市長の部屋
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ごあいさつ
福田市長のプロフィール
川崎市長の福田紀彦です。
11月6日、川崎市役所新本庁舎を、いよいよ本格的に供用開始いたしました。昭和13年に竣工した旧本庁舎は、戦前・戦中・戦後を通じて使用されてきましたが、耐震性が不足しており、大規模な地震が発生した際には、被災者支援や災害復興が遅れてしまうなどのリスクを抱えていました。
このような状況下において、平成23年に東日本大震災が発生し、本庁舎の抜本的な耐震対策について検討した結果、建て替えることを決定し、令和2年に工事着手いたしました。以来、約3年にわたる工事を経て、この度、新本庁舎の開庁を迎えることができました。建て替えの決定から工事の完了に至るまで、近隣住民の皆様をはじめとする多くの関係者の皆様のご理解、ご支援に心から感謝申し上げます。
この本庁舎の建て替えの最大の目的は、市民の命と安全を守ることです。新本庁舎は、地震や浸水被害に対応できる高度な業務継続性を備え、災害対策活動の中枢拠点となり、いかなる危機事象にも対応できる庁舎として生まれ変わりました。
一方で、市庁舎は、そうした行政サービスの拠点であるだけではなく、市民が気軽に立ち寄れ、市民に愛され親しまれる、開かれた庁舎である必要もあります。私も旧本庁舎のさよならイベントの際、「新しい本庁舎は、市民の皆さんが来て楽しいと思えるものにつくり替えて、また新しい歴史を刻みたい」と申し上げました。市民の諸先輩方からは、とくに旧本庁舎の中でも市のシンボル的存在として市民に広く親しまれた時計塔が取り壊されることに対して、「78年間ありがとう」「川崎大空襲で焼け野原になったところでも建っていて、大きな励みになった」という声もいただきました。
こうした市民に愛され続けた時計塔をはじめとした旧本庁舎の正面の外観の一部は、復元棟という形で復活させました。この他にも、アトリウムや展望ロビーなど、気軽に訪れていただける空間として、市民の皆様にこれまで以上に親しみを感じていただける場所となることを目指して造り上げたところです。
また、現在の第2庁舎は解体して、その跡地に広場を整備するとともに、この広場をアトリウムから連なる一体となった空間として活用していきます。去る11月5日には、新本庁舎前の市役所通りの車道を一時的に歩行者空間として実施したイベント、「みんなの川崎祭」を初めて開催し、数万人の人出により、これまでにないにぎわいが生まれました。今後も、こうした市役所周辺エリアでの新しいにぎわいを創出する取組にも積極的にチャレンジしていきます。
これからも新本庁舎が、未来の川崎の発展に向けて「すべては市民のために」働ける場所として、また、来年に控える市制100周年、そして次の100年に向けて末永く愛される川崎のシンボルとなるよう、引き続き市民の皆様のご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。

