができます。
潜伏期間
3週間程度
(6)尖圭【せんけい】コンジローマ
悪性腫瘍の原因となる場合があります。
症状
外性器や肛門周辺などに乳頭状のイボができるが、痛みやかゆみはありません。
潜伏期間
3週間~8か月間
(7)膣トリコモナス症
トリコモナスという原虫が性行為によって感染します。
症状
女性では、泡状の悪臭の強いおりものがでます。男性では自覚症状のないことが多いです。
潜伏期間
不定
(8)ケジラミ症
ケジラミという寄生虫が性感染症によって感染します。
症状
陰部に激しいかゆみを生じます。
潜伏期間
不定(1~2か月が多い)
(9)性器カンジダ症
カビの一種であるカンジダ菌が性的な接触で感染します。
症状
男性は無症状のことが多く、女性では、強いかゆみとともに白いおりものが出ます。
潜伏期間
1~2週間
※その他に疥癬などがあります。
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お問い合わせ先
川崎市健康福祉局保健医療政策部
電話: 044-200-2446
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