ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

サンキューコールかわさき

市政に関するお問い合わせ、ご意見、ご相談

(午前8時から午後9時 年中無休)

閉じる

平瀬川さんぽ

  • 公開日:
  • 更新日:

平瀬川さんぽ

菅生分館近くを流れている平瀬川。

川を活かしたまちづくりをテーマに活動している「平瀬川流域まちづくり協議会」の松井隆一さんによる新連載「平瀬川さんぽ」です。

菅生分館と平瀬川の位置関係を表しています。

菅生分館周辺地図

平瀬川

 平瀬川は、川崎市宮前区水沢に源を発し、同市の中央部を北東に蛇行しながら流下し、津田山台地を抜けて多摩川に流入する、流路延長約7.6kmの一級河川です。また、本流とは別に、麻生区東百合丘を源とし、多摩区長沢を流れ宮前区初山で合流する支川があります。

 今、平瀬川沿いの道を散歩する人が増えています。2017年に宮前区から「平瀬川健康ウォークロード」認定を受け、多摩川二子の平瀬川接点から500m間隔で看板が設置されています。

 春は桜、夏は木陰、秋の紅葉、水の流れには、鮎や小魚、コサギやカモをはじめ野鳥の観察ができます。川沿いを歩いて、四季を感じてみませんか?

看板の写真。平瀬川健康ウォークロード「ここは、平瀬川水源域からの出口」

平瀬川健康ウォークロードの看板発見

<菅生分館だより 2020年10月号(No.161)>

平瀬川の歴史1 治水・防災・緑化への取り組み

 2000年に「ふるさとを想う-平瀬川にそった村から-」が発刊されました。元向丘小学校教員、鵜飼雄先生の教え子(現80歳以上の方)たちが、表題のテーマで寄稿し2冊の本にまとめたものです。ほとんどの方が、この自然に活かされ育ったことを記しています。(菅生分館の蔵書にあり)

 平瀬川は、かつては水田を潤し、生活にも利用され、地域住民にとって欠かすことのできない大切な川でした。

 昭和40年代の田園都市線や東名高速道路・東名川崎ICの開通・開設などに伴い、流域の人口が急速に増加し都市化が進んだことで、平瀬川は治水のみを考えた放水路化とコンクリート2面張りで整備され、ゴミとヘドロの川になってしまいました。

 その状況をなんとかしようと流域住民が立ち上がり、川を再生させるためのさまざまな活動を行ってきた結果、鮎の遡上がみられるほどに水質も改善し、現在では周辺環境も整備されています。

「ふるさとを想う 平瀬川にそった村から」とその続編の2冊の本の写真。表紙はどちらも平瀬川と周りの風景が描かれている。

菅生分館の蔵書「ふるさとを想う-平瀬川にそった村から-」

<菅生分館だより 2020年12月号(No.162)>

平瀬川の歴史2 平瀬川流域まちづくり協議会の活動

 平瀬川流域まちづくり協議会は、「川を活かしたまちづくり」を実現することを目的に、平瀬川の源流域に位置する川崎市宮前区を中心に活動しています。

 1991年、行政から、洪水対策として、コンクリート2面張り、緑なしの両測道3~4mとする治水河川改修工事の説明がありました。それを受け、自然を残し、生物の生育環境や景観に配慮した「多自然型川づくり」を、自分たちでやってみようとなりました。地元自治会、青年団、PTAなどとともに、1993年に前身組織を立ち上げました。

 その後、行政との意見交換の場を設け、川の周辺に親水公園やコミュニティ広場を作る提案を行ったほか、小学校の先生らとともに平瀬川流域の環境や歴史を盛り込んだ地域マップを作成し、それを用いたウォークラリーを小学生も参加して行うなど、さまざまな活動を行ってきました。

 蔵敷地区で始まったこれらの活動は徐々に広がり、1998年に「平瀬川流域まちづくり協議会」が設立されました。現在は、毎年4月の「鮎の放流と桜まつり」、7月の「平瀬川七夕サミット」をはじめ、地域住民を巻き込み、多岐にわたる活動を行っています。

春の平瀬川の写真。縦に平瀬川が流れ、その堤防には満開の桜が植えられている。

桜の季節の平瀬川

<菅生分館だより 2021年2月号(No.163)>

平瀬川と周りの自然 桜、季節の花・生き物

 平瀬川といえば、春の桜を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。平瀬川流域まちづくり協議会では、桜の植樹祭を2月下旬に行っていました。やがて植えた桜が成長し立派に花を咲かせたため、5回目からは桜祭りとして4月に開催するようになりました。平瀬川の両岸には、約40種類300本の桜が植えられており、毎年、桜の時期には、品種や特徴の看板を掲示しています。お気に入りの花を探してみてくださいね。

 また、桜だけではなく、季節の花々も目を楽しませてくれます。アジサイや酔芙蓉、コスモスやススキ、また、地域の方による花壇もあり、川に彩を添えています。

 川には、多様な生物も見られます。カモが悠々と泳いでいると思えば、ムクドリやセキレイの仲間がいます。川の流れには、鮎や小魚、ヤゴ、ドジョウ、鯉、カエルなどと会えることがあります。

 平瀬川には、川へ降りられる階段も何か所かあります。川の近くで、自然を感じてみませんか。

2月の早咲きの桜

平瀬川沿いに咲いていた、2月の早咲きの桜

<菅生分館だより 2021年4月号(No.164)>

平瀬川と地域活動

 平瀬川流域には多くの小・中学校があり、向丘小、白幡台小、菅生小、稗原小、犬蔵小、菅生中、平中の7校は、平瀬川流域まちづくり協議会の活動に積極的に関わっています。

 毎年4月の「鮎の放流と桜まつり」では、菅生中学校の生徒が、イベントの司会進行や、鮎の稚魚の配布などの役割を担っています。毎年7月の「平瀬川七夕サミット」では、平瀬川流域にある小・中学校の児童・生徒が参加し、午前は流域の6会場で地域の人たちとともに平瀬川や沿道の清掃が行われ、午後は平瀬川に関する学習発表会を行います。

 また、その他にも、宮前区初山の平瀬川支流源流域にある緑地「とんもり谷戸」で里山づくりを行う「飛森谷戸の自然を守る会」や、平瀬川源流域にある宮前区市民健康の森「水沢の森」で里山環境の保全・育成を図っている「水沢森人の会」など、協議会メンバーが中心となって新たな活動団体を立ち上げ、さまざまな活動の中で、地域の交流が広がっています。

 これらの活動が始まってから20年以上がたち、かつて小・中学生として活動にかかわっていた世代が大人になり、再び別の形で活動に参加してくれることも増えてきました。

<菅生分館だより 2021年5月号(No.165)>

平瀬川のこれから -原風景を求めて

 昨年度は、新型コロナウィルスの流行で、平瀬川流域まちづくり協議会は活動を自粛し、桜祭りと鮎の放流、七夕サミットをはじめ、水沢の森での竹林整備研修や池のかいぼり、生き物調査等、集いやイベントは中止となりました。過去の活動を振り返り、住みよいふるさとづくりに、地域の誇れる環境・文化を共有し、守り、育て、つなぐために、今後の活動を考える良い機会となりました。

 平瀬川での活動が、この地域を「ふるさと」として、愛着をもつ一役を買っていると考えています。2018年の第23回の七夕サミットは、「夢を語る・原風景水車のあるまちづくり」というテーマで、みんなで語り合いました。

 平瀬川の水が農業に利用されていたころ、いくつもの水車が設置されていました。原風景として、「ふるさと」としての水車小屋の設置を夢見て、これからもさまざまな世代との活動を続けていきたいと思います。

水車小屋と水車のカット

<菅生分館だより 2021年7月号(No.166)>

お問い合わせ先

川崎市宮前市民館菅生分館
電話:044-977-4781
フアクス:044-976-3450
メールアドレス:88sugasi@city.kawasaki.jp
住所:〒216-0015川崎市宮前区菅生5丁目4番11号

コンテンツ番号145042