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2 個別施策・事業に関する提言についての措置

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2004年11月8日

コンテンツ番号5466

提言8(2-(1)-ア 答申書 39ページ)

(1)子どもの権利・参加の権利に関する意識変革

ア 子ども主体の取組のための条件整備

 教育活動の一つとして職員、おとなが子どもに子どもの権利について教えるとともに、子ども自身が子どもの権利について広報活動を行ったり、学習資料を作成したり、あるいは権利学習のリーダー的存在に育つことを支援する視点を持って取組むことが必要である。
 例えば広報についていえば、子どもの活動拠点において子ども自身が編集主体として、新聞、活動誌、行事のパンフレットなどを作成するように、(1)編集作業に必要な物品を使用できるように整える、(2)子どもが編集主体として力をつけることができるよう研修や助言を行う、(3)子どもの権利に関する学習を支援することなどが当面必要となる。子どもが主体的に担っていくための条件整備として何が課題となるのか検討していくことが重要である。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 2003(平成15)年7月23日にオープンした、川崎市子ども夢パーク内に「川崎市子ども会議」専用の事務室を確保した。事務室には、紙や文具類等が常備してあるが、今後も子どもたちの要望に合わせて拡充する方向で考えている。(教育委員会)
  • 子どもの権利学習資料作成において、「こんなことありませんか」の事例を川崎市子ども会議の権利部会の子どもたちがマンガで表現しようとしているので、できあがったら採用したい。また、相談機関の紹介ページのタイトルなどは、子どもたちから出たアイディアを使用している。(教育委員会)
  • こども文化センターでは、毎月1回発行して管内の全小学校に配付している「こども文化センターだより」の一部を子ども自身が作成しているような事例もあるので、今後は、こうした事例を各館に広報し、それぞれが取組を進められるよう支援する。(市民局)

提言9(2-(1)-イ)

(1)子どもの権利・参加の権利に関する意識変革

イ 広報計画

 さまざまな事業、取組を単発で広報するのではなく、市として条例の広報戦略を持つことが必要である。その成果指標として、子ども、おとなの条例の認知度、理解度があげられるが、子どもの権利の普及について、獲得目標、対象(小・中・高校生年代別の子ども、おとな、職員)、手段(媒体を含む)、内容などを総合的に勘案した広報計画が求められる。有効性、効率性という視点からも広報の時期、手法などについて検討する必要がある。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 広報の目的等を明確にし、効率化を図り、情報を共有化するために、全庁的調整による広報計画を作成する。(市民局)
  • パソコンや携帯電話を利用するインターネットの急激な普及がみられる現状を考慮し、ITによる国内外への広報を強化する。(市民局)
  • 子ども向け公式ホームページ「かわさきしこどもページ」に子どもの意見を反映するための子どもモニター制度を創設する。(市民局)
  • 子どもの権利に関する実態・意識調査を活用した評価を行い、有効かつ効率的な広報の時期、手法などについて検討する。(市民局)

提言10(2-(1)-ウ)

(1)子どもの権利・参加の権利に関する意識変革

ウ 子どもの権利教育・学習の研究

21世紀は「人権の世紀」といわれ、「人権教育のための国連10年」などが取り組まれている今日、子ども期の人権教育は「子どもの権利教育」を基本にすることが、子どもの権利認識の形成や子どもの成長にとって最も重要である。市においては権利条約・条例の理念、趣旨を踏まえ、市民社会の構成員である子どもが権利主体として育つことができるよう系統的に「子どもの権利教育・学習」、「市民」としての力をつけていくような教育・学習を実施していくためのカリキュラム、教材等について研究開発することが必要である。
 現在、学校では「心(こころ)のノート」の配付などにより心に関する教育も取り組まれているが、子どもの権利の視点と保障が不可欠であることに留意すべきである。
 学校や保育園等で、子どもの権利教育・学習について、子どもの成長段階に応じた指導内容、指導方法はまだ模索の段階であるが、教育委員会は少なくとも年間の授業カリキュラムのなかに位置づけることができるようなプランを提示すること、民間団体の手法や他の学習方法の効果的な組み合わせを提示することなど、学校現場が取り組みやすいように支援を進めることが必要である

講じた措置または講じようとしている措置

  • 総合教育センター作成の指導資料「子どもの権利学習を進めるための教育課程の編成」(2003(平成15)年5月発行)の中で、「子どもの権利学習」の道徳、特別活動、総合的な学習の時間の中での扱いや教育課程上での位置づけについて記載している。今後さらに教育課程全般において子どもの権利学習が取り組まれるよう年間指導計画への位置づけを促していく。(教育委員会)
  • 2001(平成13)年度から「川崎市子どもの権利に関する週間」を設け、その週間の中で子どもの権利学習に取り組んできているが、一層各学校で子どもの権利学習が実施されるよう働きかけていきたい。(教育委員会)
  • 初任者研修、各校の人権尊重教育推進担当者研修会において、参加型人権学習を実際に参加者として体験しながらその手法を学んでもらえるようにプログラムに取り入れている。また、2001(平成13)年度から子どもの権利学習派遣事業を実施し、CAPプログラム(子どもへの暴力防止)の講師を小学校に派遣している。今後、さらに同事業の拡充に努めていきたい。(教育委員会)
  • 「子どもの権利学習資料」の作成に当たっては、今後、小学校から高等学校までを視野に入れ、より子どもの実態や発達段階に合わせた学習が進められるよう検討していく。(教育委員会)

提言11(2-(1)-ウ)

(1)子どもの権利・参加の権利に関する意識変革

ウ 子どもの権利教育・学習の研究

 国語、社会、家庭、道徳、総合的な学習の時間等の既存の枠のなかで子どもの権利について学習することも重要であるので、教育委員会はこれまでの人権教育等の成果をふまえ、各教科等のなかでの指導の視点、手法、教材資料の提供に一層努める必要がある。また、人権オンブズパーソンの実践成果をはじめ身近な事例や具体的な事例を踏まえた資料作成にも考慮することが必要である。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 2003(平成15)年度版「子どもの権利学習資料」のなかに、人権オンブズパーソンに寄せられた実際の子どもからの相談例・解決例を紹介し、具体的な事例を踏まえた資料作成を行った。
     今後、既存の教科及び学校生活のあらゆる場面において、「子どもの権利」という観点から、さらに学習が取り組めるよう手法や教材資料の提供等について研究を進めていきたい。(教育委員会)

提言12(2-(1)-ウ)

(1)子どもの権利・参加の権利に関する意識変革

ウ 子どもの権利教育・学習の研究

 権利学習の指導方法や学習資料の効果的使用方法について、(1)権利学習を進めようとする教師の自主的な取組の後押しができるような実践報告会や交流会の開催をより一層進めること、(2)教師対象の研修を充実させ、意見交換の場を設けるなどして、学校で取り入れやすいように支援をすることが必要である。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 今年度は年3回行っている人権尊重教育推進担当者研修会において「人権尊重教育担当指導主事による講話」「『子どもの権利学習を進めるための教育課程の編成』の説明」「小学校、中学校での子どもの権利学習の実践報告」等を行った。
     今後もこの研修会において、実践報告を行いながら、各学校の実践例や子どもたちの変容について意見交流を行っていく。(教育委員会)
  • 「子どもの権利を考える児童生徒指導」研修を、2003(平成15)年度は6回実施し、権利学習の在り方、進め方について、講義や実践報告、実技演習を通して、日常の児童生徒指導にすぐ生かせる内容を設定した。今後も権利学習に関する研修を継続し、学校や教育施設に人権尊重教育を浸透させていきたい。(教育委員会)

提言13(2-(1)-ウ)

(1)子どもの権利・参加の権利に関する意識変革

ウ 子どもの権利教育・学習の研究

 児童養護施設に入所している子どもたちに対しては神奈川県、横浜市との3団体で「子どもの権利・責任ノート」を作成・配付している。川崎市では、条例の精神を生かした「子どもの権利ノート」として改編することが求められており、神奈川県や横浜市にその趣旨を十分に理解し新たな取組に着手できるよう働きかけることが重要である。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 神奈川県、横浜市との3団体による「子どもの権利責任ノート」の見直しを提案していたが、見直し検討会議がスタートした。構成は、神奈川県、横浜市、川崎市の中央児童相談所、本庁所管課及びオブザーバーとして川崎市市民局子どもの権利担当並びに県内児童養護施設の代表者からなっている。
     年度内に「子どもの権利責任ノート」の現状を把握するための子ども向けアンケート調査を実施し、その結果を踏まえて、論議を積み重ね、ノートの改正の趣旨や子どもの権利条約の子ども観などについての会議での論議を広く知ってもらうために、解説書を作成する方向で検討されている。(健康福祉局)
  • 里親に委託された子ども用の「権利ノート」の作成についての検討を進める。(健康福祉局)

提言14(2-(1)-エ)

(1)子どもの権利・参加の権利に関する意識変革

エ 職員研修、実践交流、評価の充実

 市職員、教職員、とりわけ子どもに関わる担当部署の職員・教員は、子どもの権利を基本に事業執行を図っていくことが求められる。市民との対話で指摘があったように、教職員の子どもの権利についての認識、理解が十分ではなく、とくに子どもの参加の権利に関する認識は低いのが現状である。条例がうたう子ども像と現実の子ども像のずれから、「本音」の部分で「権利だけを教え、義務や規範が伝えられないことを杞憂する」教職員が意外に多いのも現実である。子どもが権利の基本概念を学び、行使し、経験を通して身につけていくことで、子どもがどう変わったか、また、おとな・教職員が研修や学習を積み重ねていくことで、子どもとの関係性をどうとらえ直したかなどの効果を評価し、確認していくシステムを確立することが必要である。
 特に、子どもの意見表明・参加の権利を尊重し、支援するための具体的方法(例えば実践例を紹介する、実践交流の場を設定するなど)の蓄積を図ることも重要である。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 学校訪問や学校からの要請研修等においては、必ず「子どもの権利」について触れ、理解を深められるよう務めているが、今後も継続していく。(教育委員会)
  • 子どもの権利学習資料作成委員会で教職員用「子どもの権利Q&A」を作成する。
     これは、教職員が子どもの権利について共通理解を図ることを目的としている。
     作成にあたっては、現場の教職員の声を聞くためのアンケートの実施や現場(小学校・中学校)の教職員に子どもの権利学習資料作成委員会に参画してもらうなど現場の声を生かしながら進めていく。(教育委員会)
  • 人権尊重教育推進担当者研修会で実践報告会を実施し、意見交流を深めているが、今後さらに権利学習の取組を支援していくために、研修手法を検討していきたい。(教育委員会)
  • 家庭教育や人権をテーマとした事業や子どもを対象とした事業を担当している教育文化会館・市民館・分館の職員に対しては、各事業別の取組について情報交換を行っている。また子どもの権利条例に関する資料の配付や職員研修・研究を併せて行っている。今後もさらに子どもの参加の権利の尊重・支援が図られるよう、生涯学習施設職員を対象にした子どもの権利の研修等を進めていきたい。(教育委員会)
  • 総合教育センター「人権尊重教育研究会議」では、昨年度、権利学習の実践事例集として「子どもの権利学習を進めるための教育課程の編成」を作成し、各校へ配付した。そして、2003(平成15)年度「児童生徒指導研究会議」の研修員が所属する学校で、授業を通して、「権利学習」の効果の検証を行っている。今後、研究成果を研究紀要に掲載し、教職員に周知していく。
     また、今年度「権利学習に関するアンケート」を実施し、権利学習についての教員の意識調査を行った。その結果が今後の研究の基礎資料となるように、分析を進めている。その結果をもとに、教職員が人権尊重の意識をもって日々子どもたちと向き合えるように、「権利学習」の教育課程への位置づけや、日常の活動の中での扱いについて提案していきたい。(教育委員会)

提言15(2-(1)-オ)

(1)子どもの権利・参加の権利に関する意識変革

オ 市民グループのネットワーク化

 市民意識の改革において、行政だけが「旗振り」をしてもその限界は明らかであり、行政が地域において子どもの権利保障を推進しようとするNPO、市民活動団体、市民グループなどと有機的な連携を図り、それぞれの活動の主体性、独自性を尊重しながら緩やかなネットワークを構築していく必要がある。
 かわさき子どもの権利の日事業においては、より地域に根ざした普及啓発活動ができるように、区役所や市民館にも働きかけて行政区レベルでの取組を模索したり、また、市民企画事業の充実を図ることにより新たなグループの参加を図ったりするなど、幅広い取組が期待される。かわさき子どもの権利の日のつどいを、そのような市民のさまざまな取組をさらに発展させる場として位置づけ、緩やかなネットワーク化の場として活用するなど連携・協働の視点から広がりがもてるように検討していくことも重要である。

講じた措置または講じようとしている措置

  • かわさき子どもの権利の日事業の一環として、市民グループが企画・運営する子どもの権利についての講座・講演等に、経済及び広報面の支援を行っているが、経済的支援を拡充するなど市民グループが参加しやすい環境について検討する。(市民局)
  • より多くの市民に子どもの権利について考える機会を提供するために、区役所・教育文化会館・市民館へ共同事業の実施について働きかける。(市民局)
  • 子どもの権利についての意識を広めていくためにも、市民グループの連携や行政とグループとの協働がより重要となってくることから、子どもの権利の日事業を活用し、市内の子どもの権利に関わる市民グループの掘り起こしや、(仮称)川崎市子どもの権利市民ネットワークづくりへの支援、青少年健全育成団体への働きかけなどを行っていく。(市民局)
  • 子どもの権利に関する行動計画に市民活動団体・グループへの支援の視点を導入する。(市民局)

提言16(2-(2)-ア)

(2)子どもの居場所、活動場所における子どもの参加

ア 運営への子どもの参加

 子どもの居場所や能動的な活動拠点として子ども夢パークが開設され、また、この4月からこども文化センターが小学生中心の活動の場から中高校生の居場所としての役割を重点的に担うこととなったが、各施設は、“子どもの子どもによる子どものための場づくり”の推進を明確に打ち出す必要がある。
 その大きな柱として各施設の「運営協議会(委員会)」に子どもの意見を反映させることができるように、運営協議会(委員会)に子どもが少なくとも一定の割合参加することを保障するよう進めていくことが大切である。その際、子どもの参加を支援するおとなの役割という視点からおとな委員の選考についても配慮すること、子ども委員の選考については子どもの継続性及び代表性についても配慮することが必要である。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 川崎市子ども夢パークの運営委員会を、おとな6人、子ども10人で組織し、具体的なプログラムなどを決めるために子どものみで構成された「子ども運営委員会」を設置した。(教育委員会)
  • こども文化センターについては、今年度から中間支援組織である市民活動センターに運営委託されたが、その委託内容として示した「運営の手引き」の中に子どもによる子ども運営会議とその代表者を含めた運営協議会の設置を記入した。(市民局)

提言17(2-(2)-イ)

(2)子どもの居場所、活動場所における子どもの参加

イ 意見表明していない子どもへの配慮

 施設の運営については、能動的な子どもの活動を支える視点とともに、意見表明や能動的な活動をしない子ども(サイレントマジョリティ)にとっても居場所であることを念頭におくべきである。能動的に活動する子どものグループに参加しづらいと感じる子ども、ぶらりと訪れたときにも安心してほっとできる、どこかで「自分の居場所」と感じることができる雰囲気づくりや困難な問題にぶつかったときに気軽に相談にのってもらえるような機能づくりなどについても積極的に検討する必要がある。例えば人権オンブズパーソンが子ども夢パーク、こども文化センター、児童福祉施設などへ出向き相談を行ったり、苦しんでいる子どもより少し上の年代の子どもが話し相手(ピアサポート)となり、ともに悩んだり、苦しんだりする場を設定するなど検討することが必要である。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 不登校児のための適応指導教室である「ゆうゆう広場」ではメンタルフレンド(大学生等)が、子どもと一緒に活動し効果をあげているので、今後も継続していく。(教育委員会)
  • 人権オンブズパーソンについては、子ども施設に出かけ、子どもの要望も聞きながら、人権オンブズパーソンの活動の紹介や相談活動を進めていくため、関係部局との調整を開始する。(市民オンブズマン事務局)
  • こども文化センターでは、2年間の試行を経て、従来利用の少なかった中・高校生などのニーズに応じて、休日や夜間の時間帯の開館をはじめた。また、2004(平成16)年度2か所のこども文化センターにおいて音楽活動を行う子どものために防音室への改築を実施する。(市民局)

提言18(2-(2)-ウ)

(2)子どもの居場所、活動場所における子どもの参加

ウ 子どもの参加の支援方法に関する研修等

 参加のためのシステムづくりだけを優先しても運営を担う子どもが育っていなければ、内実のない形だけのもので終わってしまう恐れがある。子どもの主体形成を意識した「仕掛け」を用意するとともに子どもの意見表明・参加を支えるおとな・職員側の支援の方法をあらかじめ学習しておくことが必要となる。
 子ども施設の職員やサポーター、運営協議会など子どもを支えるおとなを対象に、(1)子どもの権利、意見表明・参加、支援の方法等について研修を体系的に計画、実施していく、(2)実践交流の場を開催するなど、支え手をサポートしていくことが必要である。

講じた措置または講じようとしている措置

  • こども文化センターの館長やわくわくプラザのリーダー等約350人を対象に「子どもの権利」をテーマとした研修を実施しているが、今後も充実を図り、理解を深めていく。また、全市レベルや区単位での研修の中に情報交換や実践交流の場を設けているので、全ての施設で子どもの参加が促進されるように職員の意識改革を図っていく。(市民局)
  • 児童福祉施設における職員研修に子どもの意見表明・参加など子どもの権利についての体系的な取組を行うよう働きかける。(健康福祉局)
  • 総合教育センターで、2002(平成14)・2003(平成15)年度のテーマとして「社会教育施設における子ども施策の拡充について~子ども参画の視点から~」を取り上げ、2004(平成16)年2月に研究発表を行い、内容を「社会教育情報」及び「総合教育センター研究紀要」に掲載し公表する。(教育委員会)
  • 社会教育施設では、子どもの社会参加活動や体験活動をサポートするボランティアとの事業実施にかかわる打合せの場で、子どもの権利、意見表明・参加、支援の方法等を理解してもらうように努めているので、今後も促進していく。(教育委員会)

提言19(2-(3)-ア)

(3)育ち・学ぶ施設における子どもの参加

ア 学校教育推進会議

 学校教育推進会議は現状では学校における子どもの参加のしくみ、「ともに学び、支えあう」学校づくりを推進していく鍵をにぎっているものの一つである。
 会議の意義や必要な情報の提供などの会議の事前準備、運営のしかた(構成人数、委員の選出方法、議題等)、子どもが意見を言いやすい雰囲気づくりなどの支援のしかた、会議の内容の報告やその共有、各団体へのフィードバックのしかたや関係調整などについての事例の紹介や交流会を行い、この会議のあり方を実践的に深めていく必要がある。
 この会議が子どもにとってはその意見表明・参加の場であることを基本にしつつ、教育活動の基盤となる人間関係を構築する場でもあることを踏まえ、子どもが意見表明・参加をする「力」を形成していくことを支援することも重要である。
 また、教育委員会が学校のさまざまな場面に子どもの参加が推進されるように学校(園)に働きかけをしていくことが必要である。
 学校教育推進会議における話合いがメンバー各層の基礎組織(教職員、PTA、地域団体、生徒会等)に還元され、それぞれの話合い、取組がまた、この会議にフィードバックされるという循環を通して「ともに学び、支えあう」学校づくりが行われるよう意識的に取組んでいくことが必要であり、教育委員会はその視点をこれまで以上に校長会などを通して伝えていくことが大切である。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 「ともに学び、支えあう」学校づくりを目指して、学校教育推進会議をはじめ、学校等における子どもの参加について、内容の充実に向けてさらに推進していくことを学校等に働きかける。(教育委員会)
  • 各学校等における学校教育推進会議の実施の状況を把握し、その成果を子ども、保護者、地域に広めることで、学校教育会議の運営の活性化が進展するよう支援する。(教育委員会)

提言20(2-(3)-イ)

(3)育ち・学ぶ施設における子どもの参加

イ 「ともに学び、支えあう」学校づくり

 学校が地域に開かれ、地域に支えられる学校づくりが提唱されて久しい。教職員、保護者のなかに地域住民が加わり、さらに子どもが参加することで「ともに学び、支えあう」学校づくりを推進することができるよう教育委員会として具体的支援をしていくことが必要である。
 また、実際に教育委員会や学校(園)が理念、方針や計画を立案する段階に、市民(保護者、住民)や子どもの意見を聴く機会を設けることが重要である。
 現在、学校によっては幾つかの教科に「習熟度別学習指導」が採り入れられている。
 この「習熟度別学習指導」を採用するのかどうか、また習熟度別クラス編成する際にも、子どもの意見を十分に聴き、また、その結果についても十分に説明をすることが必要である。
 代表委員会や生徒会が子どもの意見を集約し、深める場として機能し活性化するためにどのようにするのか、子どもの参加という視点から生徒指導をどのように捉えなおすかなど、学校内での日常的な子どもの参加について教職員が意見交換したり、研修・交流したりする機会を積極的に設けることが必要である。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 学校教育推進会議等、子どもや地域市民(保護者、住民)の意見を聴く機会を設けるとともに、各学校における日々の子ども参加の取組について意見交流することが、ともに学び、支えあう学校づくりを推進していく上で大切であるという視点から、
     (1) 学校教育推進会議を含め、子どもの参加がより充実するように推進していく。
     (2) 習熟度別学習指導では、学習コースを子どもが選択するなど子どもの意見を大切にした方法を工夫した充実した学習指導を進めていく。
     (3) 日々の子どもの参加の一層の推進を図るため、各学校の取組の成果を広めていく。(教育委員会)

提言21(2-(3)-ウ)

(3)育ち・学ぶ施設における子どもの参加

ウ 情報の提供、適正手続

 子どもが育ち・学ぶ施設のさまざまな場において、おとなと対等に意見を述べるにはあらかじめ子どもに十分な情報が理解できる形で提供されなければならない。
 学校での教育的指導としての家庭謹慎、卒業(進級)判定等子ども自身の処遇に関わる事項や進路決定等子どもの将来に大きな影響を及ぼす事柄について、子ども本人が意見表明・参加できるように十分な情報が提供されなければならない。
 また、同時に個々の子どもの生活を大きく変える可能性のある事項―例えば卒業(進級)判定、家庭謹慎、進路決定、施設入所、入所施設変更等―については、学校、福祉施設などの施設側の判断のみで決定されるという事態や不安が生じることがないように、その決定過程において、子どもが意見を表明できる環境を整え、意見を聴く機会を保障するなどの手続を明文化していくことが必要である。もちろん、保護者、関係者、場合によっては専門家の意見を聴く機会を設けること、また、子ども(代弁者としての保護者)からの異議申立ての手続も織り込むことも忘れてはならない点である。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 児童相談所における措置(入所、変更、解除等)については、児童福祉法第26条第2項及び児童福祉法施行令第32条により、意見表明権及び専門家の意見を聴く機会についても明文化されているので、今後とも実務上の指導を行う。(健康福祉局)
  • 各学校では、教育的指導としての家庭謹慎に係る検討、協議などに係わって、子どもを含め関係者から聞き取りを行い、客観的な事実、経過、動機、及び子どもの考え・気持ちなどの掌握を行っている。家庭謹慎等の指導がなされる前には、子ども・保護者に説明が行われ、疑問点などが残らないよう努めている。
     卒業(進級)などについては学業の成果等をもとに認められ、例えば高等学校では、修得単位が卒業や進級に必要な単位数を満たしていることが必要となっている。進級・卒業の要件については子どもや保護者には、入学の段階で説明がなされるほか、各学年においても1学期の段階から卒業(進級)の可能性の有無等を含めて学習指導についての支援・指導等がなされている。
     このような事柄について、小学校・中学校・高等学校において子どもや保護者に情報提供を十分に行ったり、その手続きにおいて、より一層子どもの意見を聞く機会を保障したり、諸事項の判定後の内容についての説明を十分にしたりするとともに、子どもの異議申し立ての機会を保障するなどの取組が、今後より一層行われるよう明文化等についても各学校に働きかけていく。(教育委員会)

提言22(2-(3)-エ)

(3)育ち・学ぶ施設における子どもの参加

エ 「保育推進会議」の設置

 学校(園)から保育園に拡大していくことが課題となっているが、学校教育推進会議の事例を参考に、「保育推進会議」を設置することが必要であると考えられる。その際、各保育園が園の実状に応じた取組を自主的に行うことが大切であるが、幼稚園における卒園生の参加などの手法が参考となる。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 保育園は通所の児童福祉施設であるという特性から、日々、保護者が児童を送迎することにより職員との関係が密であること。また、保育士が国家資格化したことで児童の保育だけでなく保護者に対する相談、指導も業務となったこと。児童福祉施設における苦情解決第三者委員の設置により意見表明がし易くなったこと。子どもの人権を基本とした公立保育園保育指針の策定を進めていることなど、個人が意見を表明しやすい環境が整いつつあると言えるが、意見表明をシステム的に保障するものとして「保育推進会議」の設置を考えている。
     現在、学校教育推進会議に保育園長が出席している状況もあり、地域の中で育つ子どもという観点から学校(園)と連携を執りながら、教育委員会と調整を図り、学校や幼稚園での実施状況を把握したうえで、保育園としてモデル的に独自の会議を設置する方向で試行的に実施する。(健康福祉局)

提言23(2-(3)-オ)

(3)育ち・学ぶ施設における子どもの参加

オ 児童福祉施設運営への子どもの参加

 児童養護施設などの児童福祉施設においても、施設の運営を協議する会議に構成員である子どもが意見を表明し、参加できるよう制度化を検討するように行政として施設に働きかけを行うことが必要である。そのためには、その前提として施設自体が地域に開かれていること、施設職員以外の第三者が運営に関与していることが望ましいと考えられる。
 児童養護施設等においては、子どもが自分の処遇について不安を抱いている点や子ども自身が参加意欲を十分にもてない状況にある点を考慮し、施設での生活の単位を小規模(グループ制にする)にしたり、子どもに対する適切な説明責任を果たしたりすることにより子どもの参加意欲を高めるなどの参加を支援する方策を実施するように、施設に働きかけを行うことが重要である。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 現状での児童養護施設における子どもの意見表明・参加は、生活に係る事柄についての話し合いが主である。
     児童養護施設等における第三者評価や苦情処理のシステムの導入に伴い、児童養護施設等を取り巻く環境に大きな変化が見られる。
     市内の児童養護施設は民間施設であるので、そうした状況の変化に対応できるよう、施設運営に関わる職員会議に子どもの代表者が参加したり、地域の住民から参加したりするなど、より開かれた施設を目指す仕組の構築や、生活単位の小規模化、子どもの参加意欲を高めるなどの参加支援の方策の実施について、施設関係者に会議の場などで働きかけていく。(健康福祉局)

提言24(2-(4)-ア)

(4)子どもの社会参加(子ども会議、まちづくりなどへの子ども参加)

ア 市子ども会議に参加していない子どもの意見表明

 積極的な参加意欲を持つ子どもは少数で、固定化しつつある傾向を踏まえて、市子ども会議へ常に新しい子どもの参加を呼びかけたり、参加できない子どもや参加しにくい、参加していない子どもにも配慮し、その意向を十分に反映できるように、市子ども会議を支えていく具体的な手だてを検討する必要がある。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 中学校区や行政区の子ども会議から提出された意見を取りまとめて、川崎市子ども会議が行う市長への提言に生かしていく。(教育委員会)
  • かわさき子ども集会の発表参加者の公募や、川崎市子ども会議主催事業(川崎市子どもアイアイ講座)の企画などを通して新しい参加者の拡充に努めているが、今後も取組を強化する。(教育委員会)
  • かわさき子ども集会は、子ども自身が自主的に考えて、バリアーフリーの会場を使用したり、運営の工夫をしたりして、障がいのある子どもにも参加しやすくしているので、情報提供などの支援をした。(教育委員会)
  • 川崎市子ども会議委員が、主体的に地域教育会議の子ども会議に出向いて、意見交流を図ったり、部会が、任意で市内複数の学校に、提言や人権に関するアンケート調査を行って、参加しない子どもたちの意見を取りまとめたりしたことに、交通費の支給などの支援を行った。(教育委員会)

提言25(2-(4)-イ)

(4)子どもの社会参加(子ども会議、まちづくりなどへの子ども参加)

イ 子ども会議の連携強化

 市子ども会議と地域教育会議の子ども会議などとの連携強化をより一層図っていくことが望ましい。そのためには、まず支え手であるおとな側がつながっていくことが重要である。支える側の支え方についての情報交換や相互交流から子ども同士の継続的な関わりが生まれてくる可能性があり、子ども会議がつながっていくことで権利主体の形成づくりにおいて相乗効果を生むことも考えられる。
 また、市子ども会議や行政区・中学校区の地域教育会議の子ども会議等の子ども同士がつながり、その輪がひろがっていくように、子どもの発意による合同のイベントの開催、支え手同士の研修、相互交流などを行っていくことが望ましいと思われる

講じた措置または講じようとしている措置

  • 地域教育会議における子ども会議への取組は、各地区により大きく異なっている。子どもの参加に積極的に取り組んでいる地区の担当者は時間がなく、子ども会議を設置していない地区は担当者もいないなど、現状は、まちまちである。
     また、地域教育会議の主体は地域住民であり、行政としては、自主性を尊重する視点をもって、働きかけることが大切と考えて、
     (1)「川崎市子ども会議推進委員会」委員に地域教育会議の子ども会議への参加を要請した。
     (2)地域教育会議の代表者で構成されている推進協議会に、各地域教育会議の子ども会議担当者による会議の開催を提案した。
     (3)地域教育会議の年度報告書に「子どもの意見表明」の項目を設けていたが、新たに各区子ども会議開催状況一覧表を入れた。(教育委員会)
  • 川崎市子ども会議委員が、かわさき子ども集会の運営スタッフ及び当日の参加発表を各地域教育会議の子ども会議に呼びかけたり、地域教育会議の子ども会議に出向いて、意見交流を行ったりする際に、経済的・物的支援を行った。(教育委員会)

提言26(2-(4)-ウ)

(4)子どもの社会参加(子ども会議、まちづくりなどへの子ども参加)

ウ 子どもの参加のサポーター養成の検討

 市子ども会議のサポーター養成のための講座が開催されているが、その他の事業や地域で子どもの参加を支えるサポーターについても養成を検討していくことが大切である。
 子どもの能動的な活動を支えるサポーターとしての役割とともに悩みを抱え苦しんでいる子ども、積極的な参加意欲を持たない子どもを精神的に支え、参加意欲を高める役割をも担うサポーターの養成が求められている。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 子どもから希望のあった子どもに年齢の近いサポーターは、試験、卒論、就職活動等で忙しく、また、サポート活動に入ってもらうためには、事前に時間をかけた協議も必要であり、継続性や拘束時間の長さなどの点を考慮して、川崎市子ども会議サポーター養成講座の修了者が、実際のサポート活動に入れるように、募集や講座の開催日程などについて、2004(平成16)年度からは早めに取り組むなどの対応を行う。(教育委員会)
  • 行政区子ども会議の関係者に、養成講座への参加を呼びかける。(教育委員会)
  • その他の事業や地域で子どもの参加を支えるサポーターの養成については、川崎市子ども会議サポーター養成講座の実践を重ねる中で、検討を進める。(教育委員会)

提言27(2-(4)-エ)

(4)子どもの社会参加(子ども会議、まちづくりなどへの子ども参加)

エ 継続的な参加支援の検討

 子ども夢パーク開設に伴い、活発化する子どもの日常的な活動を支えることは行政では難しい。子どもを支える支え手を支援していく方向で検討しなければならないが、その間接的な参加支援のありかた、システムを検討していくことが求められている。

講じた措置または講じようとしている措置

  • 川崎市子ども会議事務室が設置されている川崎市子ども夢パークにおける活動では、生涯学習振興事業団の職員や子ども夢パーク支援委員会委員(おとな)が子どもの参加を支え、また、市内全域で展開されている子ども会議活動や子どもの社会参加諸活動においても、ボランティアの市民等多くの関係者(おとな)が子どもの参加を支えている。
     そうした中で、子ども参加の支援者が一堂に会し相互の連携を図ることを目的とした会議の開催を提案してみたが、各支援者からは趣旨については賛成だが、多忙を理由に実施に関する賛同は得られていないのが実情である。
     連携を実現し、多くの支援者の理解を得るためには、まず子ども会議全体の親会議である川崎市子ども会議推進委員会で論議してもらい、支え手が納得する具体的な支援システムを行政が提示していく必要があると考えているので、川崎市子ども会議推進委員会の議題とし、意見交換をしたうえで、出された意見を参考に、参加支援のあり方やシステムを検討する。(教育委員会)

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お問い合わせ先

川崎市 こども未来局青少年支援室

〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地

電話:044-200-2688

ファクス:044-200-3931

メールアドレス:45sien@city.kawasaki.jp