「川崎大師引声念仏・双盤念仏」を市重要習俗技芸に指定
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川崎市教育委員会では、平成31年2月8日付けで、「川崎大師引声念仏・双盤念仏(かわさきだいしいんじょうねんぶつ・そうばんねんぶつ)」(保存団体:川崎大師双盤講)を新しく川崎市重要習俗技芸に指定しました。
これにより川崎市指定の文化財件数は114件になりました。川崎市重要習俗技芸の指定は、禰宜舞(ねぎまい)(昭和59年10月30日指定)以来、35年ぶりとなります。
「川崎大師引声念仏・双盤念仏」の概要
名称
川崎大師引声念仏・双盤念仏
保持団体
川崎大師双盤講
所在地
川崎市川崎区大師町4番48号
指定区分
川崎市重要習俗技芸
「川崎大師引声念仏・双盤念仏」の文化財的価値
双盤念仏は、鉦(かね)を叩きながら唱える念仏です。在家の双盤念仏には、法要の中で叩く役鉦(やくがね)(元来役僧が叩いたから)と法要が行われていないときに叩く平鉦(ひらがね)とがあります。川崎大師双盤講では前者を「引声念仏」、後者を「双盤念仏」としています。
川崎大師引声念仏は、天保5(1834)年に第35世隆盛和尚が本堂再建を期して始められたとされています。3月20日から22日の正御影供(しょうみえく)(弘法大師が入定した3月21日を中心に行われる法要)で、御本尊の大師像の御戸帳(みとちょう)といわれる御簾を開閉する際に行われています。鉦(直径約36cm)は2枚で左右に分かれて叩き、中央に講元が座り、後ろに20名ほどの講員が並んで座って念仏を唱えます。時間は10分間ほどです。5月と9月の21日の大護摩供(おおごまく)でも行われています。
川崎大師双盤念仏は、明治30年頃、初代講元である古尾谷浅吉(ふるおやあさきち)氏が始めました。原則として、毎月第三日曜日の午後に川崎大師信徒休憩所で行われています。鉦3枚と太鼓1つで行う14の曲目の念仏と鉦の叩きからなり、時間は40分間ほどです。
川崎大師引声念仏・双盤念仏は川崎市域で唯一現存している双盤講である川崎大師双盤講により保存・継承されており、特に引声念仏は全国的にも現存する例が少なくなっています。その歴史も明確で、川崎市域の仏教行事・仏教芸能を考える上で重要なものです。
お願い
保存団体への取材を希望される場合は、川崎市教育委員会事務局文化財課に御連絡ください。
お問い合わせ先
川崎市教育委員会事務局生涯学習部文化財課
住所: 〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地
電話: 044-200-3305
ファクス: 044-200-3756
メールアドレス: 88bunka@city.kawasaki.jp
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