宮前ねぷた(みやさきねぷた)が完成するまで・・・
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平成22年8月21日、宮前区で初めてのねぷたが作られました。
宮前村(みやさきむら)という宮前区の旧名から名づけられたこの宮前ねぷた(みやさきねぷた)。地域の力で作られたねぷたを、ぜひ一度ご覧ください。
骨組み作成の様子
地元大工さん達のボランティア団体、「地域貢献建設会ロコビルダー」が骨組を作ってくれました。誰も現物を見たことが無いなかでも、内部構造やバランスを想定しながらスラスラと図面をひいていきます。
7月26日、大工さんの作業場で骨組作成開始。忙しい中、親方達がねぷたのために集まってくれました。作業に費やせる時間は丸2日間だけ!猛暑の中、急ピッチでの作業がスタートしました。
ねぷたの絵付を担当する宮崎中学校美術部の生徒達と一緒に作業。普段は関わる機会の少ない大工さんと中学生が一緒に仕事をしました。
1日目の作業終了。作りながら出てきた課題も、匠の知識と技術で瞬時に解決しながら、ねぷたの扇部分の大枠ができました!
作業2日目。中学生達はこの日も参加し、作業を手伝いました。慣れない手つきでも親方達は優しく教えてくれています。
骨組み完成!絵付けをする宮崎中学校に運びます。弘前ねぷたの台座は朝顔型ですが、宮前ねぷたは逆台形。弘前ねぷたと比べて高さが低いため、下の絵を目立たせるように工夫をしてくれました。
宮崎中学校、作業開始・・・
8月1日、宮崎中学校で作業がスタートしました。美術部員約40人、冷房のかからないオープンスペースでの厳しい作業。最初はねぷたの絵を描く紙を作ることから始まりました。
表面の下絵。勇壮な義経と弁慶が合戦で戦っている様子を描いています。
裏面は雰囲気が変わって竹取物語をテーマにした絵。本場弘前に倣い、美人画も真ん中に入ります。
区外から高津高校書道部が手伝いに来てくれました。大きな字を書いたり、絵に墨を入れたりと大活躍でした。
鉛筆描きの下絵を墨でなぞります。高津高校書道部の生徒達も墨の扱いには慣れているが、墨で絵を描くのは初めてだったそうです。
墨で線を描いた縁を、さらに溶かしたロウでなぞります。色塗りでのにじみを防ぐこと、光を通した時に輝きが増すこと、の二つの目的があります。
台座の絵。弘前では牡丹が主流ですが、宮前ねぷたでは宮崎中の校章である栗の葉と、川崎市の花であるツツジをあわせたオリジナルデザインです。
裏面の色塗り。薄墨や粉の絵の具を使い、色を塗ります。紙を破らないよう、恐る恐る作業をしていました。
表面は色数が多く複雑です。部長はじめ、3年生達が間違えないよう慎重に塗っていきました。
1回失敗してしまい、実は2枚目の美人画です。最後は皆で色を作りながら筆をいれました。絵付け完成!残るは紙貼りのみです。
8月20日、長かった宮崎中学校での作業が終了しました。猛暑が続く中、美術部員達は毎日頑張ってくれました。紙貼りは区役所で。疲れた体で重たい骨組みを運びました。
紙貼り。披露は翌日です。失敗は許されない中、緊張の面持ちで紙を貼っていきました。
光のとおり具合も確認しながら紙貼り。初めて光った姿を見た部員達は大盛り上がりでした。
宮前ねぷた初陣!!
市民館大ホールでの披露。大きな拍手の中、宮前区初のねぷたが披露されました。部員達も舞台上に上がり、ねぷたを曳きました。
裏面の薄墨も綺麗に光を透しました。実際に街中を練り歩くことはできませんでしたが、舞台上でも映える立派さです。
屋外で披露。太鼓の演奏の背景にねぷたがある様子はとても幻想的でした。
宮前区民祭にも出陣。多くの区民に宮前ねぷたを知ってもらうことができました。
お問い合わせ先
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