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第2部 ヒアリング等調査 2 調査結果 1 親が外国人の子ども

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2004年11月8日

コンテンツ番号3846

 ニューカマーとオールドカマーの子どもの権利の実態と参加状況について聴き取り等の調査を行った。ニューカマー5人の子どもについては個別に聴き取り調査を行い、他の子どもについては調査票に記入してもらう方式とした。その調査結果を概観する。
 なお、総合教育センタ-に登録している日本語指導等協力者に対して記述形式による調査を行った。来日当初の子どもたちの状態、学校との関係などについて幾つかの問題が指摘されているので、参考資料として添付する。

2-1-(1)質問項目別の傾向

ア 学校で学びたいことを学んでいるか

 「学びたいことを学べたと感じている、ほぼ感じている」と答えているのは59.1%であるが、ニュ-カマ-の子どもは77%が、そう感じているのに比べ、オールドカマーの子どもは33.3%に止どまる。

イ なんでも話せる人は身近にいるか

 「何でも話せる人がいるか」に関しては、外国人の子どもは36.4%が「いない」と答えている。特に、オールドカマーの子どもでは44.4%が「いない」と答えている。また、「誰」に関しては、ニュ-カマ-の子どもが、「親、友人」であるのに対し、オールドカマーの子どものほとんどが「友人」と答えている。

ウ 学校忌避の理由

 「学校に行きたくない」理由として、「行事が嫌だ」と答えた子どもがいる。これは、学校の行事が母国と違うこと、自分の居場所が与えられていないため、参加意欲が失われているためと思われる。

エ 外国人という理由での差別やいじめ

 「外国人という理由で差別やいじめで困った」子どもは22.7%であった。聞き取り調査では、日本語が分からなかった時には、さまざまないじめがあったと答えた子どもが何人かいた。また、名前が変だとからかわれた子どももいる。
 そうした差別やいじめにあったとき、誰かに相談している子どもが多い。また、解決策としては、嫌な人に近付かない、喧嘩をする、一生懸命日本語を勉強するなどがあげられる。さまざまな方法で、学校での自分の居場所を取り戻そうと努力している子どもの姿が浮かんでくる。

オ 生活習慣や宗教・文化の違いで困ったこと

 「日本の生活習慣などで困った」子どもは22.7%。学校生活でのシステムの違い、学校内で食べ物が買えない事、あいまいな言い回しが理解できない事などがあげられた。これらに関しては、問題にぶつかった時に日本語指導等協力者に説明してもらい、理解するよう努力していることが多いようである。

カ 日本語を十分に話せないことで困ったこと

 「日本語で困った」子どもは18.2%と低いが、オールドカマーの子どもは別としても、低年齢で来日した子どもは日本語能力が高まり「(今は)ない」と答えている可能性がある。「ある」場合の例としては「授業が分からない、友達とコミュニケーションが取れない、テストで実力が発揮できない」などである。

キ 日本語以外の支援

 「日本語以外に助けてほしいこと」では、「自分の国の言葉を先生や生徒が少しでも知ってくれること、困った時に手を差し伸べてほしいこと、授業内容のこと、学習面でのサポート」などがあげられている。

ク おとなと話し合う場所への参加意欲

 「大人たちとの話し合いの場への参加」は、「思う、やや思う」と答えた子どもが68.2%であり、特にニュ-カマ-の子どもでは77%と高い。

ケ 地域への発言の意志

 「地域で発言したい」と答えている子どもは45.5%であるが、オールドカマーの子どもの場合はわずか11.1%である。

コ 自国(地域)の文化を発表する機会

 「自分の文化を発表する機会」に関しては、68.2%が「ある」と答えている。学校で「民族文化講師ふれあい事業を実施した時、母国を取り上げてもらい、自分の事を知ってもらえたのが良かった」という子どももいた。しかし、「ない」と答えた子どもも27.3%いた。

2-1-(2)まとめ

 当初聴き取り調査のみを考えていたが、予想以上に子どもへの聞き取り調査が難しいことや時間等の制約から調査票による調査を併用した。それでも調査の母数が22と少なく、外国人の子どもの実態をそのまま捉えているとは言いがたい。今後調査手法を検討する必要がある。
 また、国際結婚による子どもに関しては、国籍が日本人であるために抽出は不可能であった。現実には、ダブル(注1)の子どもたちのなかで問題を抱えているケースもあり、そうした子どもたちへの配慮も必要であろう。
 日本語の分からない子どもに関しては、日本語指導や学校生活全般の理解を深めるための母国での情報提供、相談などの他、子どもが学ぶための道具としての学習言語習得、学習内容の把握に関しての対応も必要である。例えば、高校進学を迎える中学生にとっては、学習内容が分からないことは、本来の実力に合った学校への進学を断念せざるを得ないということであり、子どもの将来の進路に多大な影響を与える虞がある。
  また、いじめの原因の一つとして、異文化に対する理解不足、思いやりの欠如などが、今回の調査でも明らかであった。
 参加しにくい子ども-外国人の子どもに関して、どうすれば「参加」できるのか、また、「参加」するためにはどういう支援が必要なのかを各分野で十分検討する必要がある。

(注1) ダブルとは、両親の国籍・文化が違うため2つの文化をもっているという意味

2-1-(3)参考-川崎市教育委員会総合教育センタ-で登録している日本語指導等協力者へのアンケート結果(20名からの回答)

ニューカマーの子どもについて

日本語が十分話せない事で困っていると感じる事

 意思の疎通ができない、授業が分からないなどが原因で、指示に従えなかったり、自分の気持ちが伝えられない事が、自分の能力が正しく評価されない事への不満や、自信の喪失へと繋がる。

日本語以外で必要としていると思われる事

 言葉、習慣、母国語を理解してくれる人と話す事、及び学習内容のサポ-ト

子どもは学校の授業に参加しているか、担任の先生の手助けはあるか

 80%がしていると答えている。しかし、そのためには、協力者のアドバイス、担任及び学校の配慮、協力があってこそである。

学校で楽しいと感じると思う事

 友達や先生と意思の疎通ができた時、自分が認められた時、分からなかったことが分かった時など。

保護者について

保護者との関わり

 80%があると答えている。主に、学校との橋渡し的なことであるが、時には、プライベートな事を頼まれたり、母親を日本語教室に紹介したりする。

保護者と学校との連絡

 半数強(55%)が取れていると答えているが、単に書類を渡しただけとか、一度連絡するだけとかで終わらせている場合が多い。

学校での環境作り

学校の仕組み、行事など学校生活の説明。

 半数強(55%)が十分なされていないと答えている。
 説明を受けても、分かっていない事や、認識にずれがあることがある。

国籍や文化の違いで配慮した方が良いと思うこと

 文化、習慣、学校に関することを十分説明する、自尊心を傷つけない、価値観を押しつけない。また、クラスでは、異文化理解、違いを認める指導を行う。

「参加」に関する意見

 学校、保護者、協力者の連携で、子どもが授業や行事に参加する意欲を持たせるようにすることが必要。教師用の、外国人対応マニュアルの作成。(注:センタ-で作成し、外国人を受け入れる学校に送っているが、担当教師に渡っていない場合があるのが原因と思われる)

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