3-3-(1)　いきいきと学び、活動するための環境づくり

• 市民の学習ニーズの多様化に対応していくため、2003年度には、教育文化会館・市民館、図書館・分館において、591の学級や講座、講演会、おはなし会等を開催し、延べ135,529人が参加するなど、多くの市民が学習活動に参加しています。
• 一方で、地域が抱える課題が多様化、複雑化し、その解決に向けて地域の力が必要とされている中で、今後は、学習機会の提供によって市民の社会参加と社会的自立を支援するだけではなく、学んだ成果を地域づくりや市民活動に還元していくための生涯学習を展開し、地域の豊かな人材や資源を活かして、次世代の市民の育成や地域の教育力の形成に取り組む必要があります。
• そのためには、学校施設など地域の公共施設を有効活用することにより地域に密着した生涯学習や市民活動の拠点となる場を整備するとともに、社会教育施設や区役所など、それぞれの部署が専門性を活かして施策を展開する必要があります。また、行政区単位で生涯学習をコーディネートし、日常生活圏の課題解決に向けた学習や活動を支援する多様なネットワークと支援体制を整備する必要があります。
• 地域における市民の自主的、主体的な学習活動や市民活動を効果的に支援し、地域の力を伸ばしていくことが求められています。

現状と課題を踏まえ、以下の施策課題に取り組みます。

• 各区において、市民館を中核に情報の共有化や施策の連携など、市民利用施設、学校施設のネットワーク化を進め、市民の学習や活動を幅広く支援します。
• 小杉駅周辺地区の拠点整備にあわせ、中原市民館の再整備に着手するとともに、中央図書館的機能を備えた施設として中原図書館の再整備を行います。
• 地域の課題を地域で解決することのできる地域社会を構築していくために、これまでの社会教育などの目的に特化した施設整備から、既存施設などの地域資源を有効活用した市民活動支援などの市民ニーズに対応できる施設整備へと転換し、地域の実情にあった生涯学習支援の拠点機能を整備していきます。
• 情報化社会に対応し、市民のさまざまなニーズに的確に対応できる図書館サービスを提供するため、図書館職員の専門性の向上、レファレンス機能の強化などを進めます。
• 青少年教育施設を中心に、子どもたちに体験学習の機会を提供していきます。

• 地域の関係機関やグループ・団体との協力関係を強め、生涯学習の充実を図っていくため、市民館を市民の学習や活動を支援する各区の拠点として位置づけ、社会・地域の課題に応じた学習機会の提供をはじめ、相談事業や場の提供などにより、学習及び活動の支援、社会教育に関わる市民団体やボランティアの育成、市民のネットワークづくりを行っていきます。
• 市民の主体的な生涯学習の活性化を図るため、市民の企画・運営による市民自主学級・市民自主企画事業を拡充するとともに、そのための研修機会を提供します。
• 生涯学習における、市民の参加・参画・協働の機会をより広範に広げるために、インターネットを活用した学習情報の提供などを推進していきます。
• 情報化社会に対応した市民の学習環境を整備するため、学校教育や生涯学習の多様なニーズに対応した視聴覚教材・機材等を充実します。

• 幼稚園から高校までの学校施設を市民の学習や活動の拠点として利用できるようにするため、校庭・体育館や特別教室等の有効活用を推進していくとともに、その対象範囲を普通教室等にも拡大していきます。
• 学校施設の有効活用における市民の利便性と主体性を高めるため、全ての学校の施設利用を市民が主体となって管理運営していくことをめざします。
• 地域における市民の読書活動を支援するため、学校図書館の有効活用を推進していきます。