薬剤耐性(AMR)ってなあに?
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抗菌薬の効かない菌が世界で問題になっています!
薬剤耐性(AMR)とは、抗菌薬の不適切な使用により、菌に抗菌薬が効きにくく、または効かなくなることです。抗菌薬が効かない薬剤耐性菌が増えると、これまでは適切に治療をすれば回復できた感染症の治療が難しくなって重症化しやすくなり、死亡にいたる可能性が高まります。
現在、薬剤耐性によって世界では年間70万人が死亡しており、このまま何も対策を講じなければ、約30年後には1000万人が死亡すると予想され、がんの死亡者数を上回る可能性があるといわれています。
このような状況から、薬剤耐性は世界で問題になっており、日本でもこの問題に取り組むため、2016年に「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」を策定し、効果的な対策を推進しています。

AMR対策のポイント

抗菌薬は正しく飲もう!
- 風邪の原因であるウイルスには抗菌薬は効きません!
- 抗菌薬は医師の指示(処方箋)どおり最後まで飲み切りましょう。
- とっておいて、後で飲んだりすることはやめましょう。
- 人にあげたり、もらったりするのはやめましょう。
- 受診時は症状を医師に詳しく伝え、わからないことは医師や薬剤師に聞きましょう。

一番大事なのは感染症にかからないこと!

きちんと手を洗おう
汚れていなくても、手には細菌やウイルスが付いている可能性があります。石けんと水できれいに洗う習慣をつけましょう。指先やつめの間、手のシワ、手首も忘れずに洗いましょう。

咳エチケットを守ろう
咳やくしゃみのしぶきは2mほど飛び、それらに含まれた細菌やウイルスによって他の人に感染が広がっていきます。咳やくしゃみが出る時は咳エチケットをしましょう。
- マスクは針金部分を鼻の形に合わせ、あごまですっぽり覆いましょう。
- マスクがないときはティッシュやハンカチで覆うか、袖の内側で口と鼻を覆いましょう。

ワクチンで流行を防ごう
感染症にはワクチンで予防できるものがたくさんあります。ワクチンを打つと、体の中に抗体ができ病原体が体に侵入しても病気にならなかったり、症状が軽くすみます。多くの人がワクチン接種をすることで、感染拡大を防ぎ、免疫の弱い人をさまざまな感染症から守ることができます。
ワクチンで防ぐことができる感染症についてまとめたページでは、川崎市健康安全研究所の岡部所長が分かりやすく解説した動画(Youtube)を紹介していますので、是非ご覧ください。
https://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000101872.html