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3 分野別の重点施策 基本政策1 「生命を守り生き生きと暮らすことができるまちづくり」

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3 分野別の重点施策

 平成29年度につきましては、めざす都市像の実現に向けて、「かわさき10年戦略」を踏まえながら、5つの基本政策に沿って、まちづくりを進めてまいります。

基本政策1「生命を守り生き生きと暮らすことができるまちづくり」

 誰もが、安心して暮らせるよう、災害に強く、しなやかなまちづくりや、市民の身近な安全の確保を進めるとともに、地域包括ケアシステムの構築など、地域で顔の見える関係づくりに取り組んでまいります。

 こうした取組を通じて、都市全体の安全性の向上を図り、住み慣れた地域や自らが望む場で、安心して生き生きと暮らせるまちづくりを重点的に進めてまいります。

 

 はじめに、災害から生命を守る取組として、防災対策についてでございます。災害時に、何よりも重要なのは防災に対する意識であり、その向上を図り、地域防災力の強化につなげるため、各区において、それぞれの地域特性を踏まえ、さまざまな状況を想定しながら、地域の皆様や消防団等が主体となった実践的な訓練などを実施してまいります。

 また、熊本地震の教訓や、被災地支援のために現地に派遣した職員の報告などを活かし、より実効性のある災害対策を検討し、その対策にあわせ、避難所運営や公的備蓄などを見直してまいります。

 

 地震をはじめ、大雨や土砂災害など、さまざまな自然災害に対応する都市づくりを進めるため、「防災都市づくり基本計画」に基づき、減災と復興準備を柱とした防災施策間の連携強化などの取組を進めてまいります。

 今後想定される首都圏直下型地震、南海トラフの大地震等への対応として、木造住宅や分譲マンションの耐震改修費用の一部助成、緊急輸送路や生活道路等の橋りょうの耐震化など、まち全体の耐震化を計画的に進めてまいります。

 また、密集市街地における火災延焼の面で特に課題のある地域につきましては、「不燃化重点対策地区における建築物の不燃化の推進に関する条例」に基づき、指定地区内で建築物を建築する際に、不燃化を義務付けるとともに、老朽建築物の除却についての補助制度を創設するなど、規制と補助の両輪で、不燃化対策を着実に推進してまいります。

 治水・浸水対策につきましては、住民の方々に、よりわかりやすい洪水ハザードマップに改定するとともに、五反田川放水路等の整備を進め、あわせて、下水道事業では、大師河原地区をはじめ、浸水リスクの高い地区において重点的に雨水管きょや貯留管を整備するなど、効果的な浸水対策を推進してまいります。

 本庁舎等の建替えにつきましては、災害対策活動の中枢拠点としての耐震性能を確保するため、新たな本庁舎の基本設計及び実施設計を進めてまいります。

 消防力の総合的な強化につきましては、消防団での活動を証明する証書の発行など、大学生等の加入促進の取組による消防団の充実、航空隊庁舎の整備、海上や沿岸部で、より高度な消火・救命活動を行うための新たな消防艇の設計など、消防体制を整備してまいります。

 

 安全に暮らせるまちをつくる取組として、防犯対策につきましては、安全・安心に関する情報を発信している各機関のネットワーク化を図るとともに、地域の犯罪・不審者の情報を一元化し、スマートフォンアプリ等を用いて、速やかに市民の皆様に届けるなど、犯罪の未然防止や地域の防犯意識の向上を図ってまいります。

 あわせて、防犯灯の効率的な維持管理や、町内会等による防犯カメラの設置を促進するなど、日常生活の安全・安心の確保に取り組んでまいります。

 ユニバーサルデザインのまちづくりにつきましては、超高齢社会の到来や、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催等を見据え、まずは市民生活に身近な鉄道駅を中心に、駅周辺のバリアフリー化や案内の多言語化を進めるなど、高齢者、障害者、外国人等、誰もが暮らしやすく、訪れやすいまちづくりに取り組んでまいります。

 また、中野島駅につきましては、橋上駅舎整備完了までの間の利便性と安全性を確保するため、臨時改札の整備に向けた取組を進めてまいります。

 

 水の安定した供給・循環を支える取組として、上下水道事業につきましては、安全で安定した水の供給と適切な排水機能の確保や、災害時の機能維持のため、平成28年度中に策定する「(仮称)上下水道ビジョン」に基づき、水源水質の保全や管理、雨水・汚水の適切な処理、管路の耐震化や応急給水拠点の拡充などを、総合的に推進してまいります。

 

 誰もが安心して暮らせる地域のつながり・しくみをつくる取組として、「地域包括ケアシステム」の構築に向けましては、地域福祉計画、地域医療計画、いきいき長寿プランなど、保健医療福祉分野における事業計画に、「地域包括ケアシステム推進ビジョン」の理念を反映させるとともに、ポータルサイト等を活用し、情報を幅広く発信することで、市民、事業者、関係機関・団体等の理解度の向上を図るなど、さまざまな分野を連動させ、総合的に推進してまいります。

 さらには、各区の在宅療養調整医師を中心とした医療・介護の連携の推進や、子育て世代、高齢者などの多様なニーズに対応した住まいや地域交流の場を創出するため、空き家をはじめとした既存住宅のリノベーション等による利活用を促進するなど、誰もが安心して住み続けられる地域の実現をめざした取組を進めてまいります。

 また、「こども文化センター」と「いこいの家」を、子どもから高齢者まで、多世代が気軽に利用し、交流が生まれる場としていくため、モデル事業の対象施設を拡大するとともに、地域のニーズ等を踏まえながら、今後の施設のあり方について、考え方をとりまとめてまいります。

 高齢者が生活しやすい環境づくりにつきましては、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」をはじめ、在宅生活を支える地域密着型サービスの充実に取り組み、あわせて、「特別養護老人ホーム」の計画的な整備を行うなど、住み慣れた地域で暮らし続けるための基盤づくりに取り組んでまいります。

 元気な高齢者を増やすとともに、要支援認定者等の重症化を防ぐための「介護予防・日常生活支援総合事業」の実施や、「かわさき健幸福寿プロジェクト」につきましては、要介護度の維持・改善に成果のあった事業所の評価や、効果のあった取組を共有するなど、介護サービスの質の向上と高齢者の生活の質の向上の好循環を生み出す取組を推進してまいります。

 障害者の暮らしを支える取組につきましては、短時間の雇用・就労の機会創出など、障害者が、安心して自立した生活を送れるよう、教育機関、関係団体との役割分担と連携のもと、障害特性やニーズに応じた適切な支援を行ってまいります。

 あわせて、障害者の社会参加の促進につきましては、障害者スポーツの全国的な大会の誘致や体験イベントの開催など、その魅力を体感できる機会を拡大し、誰もが地域でスポーツの楽しさを味わうことができる環境づくりに取り組んでまいります。

 生き生きと暮らすための健康づくりにつきましては、健康寿命の延伸等をめざし、生活習慣病の予防やライフステージに応じた健康づくりと、それを支える環境づくりを行うため、若い世代に向け、妊婦とそのパートナーを対象とした歯科検診を含めた総合的な健康づくりや、平成28年度中に策定する「第4期食育推進計画」に基づき、健康に配慮した食習慣を身に付け、セルフケアの実践を促すための食育などを推進してまいります。

 また、今年で、民生委員制度が創設されてから、100周年を迎えます。制度創設当初から、民生委員は、常に市民の立場に立って相談に応じ、地域福祉活動の中心的な担い手として活躍されており、これまでの多大なる地域貢献に感謝申し上げたいと思います。今後も民生委員の負担軽減や活動内容の広報の充実など、委員の確保と制度理解の促進に努めてまいります。

 

 確かな暮らしを支える取組につきましては、生活保護受給者の健診データとレセプトデータの分析を始めるなど、健康面の支援強化と生活保護の医療費適正化に向けた取組や、「貧困の連鎖」を防止するため、中学生を対象とした学習支援の実施場所を拡大するなど、生活保護家庭の自立生活に向けた支援を継続してまいります。

 

 市民の健康を守る取組として、医療供給体制の充実・強化につきましては、入院医療から在宅医療・介護まで一連のサービスを切れ目なく円滑に提供できる体制の構築につなげるよう、「神奈川県地域医療構想」を踏まえながら、次期の「地域医療計画」の策定に向けた取組を進めてまいります。

 また、本市の基幹病院である川崎病院において、高齢化の進展に伴い増加が見込まれる救急医療、がん治療などの医療需要に適切に対応するため、医療機能再編整備に向けた基本計画の策定や、PET-CT(ペット・シーティー)の導入に取り組むとともに、より高度で効率的な医療の提供を目的として、川崎病院と井田病院の脳疾患領域の医療機能を集約した「高度脳神経治療センター」を川崎病院内に設置するなど、地域の医療水準の向上に努めてまいります。

 

 動物愛護の普及啓発を図る取組として、平成30年度の完成をめざし、動物愛護センターの建設工事に着手するとともに、「ひと・どうぶつMIRAIプロジェクト」を推進し、多様な主体と連携しながら、命の教育を充実させるなど、人と動物が共生する社会の実現に取り組んでまいります。