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第1期実行計画 基本構想

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2005年7月29日

コンテンツ番号23542

前文

 本格的な少子高齢社会を迎えるとともに、今後は長期的な人口減少過程に入ることが予想される今日、人口の増加やピラミッド型の年齢構成を前提とした諸制度の大きな転換期を迎えています。
 これまでの社会全般の枠組みや、私たちの判断と行動の基底には、成長という規範が大きな割合を占めてきました。我が国の高度経済成長を支えたこの考え方は、私たちに物質的な豊かさをもたらし、生活水準の向上に大きく貢献してきました。しかし、時代状況や社会環境は大きく変化しています。今までの社会経済のシステムに代わって、地球に暮らすすべての人々が質的な豊かさを享受しうる、持続型社会を実現していくためのしくみづくりが不可欠になっています。そして、そのためには、新たな時代においてよりどころとなる基本的な考え方や価値観を創造し、共有化するとともに、これをもとに社会を支えるしっかりとした土台をつくりあげる必要があります。
 一方、こうした中で、地方分権が進み、地域社会における市民の安心で豊かな暮らしを守るために果たすべき行政の役割や機能についても変化が表れてきています。
 自立した地方自治体が、地域の判断に基づき自己責任のもとで、自主的、自律的に行政を行っていく分権の考え方は、新たな時代の地方自治をつくりあげていくための基礎となるものです。そして、こうした考えのもとで、地域の個性を活かし、きめ細やかなまちづくりを進めていくために、まちづくりの主役である市民が、自らの主体的な意思によってまちづくりを進めていくという、市民自治のしくみを整えるとともに、まちづくりに参加するさまざまな主体が、それぞれの力を持ち寄り、協力関係を築き、手を携えながら協働のまちづくりを進めることが大切になります。
 これからの川崎のあるべき姿を展望するとき、都市における快適で暮らしやすい環境が整うとともに、我が国の未来を支える、あるいは、地域生活に密着したさまざまな産業が活力にあふれて活動しているまちの中で、すべての世代がいきいきと活躍し、そして心豊かに生活している姿を目に浮かべることができます。
 持続型社会にふさわしい自治と分権のしくみのもと、時代の要請に応えながら、川崎が持つ歴史と伝統を受け継ぎ、そして豊かな可能性を最大限に追求することによって、活力とうるおいのある川崎を創造し、魅力にあふれた川崎の未来を確かなものにしていくために、ここに、めざすべきまちづくりの基本目標を定めるとともに、取り組む基本政策を明らかにします。

1 基本構想の役割

 この基本構想において、「活力とうるおいのあるまちをどのように育て、運営していくか」という視点から、まちづくりの基本目標などを定めることにより、総合的かつ計画的な市政の運営を図ることとします。

2 基本構想の構成及び前提

 今後の急速な社会経済環境の変化の中においても、その変化に適切に対応することによって、相応の具体性を持ちつつ、その実行性を確保するために、この基本構想は、平成17(2005)年度から概ね10年間を目標年次とします。
 そして、基本構想に基づく施策の具体的な取組内容及び成果目標を明示した、今後3年間を計画年次とする実行計画を策定し、この基本構想と合わせて総合計画と呼びます。
 また、この基本構想の前提として、目標年次における人口は、平成22(2010)年に137万8千人、平成27(2015)年に138万9千人となることを想定します。

3 まちづくりの基本目標

 これまでの、多くの英知と努力により育てられてきたこの川崎を、さらにさまざまな課題を解決しながら、川崎に暮らす人々が活力とうるおいのある生活を送ることができるまちへと発展させていくために、新たな時代に向けたまちづくりの基本目標を次のとおり掲げます。
 「誰もがいきいきと心豊かに暮らせる持続可能な市民都市かわさき」をめざして
 これは、民主主義のもとでの人権の尊重と平和への貢献を、この基本構想を貫く根本的な理念とした上で、市民本位の自治のまちづくりを進めることを基本方針としながら、人々の地球市民としての責任ある諸活動のもと、川崎というまちが都市としての自立と持続可能性を確かなものにするとともに、自助・共助・公助のバランスのとれた地域社会の中で、川崎市民の誰もが生きがいと幸せを感じられるような取組を推進する、という考えを示したものです。
 そして、この基本目標の達成に向けて、川崎で暮らし、活動するすべての主体が力を合わせて取り組むまちづくりの基本方向を次のとおり掲げます。

1 協働と協調をもとに、いきいきとすこやかに暮らせるまちをつくる

 まちづくりを担うさまざまな主体のパートナーシップに基づく協働の取組を進めるとともに、市域内にとどまらず、広域的視点を大切に、近隣自治体などとの協調や機能分担・補完を適切に行うことによって、その成果を分ち合い、市民がいきいきとすこやかに暮らせるまちづくりを進めます。

2 川崎の特徴や長所を活かし、持続型社会の実現に貢献する

 川崎には、我が国有数の産業集積や豊かな地域人材、首都圏に位置する地理的条件など、数多くの特徴や長所があります。こうした川崎の財産をしっかりと認識するとともに、それぞれの主体が率先してその力を発揮し、我が国や世界がめざす、将来にわたる生活の基盤となる、環境の保全と経済や社会の発展とが両立できるような持続型社会の実現に貢献することによって、国際的に存在感のあるまちづくりを進め、また、こうしたまちで、市民の自立的な活動が持続的・安定的に行われることをめざします。

3 自治と分権を進め、愛着と誇りを共有できるまちをつくる

 地域が主体となった課題解決や身近なまちづくりを、わかりやすいしくみで進め、地域の力によってその魅力や個性を引き出すとともに、川崎を代表する魅力を大きく育てることによって、市民が愛着と誇りを共有できるまちづくりを進めます。

4 基本政策

1 基本政策に取り組む視点

(1) 新たな時代にふさわしい価値観の創造と先駆的な取組を進める

 少子高齢化の進行や人口減少過程への移行、経済の低成長など、社会経済環境が変化する中、成長を前提とするこれまでの考え方から脱却して、新たな時代にふさわしい価値観や行動規範を創造し、これを認め合うことが重要になります。少子高齢社会の中で高齢者が地域の主役として活躍できるしくみづくりに取り組むことや、地球環境に貢献する新たな環境技術を開発し、これを産業活動の中に普及させることなど、めざすべき持続型社会にふさわしい価値観に基づく取組を推進していくことが必要です。
 川崎には、活発な市民活動や地域活動、我が国有数の企業の集積など、さまざまな特徴や長所があります。こうした特徴や長所を存分に発揮しながら、川崎から、主体的で先駆的な取組を積み重ねることによって、社会の持続可能性を確保する原動力の役割を果たします。

(2) 首都圏の好位置にある川崎としての個性を活かす

 川崎は、首都圏の中心部に位置し、しかも東京と横浜という巨大消費地に隣接している極めて有利な地理的条件を備えています。こうした交通の利便性や潜在的な集客力などを含む優位性を十分に活かして、首都圏における位置付けや果たしている役割をしっかりと認識し、近隣自治体も含めた広域的・総合的な視点から施策を展開することによって、自立性を保ちつつ広域的に調和のとれたまちづくりを進めます。

(3) 相互信頼に基づき自立と自己決定を尊重する

 少子高齢化の急速な進行や人口減少過程への移行など、社会構造が従来とは大きく変化する中で、地域のさまざまな課題解決に向けて市民活動が活発化するなど、まちづくりにおいて行政が主体となって担ってきた領域に変化が生まれてきています。こうしたことから、今後は市民・地域・企業と行政との相互信頼に基づいて、しっかりとしたパートナーシップを確立し、市民や地域の自立に向けた活動を促しながら、自己決定を尊重していきます。

(4) 市民が実感できる効果的な政策を経営的視点に立って創造する

 これからも厳しい財政状況が続くことが予想される中、活用できる財源に限度があることから、行政が取り組む施策の厳選が必要となります。その際には、行政が執行する施策の効果を市民が実感できるかどうかということが重要になります。そのために、施策展開の着眼点を画一性重視から多様性重視へと転換しながら、身近な日常生活圏における課題解決に向けてきめ細やかな取組を進めます。
 さらに、こうした施策を進めるにあたっては、地域における既存のさまざまな資源や財産を有効に活用するほか、行政サービスの顧客として市民は何を望んでいるか、解決すべき課題に対して施策が有効に機能しているかなど、行政運営を市民本位に進めていく、顧客志向の考え方を重視していきます。また、施策の効果を最大限に発揮するために、地域での活動やさまざまな団体による取組と連携・協調するなど多種多様な事業主体や事業手法の適切な選択も心がけていきます。
 このような経営的視点に立った施策展開により、財源を有効に活用して施策の効果を高め、市民が実感できる効果的な政策を創造していきます。

2 基本目標を達成する7つの基本政策

(1) 安全で快適に暮らすまちづくり

 市民の日々の生活は、個人の生命や財産などの安全が保障されることを基礎として成り立っています。近年こうした安全が脅かされるような出来事が増加していることから、市民の身近な暮らしの安全を確保するとともに、防災体制を強化し災害に強いまちづくりを推進します。
 また、都市の成熟化や少子高齢化によって、市民の価値観や地域を取り巻く環境に変化が生じており、より快適で暮らしやすい地域環境の創造をめざし、市民協働による地域課題の解決や、日常生活での利便性向上に向けた取組により、市民がいつまでも地域に住み続けたいと思えるような環境づくりを進めていきます。

ア 暮らしの安全を守る
 市民の生命や生活の安全を守るため、地域で発生する犯罪、交通事故、消費生活被害の防止や救急体制の充実に向けた取組を進めるとともに、食品などの生活衛生環境の確保を図ります。
(ア)市民の生活に関する身近な安全を確保します。
(イ)市民の生命を守る救急体制の強化を図ります。
(ウ)市民の安心な暮らしを支える良好な生活衛生環境を確保します。

イ 災害や危機に備える
 かけがえのない市民の生命や財産を守るため、危機管理体制の整備を図るとともに、自然災害や都市型災害への対策の推進、消防力の強化などに取り組みます。
(ア)さまざまな危機事象への的確な対応を図ります。
(イ)災害への確かな備えとなる防災対策を推進します。
(ウ)火災などから市民を守る消防力の強化を図ります。
(エ)水害から市民の生命や財産を守る治水・雨水対策を推進します。

ウ 身近な住環境を整える
 市民が暮らしやすいうるおいのある住環境の整備に向けて、景観施策の推進や狭あい道路対策などにより良好な市街地の形成を促進するとともに、良質な居住環境の確保や、市民主体のまちづくりへの支援などに取り組みます。
(ア)地域特性を活かした良好な都市景観形成を推進します。
(イ)誰もが安心して生活できる、暮らしやすい住宅・住環境の整備を推進します。
(ウ)良好な住環境を守るために、市民の提案や自主的な活動が活きるまちづくりを推進します。

エ 快適な地域交通環境をつくる
 身近な地域で安全・快適に生活できるように、駅周辺などにおけるバリアフリー化の推進や、バス交通の利便性向上、生活道路の安全対策、さらには自転車の利用環境整備など、地域の交通環境の改善を推進します。
(ア)生活に密着した身近な地域交通環境の整備を進めます。
(イ)日常生活の利便性や安全性の向上につながる、地域の生活基盤となる道路整備を推進します。
(ウ)地域における身近な移動手段であるバス輸送サービスの充実を図ります。
(エ)自転車の利用環境の向上や利用の適正化を通じて総合的自転車対策を推進します。

オ 安定した供給・循環機能を提供する
 市民生活に必要なライフラインとして、水源水質の保全などにより、安全な飲み水を確実に提供するとともに、下水の処理・浄化を推進し、快適な都市環境の確保を図ります。
(ア)市民生活に不可欠な良質な水の安定供給を進めます。
(イ)快適な暮らしと水循環のしくみを支える良好な下水道環境を形成します。

(2)幸せな暮らしを共に支えるまちづくり

 高齢社会にあっても、住み慣れた地域で、個人としての自立と尊厳を大切にし、生涯にわたりいきいきとすこやかに暮らせるように、自助・共助・公助の適切なバランスを保ちながら、市民の安心を保障する持続型の地域福祉社会を構築していきます。
 市民一人ひとりが自らにかかわることは自らの責任と選択によって決定できるための取組を促進するとともに、自立した生活を送る上で必要な支援については、地域で活動するさまざまな担い手による、地域社会での支え合いや課題解決の取組を進め、さらに、市民生活を支援する効果的できめ細やかな施策を展開することにより、行政の責務として地域社会に必要なセーフティネットはしっかりと維持・提供していきます。

ア 超高齢社会を見据えた安心のしくみを育てる
 高齢者をはじめとするすべての市民が、地域でいつまでも自立した生活を送ることができるよう、保健、医療、福祉の分野で活動するさまざまな主体が相互に信頼し、連携するしくみづくりを進め、安心な市民生活を支える地域での助け合いを促進します。
(ア)市民が地域で共に支え合う福祉を推進します。
(イ)高齢者の社会参加を通じて健康で生きがいを持てる地域づくりを進めます。
(ウ)高齢者が自立した暮らしを送れるように介護予防の促進を図ります。
(エ)介護を必要とする高齢者の生活を支援する介護サービスの充実を図ります。

イ 障害のある人が地域で共に暮らせる社会をつくる
 障害者が、地域の中で共に暮らすことのできる社会の実現をめざし、市民、ボランティア、福祉産業、行政などの連携による支え合いのしくみを構築し、自立と社会参加を促進するとともに、就労に向けた機会の確保を図ります。
(ア)地域で共に暮らせる社会をめざして障害への理解と支え合いを促進します。
(イ)障害者が安心して暮らすことのできる地域生活支援の充実を図ります。
(ウ)障害者の自立と社会参加を促進します。

ウ 安心な暮らしを保障する
 失業や病気などにより、生活の維持が困難になった人に対し、生活保護などの社会保障制度をはじめとしたセーフティネットをしっかりと維持し、市民の安心な暮らしを保障します。
(ア)安心な暮らしを保障し、自立生活に向けた取組を推進します。
(イ)市民生活を送る上での確かな安心を支える給付制度の運営を維持します。

エ すこやかで健全に暮らす
 日々の健康増進を通じて、健康で活力のある暮らしを維持することができるよう、市民自らが生涯にわたり積極的に健康づくりに取り組み、生活の質的豊かさを実感できるような環境を整備します。
(ア)市民の安心な生活につながる、こころと身体の健康づくりを推進します。
(イ)市民一人ひとりが主体となって取り組む地域での健康づくりのネットワーク化を推進します。

オ 地域での確かな医療を供給する
 地域における医療機関相互の機能分担と連携により良質かつ適切な医療を効果的に提供できる体制整備を進め、すべての市民のすこやかで自立した生活を支えます。
(ア)地域における確かな医療供給体制の確保を図ります。
(イ)地域医療の中核機能を担い信頼される市立病院の運営を進めます。

(3)人を育て心を育むまちづくり

 地域で人を育て、人が地域を育てるという新たな価値観により、子どもから大人に至るまでの、教わる、教える、育ち、育てるといった取組を、地域と行政との協働と相互信頼に基づきながら総合的に展開することにより、未来を担う子どもたちがたくましく生きる力を身につけ、すこやかに成長する姿を市民が実感できるような地域社会をつくります。
 また、市民が生涯を通じていきいきと学び、活動することを支援し、多様な市民の経験や能力が地域の中で活かされるような環境づくりを進めるとともに、人権が尊重され、誰もが共に生きていける社会の構築を進めていきます。

ア 子育てを地域社会全体で支える
 子育ての不安を解消し、安心して子どもを産み、育てることができる社会をめざし、総合的な子育て支援体制を確立し、多様な子育てサービスを選択、利用することのできる環境づくりを進めます。また、地域において子どもたちがさまざまな体験をする機会を提供することにより、個々の子どもが持つ特性に応じて、のびのび育つことのできる健全な育成環境をつくります。
(ア)安心して子育てできる地域の環境づくりを進めます。
(イ)子どもがすこやかに育つ地域の環境づくりを進めます。
(ウ)子育てを総合的に支援する体制づくりを推進します。

イ 子どもが生きる力を身につける
 子どもが生きる力を身につけるために、家庭・学校・地域の多様な人々とのつながりの中で、子どもたちの人権を尊重しながら、確かな学力の定着を図り、豊かな人間性の育成、たくましく生きるための健康・体力の向上をめざした教育を進めます。
(ア)学校の教育力向上を図るなど子どものすこやかな成長を保障します。
(イ)教育施設の計画的な整備や学校の適正規模・適正配置により、教育環境の整備を進めます。
(ウ)地域住民の参加による地域に開かれた特色ある学校づくりを進めます。

ウ 生涯を通じて学び成長する
 市民の学習や活動がより豊かに行われ、学習の成果が地域社会へ還元されるとともに、相互に学び合える環境づくりに向け、市民の主体的で多様な学習活動を支援します。
(ア)市民が自らいきいきと学び、活動するための環境づくりを進めます。
(イ)地域が主体となって取り組むスポーツ・レクリエーション活動の支援を進めます。

エ 地域人材の多様な能力を活かす
 生涯にわたる生きがいの創出や地域社会の活性化を図るために、シニアや若者などさまざまな世代の市民が持つ多様な能力を発揮する場を広げるとともに、大学などの教育機関を地域で活かすしくみづくりの推進や、若者の社会参加への支援を行います。
(ア)シニア世代が地域社会の中で豊かな経験を活かすためのしくみづくりを進めます。
(イ)大学などとの連携によって高等教育機関の力を地域で活かすしくみづくりと若者の社会参加への支援を進めます。

オ 人権を尊重し共に生きる社会をつくる
 すべての市民が人間としての尊厳や人権を尊重され、それぞれの違いを認め合い、共に生きることのできる地域社会の実現と平和への貢献に向けた取組を進めます。
(ア)平等で差別のない地域社会の実現に向けて人権・共生施策を推進します。
(イ)男女の人権が等しく尊重され、その個性と能力が十分に発揮される男女共同参画社会の形成に向けた施策を推進します。
(ウ)恒久平和をめざした平和施策を推進します。

(4)環境を守り自然と調和したまちづくり

 持続型社会を実現し、人々の暮らしを確かなものにしていくための地球環境配慮の考え方を基本的な価値観としながら、快適な市民生活を守るための地域の環境対策に取り組むとともに、廃棄物の抑制やリサイクルなど、循環型社会の構築をめざした責任ある行動を推進します。
 また、生活にうるおいとやすらぎをもたらす市民共有の貴重な財産である緑を、次世代に継承していくために、適切な保全と育成を図るほか、市民が憩い、親しむことのできる緑環境を協働の取組によりつくりだしていきます。

ア 環境に配慮し循環型のしくみをつくる
 持続可能な社会の形成に向けて、市民・事業者・行政が共に地球環境に配慮した責任ある行動の主体として、地域レベルから地球温暖化防止に取り組むほか、廃棄物の発生・排出抑制やリサイクルの推進などにより、循環型のしくみづくりを進めます。
(ア)地域からの活動による地球温暖化防止対策を推進します。
(イ)ごみをつくらない社会の実現に向けて、廃棄物の発生・排出抑制やリサイクルを推進します。
(ウ)すべての主体の責任ある行動による環境配慮型社会の形成に向けた取組を進めます。

イ 生活環境を守る
 市民の快適な生活環境の創造に向けて、市民生活に密接に関係する大気や水、自動車排出ガスなどの環境対策を着実に行うとともに、ダイオキシン類などの新たな課題についても対策を推進します。さらに、資源にならないごみについては、環境への影響をできる限り抑制する観点から適正な処理を進めます。
(ア)健康的で快適な市民生活を守る地域環境対策を推進します。
(イ)地域の生活環境を守る廃棄物対策を推進します。

ウ 緑豊かな環境をつくりだす
 良好な自然環境を次世代に継承していくため、多摩丘陵などの貴重な緑の保全と育成に取り組みます。また、憩いとうるおいの場をつくりだすため、公園緑地の整備や水と親しむ空間づくりを進めるとともに、協働の取組による身近な緑の創出・育成を推進します。
さらに、貴重な環境資源である都市農地の保全に向けた取組を進めます。
(ア)市民共有の貴重な財産である多摩丘陵の緑の保全と育成を図ります。
(イ)生活にうるおいとやすらぎをもたらす魅力ある公園緑地や水と親しむ空間の整備を推進します。
(ウ)協働の取組によって、市民の共有の財産である緑の創出と育成を進めます。
(エ)市民が農に親しむために、都市農地の多面的な機能の活用を図ります。

(5)活力にあふれ躍動するまちづくり

 環境と産業が調和した持続可能な社会をめざし、首都圏における川崎の地理的優位性や我が国を代表する先端技術産業の集積、数多くの研究開発機関の立地などを活かして、活力ある産業の創出や臨海部の再生、さらには環境や福祉をはじめとした新産業の創造・育成など、国際競争力の強化と国際社会への貢献に向けた取組を推進します。
 また、都市拠点や基幹的な交通網などについては、首都圏における川崎の位置付けや役割を認識しながら、市民の行動範囲の広域化や近隣都市との機能分担を踏まえ、市域を越えて広域的な調和を重視するとともに、地域生活圏における相互の適切な連携をめざした、広域調和・地域連携型のまちづくりを基本に、民間活力との連携を図りながら総合的・効果的な整備を進めていきます。

ア 川崎を支える産業を振興する
 活力ある地域社会と豊かな市民生活の実現に向けて、産業集積の形成、産業立地の誘導、ものづくり機能の高度化などを通じて確かな川崎の産業基盤を築くとともに、地域に根ざした中小企業の育成・支援、魅力ある地域商業や都市農業の振興などを図ります。
(ア)産業の競争力強化と活力ある産業集積の形成を図ります。
(イ)研究開発型都市を支えるものづくり産業の高度化・複合化を推進します。
(ウ)魅力ある生活拠点の形成やコミュニティづくりなどのまちづくりと連動した地域商業の振興を図ります。
(エ)地域経済の担い手である中小企業の経営環境の整備を推進します。
(オ)安定した農業経営の基盤づくりを支援し、都市農業の振興を図ります。

イ 新たな産業をつくり育てる
 地域経済に新たな活力を吹き込む産業の創出をめざして、新分野に挑戦する起業、創業の支援や暮らしに貢献する福祉産業、環境関連産業などの振興を図るとともに、科学技術を活かした新たな産業の創出・育成に向けた基盤整備を推進します。
(ア)新事業創出のしくみづくりを進めます。
(イ)持続的で豊かな市民生活を支援する新たな産業の育成を図ります。
(ウ)地球環境にやさしい新エネルギー産業の育成を図ります。
(エ)未来を拓く科学技術を活かした研究開発基盤の強化を図ります。

ウ 就業を支援し勤労者福祉を推進する
 意欲ある人が自らの能力や個性を活かして働くことができるよう、人材育成や多様な就業機会の確保に向けた支援を促進するとともに、勤労者福祉の推進や技術・技能の奨励・継承のための施策に取り組みます。
(ア)地域経済に人材を活かすしくみづくりを進めます。
(イ)技術技能者、自営業者などの就業環境や福祉の向上のための勤労者施策を推進します。

エ 川崎臨海部の機能を高める
 臨海部の産業再生・都市再生・環境再生をめざす国際環境特別区構想の実現に向けて、首都圏における優位性を活かした国際競争力の強化を図るとともに、環境技術を活用した国際貢献や先端的な研究開発拠点の形成促進、さらには、川崎港の機能強化とあわせた陸・海・空の物流拠点の形成などを推進します。
(ア)臨海部の産業再生を推進します。
(イ)臨海部の都市再生を推進します。
(ウ)羽田空港再拡張・国際化に対応した都市の基盤づくりを進めます。
(エ)広域連携による港湾物流拠点の形成を図ります。
(オ)市民に開かれた安全で快適な臨海部の環境再生を図ります。

オ 都市の拠点機能を整備する
 活力にあふれた都市づくりをめざし、市民の行動圏の広域化を踏まえ、隣接都市拠点との機能分担を考慮した魅力ある広域調和型の拠点整備を推進するとともに、市内主要ターミナル駅周辺を中心とした利便性の高い生活拠点の形成と連携による地域連携型のまちづくりを進めます。
(ア)民間活力を活かした魅力ある広域拠点の形成を図ります。
(イ)個性ある利便性の高い地域生活拠点の整備を進めます。

カ 基幹的な交通体系を構築する
 都市機能の向上を図るため、首都圏における川崎の位置や役割を踏まえ、基幹的な広域交通幹線網の整備を進めるとともに、市内交通の円滑化と市民の利便性向上を図る市域の交通幹線網の整備を推進します。
(ア)広域的な交通幹線網の整備を進めます。
(イ)市内交通の円滑化に向けて市域の交通幹線網の整備を進めます。

(6)個性と魅力が輝くまちづくり

 地域の歴史や文化に根ざした川崎らしさを大切にするとともに、さらに新しい魅力を創造し、それらが互いに融合し合いながら変貌を遂げる川崎の姿を発信することにより、都市イメージの向上と、多くの人々が集う賑わいのあるまちづくりを進めます。
 また、市民が自ら暮らすまちに、いつまでも愛着と誇りが持てるよう、市民の文化・芸術活動を支援するとともに、個性にあふれ国際性に富んだ多様な文化の振興や地域間交流を推進するほか、多摩川をはじめとした貴重な地域資源を活かし、川崎の魅力として育てていきます。

ア 川崎の魅力を育て発信する
 市民が愛着と誇りを持てるまちづくりをめざし、音楽やスポーツなど川崎を代表する魅力を大きく育てるとともに、歴史・文化に育まれた産業施設や観光資源などに光をあて発信することにより、まちの賑わいを創出し、都市イメージの向上を図ります。
(ア)地域の資源を活用した新たな観光の振興を図ります。
(イ)川崎の豊かな音楽資源を活かした「音楽のまち・かわさき」を推進します。
(ウ)愛着と誇りを育てるホームタウンスポーツの振興を図ります。
(エ)各区の個性としての地域資源を活かした魅力づくりを進めます。
(オ)川崎の多彩な魅力を発信して都市イメージの向上を図ります。

イ 文化・芸術を振興し地域間交流を進める
 豊かでうるおいのある市民生活と個性ある地域づくりをめざし、多様な文化・芸術資源を活かしながら、市民による文化・芸術活動を振興するとともに、姉妹・友好都市などとの国際交流や地域間交流を推進します。
(ア)地域に根ざした市民の文化・芸術活動を振興します。
(イ)地域性や国際性の豊かな、個性ある多様な文化の振興を図ります。
(ウ)姉妹・友好都市との交流をはじめとする国際交流を推進します。
(エ)市民主体による地域間の交流を推進します。

ウ 多摩川などの水辺空間を活かす
 多くの市民が楽しみ憩える環境の創出をめざし、多摩川や二ヶ領用水などの貴重な資源を有効に活用し、市民活動団体やNPO、国などとの協働・協調の取組により、魅力ある水辺空間づくりを推進します。
(ア)多摩川の魅力を活かす総合的な取組を進めます。
(イ)市民が憩える場として水とのふれあいの場づくりを進めます。

(7)参加と協働による市民自治のまちづくり

 本格的な地方分権時代を迎える中で、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現に向けて、新たな自治のしくみをつくり、市民本位の行政運営を推進するとともに、地域課題の解決や新たな公共サービス提供のための環境を整備し、市民と行政の協働によるまちづくりを推進します。
 また、市民参加による地域主体のまちづくりに向けて、地域の課題を解決できる区役所の機能を整えるほか、迅速で的確な総合相談サービスの提供や情報環境の整備を進め、市民満足度の高い行政サービスを提供していきます。

ア 自治と協働のしくみをつくる
 本格的な少子高齢社会の到来などに伴う、市民の価値観の変化と市民ニーズの多様化に的確に対応し、個性豊かで活力に満ちた地域社会を形成するため、分権時代にふさわしい新たな自治のしくみづくりと市民と行政による協働のまちづくりを推進します。
(ア)分権時代の新たな自治のしくみづくりを進めます。
(イ)協働のまちづくりを推進します。

イ 市民と協働して地域課題を解決する
 市民参加による地域主体のまちづくりを進めるため、地域の課題を発見し、解決できる区役所づくりを推進します。また、便利で快適なサービスが効率的、効果的かつ総合的に提供できるよう区役所の整備を進めます。
(ア)区における地域課題への的確な対応を図ります。
(イ)区における市民活動支援施策を推進します。
(ウ)便利で快適な区役所サービスの効率的・効果的・総合的な提供を図ります。
(エ)市民参加による区行政を推進します。

ウ 市民満足度の高い行政サービスを提供する
 情報化による効果的な行政サービスの提供や情報共有のしくみづくりを進めるとともに、さまざまな問合せや相談に迅速で適切な対応を図るための総合的な体制を整備し、市民満足度の高い行政サービスを提供します。
(ア)市民本位の情報環境の整備を進めます。
(イ)迅速で的確な総合相談サービスの提供を図ります。

5 基本構想の実現に向けて

1 分権の推進と市民自治の確立

 地方分権の大きな流れの中で、分権時代にふさわしい新たな自治のしくみづくりと市民と行政による協働のまちづくりを推進し、市民本位の行政運営の確立を図ります。

2 新たな時代にふさわしい行財政システムの構築

 この基本構想に掲げる政策の実施を通じて新たな川崎の姿をつくりあげていくために、新たな時代にふさわしい行政の姿や役割を整理し、効率的で効果的な行財政システムをめざした改革を推進します。

3 地域経営の確立

 さまざまな環境変化や諸課題に適切に対応しながら、安定的な市民福祉と持続可能な行政運営を確保していくために、自助・共助・公助のバランスを重視した地域経営の確立を図ります。

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