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5 都市構造と交通体系の考え方 (1) 都市構造

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ア 背景

 東京と横浜の間に位置し、首都圏の放射方向の交通基盤が整備されている川崎市では、臨海部やJR南武線沿線において、ものづくりや研究開発関連の産業機能が集積しているとともに、良好な都市型の住宅市街地が形成されています。
 また、首都圏においては、現在の東京中心部への都市機能の一極集中の状況から、自立性の高い地域がバランスよく配置され、それらが連携・交流し首都圏全体の機能を高める「分散型ネットワーク構造」への転換をめざしています。その中で川崎市は拠点都市の一つとして、自立性の高い都市機能の形成や、隣接都市との連携の強化、広域都市機能を支える交通ネットワークの強化などの役割を担っています。
 一方、市民の生活行動は、川崎市を横断する首都圏の放射状の鉄道に沿って市域を越えて展開しているとともに、地域における多様なコミュニティ活動も進展しています。
 こうした中、今後の都市構造を考える上では、地域に密着した身近なまちづくりを意識しながら、首都圏における位置付けや役割、また川崎市の特性を的確に踏まえた都市構造をめざすまちづくりに取り組んでいくことが求められています。

イ 持続型社会を形成する「広域調和・地域連携型」都市構造へ

(ア) 広域調和に基づくまちづくり

 広域的に展開する市民の行動圏や産業経済活動は、交通網の整備状況や地域の特性などから、概ね臨海部エリア、川崎周辺エリア、中部エリア、北部エリアの4つの広域的な圏域に大別することができます。
 それぞれのエリア内における都市拠点の整備にあたっては、市民の生活行動圏や産業経済活動の動向を踏まえて、市外の隣接都市拠点との役割や機能の適切な分担、補完を図りつつ、個性と魅力ある拠点整備を進めることにより、首都圏における川崎市の拠点性と都市機能の向上をめざす持続可能な広域調和型のまちづくりに取り組んでいくことが求められます。

(イ) 地域連携に基づくまちづくり

 地域における基礎的な単位として、町内会や自治会、市民団体などの一定の活動範囲である「地区コミュニティゾーン」の形成が想定されます。こうした身近な活動が展開されている地区コミュニティゾーンにおけるまちづくりにあたっては、地域で自らまちづくりのルールを定めたり、合意形成を図ることなどにより、暮らしやすいきめ細やかなまちづくりを地域主体で進めていくことが重要になります。
 また、地域コミュニティのつながりや機能の連携によって、ターミナル駅などを中心とする「地域生活ゾーン」の形成が考えられますが、都市構造からまちづくりを考える上では、この地域生活ゾーンの自立と相互の連携を推進し、都市の一体性と機能性の向上を図っていくことが重要となります。このためには、地域生活ゾーンにおけるターミナル駅周辺地区などでの生活拠点の育成や、地域生活ゾーン間の交通ネットワークの強化などを図る地域連携型のまちづくりを進めることが求められます。

(ウ) 「広域調和・地域連携型」都市構造の展開に向けて

 まちづくりを効率的・効果的に進めるためには、都市拠点の整備効果を他の地域に効果的に波及させながら、都市機能の向上や地域生活ゾーン相互の連携を推進するとともに、首都圏における位置づけや役割を踏まえた広域交通ネットワークの強化などが重要となります。
 こうした考え方に基づき、広域的視点を踏まえた各拠点の魅力の創出をめざす広域調和型のまちづくりと、市内各地域の自立と連携をめざす地域連携型のまちづくりをバランスよく進め、「広域調和・地域連携型」都市構造の構築をめざします。

ウ 「広域調和・地域連携型」都市構造をめざしたまちづくりの推進

(ア) 都市拠点の整備

a 広域拠点の整備

 都心や横浜中心部との高い近接性を踏まえて、市外の隣接都市拠点との調和のもとに適切な機能分担を行い、地理的条件や交通機能などを活かしながら、民間活力を中心としたまちづくりを推進し、個性と魅力にあふれた広域的な拠点形成を推進します。
 川崎駅周辺地区では、既存の高い商業・業務機能の集積を活かしながら、川崎市の中心的な広域拠点としてその機能強化を推進します。さらに、羽田空港の再拡張・国際化に対応した民間主導による都市の再整備を適切に誘導・促進し、広域的な集客機能を備えた活力と魅力にあふれる広域拠点の形成を重点的に推進します。
 小杉駅周辺地区では、市民や事業者、行政の連携・協働によりまちづくりを適切に誘導するとともに、都市基盤の整備や公共公益施設の再配置などを推進します。またJR横須賀線・武蔵小杉新駅の整備などにより、川崎駅に匹敵する高い交通結節機能を整備し、広域的な交通機能と市街地としての魅力を備えた広域拠点の形成を重点的に推進します。
 新百合ヶ丘駅周辺地区では、商業・業務機能の集積を活かしながら良好な市街地の形成を図るとともに、活発な市民活動をまちづくりに活かしながら、文化や芸術の情報の発信や交流の促進などにより、魅力ある広域拠点の形成を推進します。

b 地域生活拠点の整備

 市内の主要ターミナル駅などを中心に拠点地区の整備を推進し、活力とうるおいのある市民生活の実現や、商業・業務機能の育成、さらには市域の一体性の向上、地域間の交流・連携の促進などを図ります。
 新川崎・鹿島田駅周辺地区では研究開発機能や居住機能などを中心とした複合市街地の形成を誘導・促進するとともに、登戸・向ヶ丘遊園駅周辺地区では区画整理の推進などにより安全で快適なまちづくりを進めます。また、溝口駅や宮前平・鷺沼駅の周辺地区においては、整備された街なみや地域固有の資産を活かして、さまざまな機会をとらえながら、多様な主体の連携や手法の展開により賑わいのあるまちづくりを進めます。

c 臨海都市拠点の整備

 臨海部では、首都圏における地理的優位性や再拡張・国際化が予定される羽田空港との近接性などを活かして、既存産業の高度化・複合化や研究開発機能の集積、陸海空の交通の結節点を活かした物流拠点形成、先端的な環境技術の移転を通じた国際貢献などを推進するとともに、これらを支える基盤施設整備を進め我が国を代表する産業拠点にふさわしい活力ある地域の形成を促進します。
 また、これらを先導する整備として、浜川崎駅周辺地域における拠点形成の促進とともに、羽田空港の再拡張・国際化に対応する川崎殿町・大師河原地域の拠点形成と羽田連絡道路などの交通基盤について整備促進を図ります。

(イ) 身近なまちづくりの推進

 日常生活において暮らしやすいまちづくりを実現するために、地域の主体的な活動をさらに支援するとともに、これらをまちづくりの中に活かすしくみを整備し、きめ細かなまちづくりを推進することにより、市民がいつまでも住み続けたいと思えるような身近な生活環境の整備を推進します。

(ウ) 交通体系との連携

 効率的・効果的なまちづくりを推進するため、都市拠点の形成を支援する基幹的な交通網の整備や、首都圏の多核的な都市構造を支える広域交通幹線網の形成支援などにあわせて取り組み、都市構造と交通体系の連携を強化します。

都市構造のイメージ図

お問い合わせ先

川崎市総務企画局都市政策部企画調整課

住所: 〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地

電話: 044-200-2550

ファクス: 044-200-0401

メールアドレス: 17kityo@city.kawasaki.jp

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