労働相談Q&A（2023年5月号）　

このページは、広報誌「かわさき労働情報」のインターネット版です。

　今年は賃金引き上げに踏み切る会社のニュースが多く報道されています。一方で、経営の見通しが立たないとして、基本給ではなくて、手当の支給で対応する会社もあるようです。諸手当について、関連する相談事例を3例ご紹介します。

　私が働く会社では、労働組合が賃金引き上げを要求したところ、物価上昇手当ということで、社員一律の一時金が支給されることになりました。労働組合としては、基本給の引き上げ（＝ベースアップ）を勝ち取るまで交渉を続けるというのですが、手当をもらえればそれでよいのではないでしょうか。　

　一時金であれ、労使交渉の成果であることは間違いありません。しかし、毎月支払われる訳ではない手当は、厳密には賃金の引き上げとはいえません。さらに物価上昇が続くようですから、基本給の引き上げに応じないとすれば、労働組合としては、さらなる一時金を要求していくことになるでしょう。

　会社から扶養（家族）手当を改正して、子ども手当だけにするという提案がありました。具体的には配偶者をカウントせず、子どもの数に応じて一定の手当を支払うというもので、共働き家庭が増えており子育て支援の観点から、という理屈です。従来から既婚者とシングル、子どもの有無による不公平感があったとはいえ、賃金が下がってしまう人もいます。労働組合としてはなかなか意見がまとまらず苦慮しています。どうすればよいでしょうか。

　金額や支給条件はさまざまですが、約8割の会社で家族（扶養）手当があるようです。そもそも扶養家族の有無と仕事とは関係ないわけですから、同一労働同一賃金の観点からも、どのような制度になっても、なんらかの不公平感は生まれるでしょう。
　労働組合として、制度の変化に伴って賃金が下がる人への猶予措置や現状維持を求めるのは当然として、賃金引き上げの流れがある今こそ、家族（扶養）手当の基本給への繰り入れ、引き上げを要求するように意見集約をしてはいかがでしょうか。

　在宅勤務制度の導入に伴って、通勤手当のチェックが厳しくなりました。これまで私は、一番楽で早い通勤経路で申請し、支給されていたのですが、多少時間がかかっても、とにかく一番安い通勤経路で申請するように言われています。一番安い通勤経路では時間がかかってしまうほか、ラッシュにも重なるため、今まで通りの経路で通勤しようと考えています。実際には大した金額ではないのですが、我慢するしかないのでしょうか。

　通勤手当の支給基準は会社によってさまざまです。税金との関係で、「最も経済的かつ合理的な経路」といった規定にしているところが多いようです。まずは規定そのものを確かめてみてください。乗り換えが多く時間がかかる場合など、一番安いルートが必ずしも「最も経済的かつ合理的」とはいえないわけですし、よく話し合ってみてはいかがでしょうか。

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　5月に入り、過ごしやすい季節になってきました。一方で、何かやる気が出ない、新しい職場での疲れがどっと出る時期でもあります。そういった時には、休日に気分転換できる趣味を持つことが大切だとよく耳にします。皆様は、リフレッシュできる趣味をお持ちですか？近年は、新型コロナウイルス感染症の影響で、趣味が制限されることが多かったと思いますが、制限が概ね解除された『今年こそ』とお考えの方が多いのではないでしょうか。私は『今年こそ』思いきり、サウナ& そうめんを堪能したいと思います。灼熱のサウナで思いきり汗をかいた後に、冷たいそうめんを一気に流し込む！身体から蒸発した水分がすーっと流れるように吸収されるのは、まさに至極の感覚です。普段は、背中にプレッシャーを感じることが多い私ですが、この瞬間は全てを忘れて、心身ともにリフレッシュすることができます。趣味は十人十色だと思いますが、何か仕事を忘れてリフレッシュできる趣味をもってこれからの季節を乗り切っていきましょう。