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2.中・長期的な課題に関する提言

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2004年11月8日

コンテンツ番号28307

 中・長期的な課題として、主に子どもの参加や子どもの参加を支える市民の支援活動のための条件整備をどのような展望のもとに推進していくことが重要であるのかについて、また子どもの参加を推進するうえで将来整備されることが望ましい制度について言及している。

(1)子どもの参加及び市民の支援活動のための条件整備

ア 子どもの参加支援施策の策定過程への意見の反映

 子どもの参加及び市民の支援活動のための条件整備のあり方については、基本的には、実践する子どもや市民、NPO、サポーター等の意向やニーズを反映することが望ましい。そのため、子どもの参加支援施策の策定段階から、子ども及びこれら実践者との交流や意思疎通の方法、策定過程への意見反映の仕方に関して、しくみの問題を含めて今後検討していく必要がある。

イ 子どもの参加の条件整備

 子どもの参加に対する直接的な条件整備の基本的な方向性としては、子どもが自主的・主体的に参加しやすい環境づくりとして、その経済的、物的な支援や参加のための時間を確保するための支援を行うことにある。また、子どもが参加のしかたや参加に関する情報について学んだり入手したりする機会を確保することができるように支援することが求められる。
 これらの具体的な施策としては、(1)経済的な支援として、市のすべての子どもの参加活動に開かれた経済的な支援の方法について検討していく必要がある。とくに、条例事業をはじめ市が行う事業以外でも子どもが自主的・主体的に参加できるよう、交通費支弁など新たな経済的支援制度を検討する必要がある。(2)物的支援としては、子ども夢パーク、こども文化センターなどにおいて子どもが「自由に利用」できるような環境づくり、またそれ以外の施設でも子ども自身の申込制度や年齢制限撤廃等により子どもの自主的な活動を一層支援するような条件整備について検討していくことが求められる。(3)子どもが参加するための時間を確保するための支援として、授業や部活動等の学校での時間と調整が必要な場合でも社会参加ができるようなしくみをつくる必要がある。

ウ 子どもの参加を支援する市民・NPO・サポーター等に対する条件整備

 子どもの参加を支援する市民、NPO、サポーター等の条件整備の方向性としては、子どもの参加について市民等が自主的に支援しやすい環境づくりとして、行政による市民支援に欠かせない「連携・協働」のルールづくりや、経済的、物的な支援、市民等の自主的な学習、情報へのアクセスなどをすすめるための支援などがある。
 これらの具体的な施策としては、(1)市民、NPOに対する経済的な支援として、子どもの参加や参加の拠点となる居場所づくりや運営をはかる市民、NPOに対して助成を行うことなど具体的対応について検討していくこと、(2)子どもの参加に関する学習講座やサポーター養成講座など、市民の自主的学習を支援していく取組について検討していくこと、あるいは、(3)そのような市民活動と市とが協力し合い、子どもNPO支援や協働に必要なルールづくりの促進などを図ることも考えられる。
 なお、子どもの参加支援のための「サポーター」制度は、養成事業の経験蓄積を踏まえて、子ども会議の活動など、子どもの参加支援実践をさらに発展させていくために欠かせない条件整備として重要であるので、サポーターの研修や実践交流の促進、「資格」付与のあり方・社会的地位の向上等についても一層検討していく必要がある。
 また、川崎市の子どもの人口からして、これらサポーターを複数配置し、参加支援を強化していくとともにサポーターやサポーターを支えるコーディネーター(注6)の役割について研修し、交流する場を設定することも必要である。

*注6 「コーディネーター」
 子どもの参加の支え手であるサポーターの特性を把握し、それを本人が自覚して子どもを支えることができるよう支援をしたり、悩みなどを聴き、サポーター自身が解決していくための支援をしたり、複数のサポーターの役割の調整をしたりする。

(2)子どもの多様な参加の促進

ア 子どもの参加のための制度

 子どもの参加支援施策や事業展開の結果、あるいは、そのような支援施策の効果的な促進のためにも、子どもの社会参加、市の政策・施策策定過程などへの参加を促進していくことが、中・長期的展望としては重要である。子どもの自主性や主体性に十分考慮しつつ、子どもの参加意欲を喚起するための動機付けや参加のしくみづくりなども必要である。

 

(ア)子どもの社会参加制度
 市の重要施策決定に際して、住民の意向を問う機会への参加や、子ども施策や地域の将来計画など子どもの生活や将来に多大な影響を及ぼす事柄を審議する委員会等に、子どもの意見を反映するなんらかのしくみを整えること、その委員会等の運営に「子どもの意見の尊重」を図る方法等を検討していくことが大切である。

 

(イ)学校における子どもの参加の拡充
 各学校において学校教育推進会議が子どもの参加の視点で開催されたことにより、学校のなかのさまざまな取組に子どもの参加が図られ、広がりをみせてきている。
 今後は、学校行事や運営のみならず、学習内容や計画・方法等について子どもから意見を聴いていくことがより一層重要になってくる。カリキュラム編成については学習指導要領により細かく規定されているので、教職員が工夫する余地もあまり望めないという見方もあるが、子どもが学校の主体であり、子どもが自ら学ぶのを支えるのが学校であるとするならば、カリキュラムを作成するうえでも、子どもの年齢と成長段階を考慮しながらも子どもの意見を聴いていくことが求められる。この点は、国連・子どもの権利委員会が子どもの意見表明・参加の権利の対象に含めていることでもある。
 学校の教職員の理解が得られるように子どもの参加の視点を研修などに積極的に採りいれるとともに、カリキュラム編成や学習指導計画の作成に子どもの参加を図っていくうえで、具体的にどのような課題があり、どのような取組が必要とされるのかについて研究をしていくことが重要である。

 

(ウ)子どもを力づけ、子どもの意見を代弁する人の配置
 施設の子どもをはじめとして参加が困難な子どもには、力づけ、意見を代弁してくれる人がいることが大切である。
 とりわけ、児童養護施設で生活する子どもたちの意見表明は、それにかかわる事柄が自分の生活全般にわたりかつこれからの人生の重大な決定であることから、子どもが単独で行うには困難が伴いがちである。また、子どもの権利を実現する立場にある児童相談所職員や施設職員の意見と子どもの意見が一致しないこともある。このような場合、子どもが意見を表明する困難さゆえに、子どもを力づけ、またはその子どもに代わり意見を述べる人が必要になる。施設においては、生活について子どもの意見を聴く場に代弁者が同席し、または子どもに代わってその意見を施設に伝える方法などの検討が求められる。
 児童相談所の一時保護所での生活等についても同様に、児童相談所と子どもの意見が異なるときには、このような代弁者による力づけや代弁という方法により子どもたちの意見が伝えられる必要がある。
 施設入所等の措置については、現在、児童福祉法上、子どもの意向が聴取されることになっており(児童福祉法26条2項)、また措置について子どもの意見と児童相談所の意見が異なる場合、川崎市においては「人権オンブズパーソン」に相談し(人権オンブズパーソン条例12条1項)、または救済の申立てをすることができるとされている(同13条1項)。しかし、これらの制度は、現に人権侵害が生じた場合の救済方法であることから、各場面での子どもの意見表明の保障を事前に保障するものではない。参加が困難な子どもにあっては、その原因や特徴を考慮して、事前における保障制度が必要になる。

イ 子どもの参加支援施策の評価・検証過程への意見の反映

 なお、今後の子どもの参加支援の条件整備にとっては、これまでの参加施策の評価・検証結果を踏まえていくことが重要である。その意味では、施策・事業の立案、実施過程だけでなく、その評価・検証過程への子どもの参加、支援現場の参加が必要である。その意見反映の仕方、しくみについても研究していくことが望ましい。

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