こんにちは!菅生中学校区地域教育会議 です
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こんにちは!菅生中学校区地域教育会議 です。
地域で子どもをやさしく見守ってくださる存在、「地域教育会議」。
知っているようで知らない、だけど、実は身近な存在の「地域教育会議」を、菅生中学校区地域教育会議 議長 生駒みをさんによる、全6回の連載でご紹介します。
地域教育会議って?
「地域教育会議」って堅苦しそうな名称ですよね。でも、手つなぎまつりとか菅生音楽祭やプラス1、算数名人などは聞いたことがあるかもしれません。子どもたちにとって居心地の良い地域を目指して、地域と学校が協働で活動しています。
1989年、宮前区で10代の息子に両親が金属バットで殺害されるという凄惨な事件が起きました。この事件がきっかけになり、市民と教育関係者が小学校区毎に子育てについて意見交換を行いました。これが川崎市教育懇談会の報告書、「いきいきとした川崎の教育を目指して」(1986年)の中で提言された「地域教育会議」の基となり、51中学校区と7行政区に設置されるようになりました。
「子どもを育てることは学校とこの地域に住んでいる人々との共同の責任である」とする理念は、現在も活動の原点として生きています。菅生中学校区地域教育会議は、1994年に活動を開始しました。次号は、「菅生中学校区地域教育会議のあゆみ」をご紹介します。
<菅生分館だより 2021年10月号(No.167)>
菅生中学校区 地域教育会議のあゆみ ~改革の歴史~
94年にスタートした菅生の地域教育会議は、事務局を中学校に置き、菅生小、稗原小、菅生中、PTA、こども文化センター、菅生分館、自治会、子供会、青少年指導員の各代表と住民委員で構成され、それぞれ各種委員会活動に携わりました。
手さぐりの活動にはさまざまな課題がありました。菅生のすごいところは時代の変化を察知し積極的に改革を進めたことです。例えば、実働に関わる住民委員を20名に増やし、多くの中学校区が事務局業務を学校に依存する中、早々に事務局を住民委員が担いました。
6年目、21世紀の教育を見据え地域教育会議のあり方を根本から問い直す「再生委員会」を立ち上げます。2年間で20回以上の議論を行い、規約を一新、学校と地域のパートナーシップを築くことを目指しました。
大人は生き生きしているか、子どもにメッセージを伝えているか、学校と共に考えようとしました。この時の取組みが現在の活動を支えているのです。
<菅生分館だより 2021年12月号(No.168)>
こんなことやってます その1<菅生音楽祭、すがお手つなぎまつり>
地域教育会議では、いろいろなイベントや事業を主催しています。今号では、そのうちの大きな二つのイベントをご紹介します。
≪菅生音楽祭≫
毎年12月に菅生中学校の体育館で開かれる「菅生音楽祭」は、地域の保育園のお子さんから、小中高生、シニアの各団体が合唱、ダンス、太鼓、吹奏楽などを披露します。600人余りの人々が音楽を通して集います。地域の中の発表の場であると同時に、気軽に聴きに行くこともできる異世代のふれあいの場となっています。中学生が会場の準備や進行、後片付けなど強力な力を発揮してくれています。
≪すがお手つなぎまつり≫
今年で8回目を迎えます。人と人がつながって楽しく子育てできる地域をめざして行われるイベントです。蔵敷こども文化センター、地域子育て支援センターすがお、菅生分館を会場に、模擬店や無料で遊べる場や、ステージでは楽器の演奏、ダンスなども楽しめます。小さなお子さん連れの方をはじめ、多世代の人々で賑わいます。自治会や近隣の商店会の協力も得て、地域の中の子どもに関連する施設や団体が横につながり、実行委員会が中心に進めています。
<菅生分館だより 2022年2月号(No.169)>
こんなことやってます その2<道親、学習支援、広報、寺子屋事業>
大きなイベントのほかにも、さまざまな取組を行っています。
≪道親≫
「道で出会う子どもは自分の子」と思う気持ちを表した言葉です。子どもをテーマにしたフィルムフォーラムや講演会を開くなどして、だれもが親しく声をかけ合える地域をめざしています。道親の気持ちをこめた缶バッジを作成しました。
≪学習支援≫
菅生中での「プラス1学習会」は基礎学力の向上を目指して2008年から放課後と夏休みに実施。コロナ禍では学校主催の補習授業などにも参加しました。菅生小、稗原小の2年生のかけ算授業のサポートも毎年行っています。
≪広報紙『とらいあんぐる菅生』≫
地域の情報と学校の情報を掲載してきました。今年1月に66号を発行しました。
≪寺子屋事業≫
2014年からプラス1、菅生音楽祭、手つなぎまつり、子ども大学、ONEパークを市の寺子屋事業として位置づけています。2016年には文部科学大臣表彰を受けました。
みなさんと、どこかでお会いしているかもしれませんね。
<菅生分館だより 2022年4月号(No.170)>
学校と地域をつないでいます 〈子どもたちが生き生きできる地域を願い〉
菅生小、稗原小のかけ算授業と菅生中放課後の英語や数学の支援が学校と地域をつないでいます。小中ともに10年以上の活動です。かけ算は子どもの九九暗唱を聞くことが子どもたちの励みにつながります。
中学校では授業量が増え、スピードは速く、内容が難しくなり、授業について行けない生徒が出ます。ヒントや考え方を知ることで分からないことが分かるようになることが大事です。この活動は学校との協働で進めています。
中学校で開く菅生音楽祭では、大人だけではなく、会場準備、司会進行など中学生の力に助けられ、みんなで運営しています。広報紙『とらいあんぐる菅生』では、学校や地域の取り組みなどを紹介し、それぞれ地域と学校を知る機会を提供しています。
また、運営委員会では事業計画や運営について、学校、地域、行政の立場からさまざまな意見が出され、議論が白熱することも。以前は本意が伝わらず学校と関係がギクシャクしたこともありました。現在、学校も積極的に関わり、地域教育会議について保護者に広く知ってもらうよう働きかけるなど相互理解が進んでいます。
こうした関係が、子どもの問題にすばやく対応することを可能にしています。すべての活動には子どもたちがこの菅生で生き生き過ごすことができるようにとの願いを込めています。
<菅生分館だより 2022年5月号(No.171)>
地域の人と人をつなぎます〈やりがい感じて、つながりが広がる〉
地域教育会議に関わっていると、さまざまな事業を通して自然に地域での人と人がつながります。
例えば音楽祭では、準備の段階から当日までさまざまな人との出会いがあります。手つなぎまつりでは、さらに多くの人と人が出会えます。PTA委員さんとは、保護者の状況や気持ちを知ることがあります。何よりも子どもの声や様子を最もよく知る存在として大事なつながりです。学習支援では、学校の先生や講師同士、コーディネーターとの信頼と出会いが続きます
活動を通して子どもたちの笑顔に出会い、子どもとの何気ない会話が私たちを元気にしてくれます。そして、少しでもサポートできたとき、子どもとコミュニケーションが取れたときこそ最もやりがいを感じます。この菅生の地がだれにとっても心豊かで優しい街になることを夢見ながら、思いを真剣に語り合い、実現していく面白さは格別です。こうした楽しい出会いは、いつのまにか知り合いが増えていく醍醐味なのかもしれません。
<菅生分館だより 2022年7月号(No.172)>
めざす「地域教育会議のこれから」
菅生の地域教育会議(地教)はまもなく30歳です。発足当初からさまざまなことに挑戦し、つまづきながらも意欲的に前進してきました。それは関わる人々のエネルギーのたまもの、意欲のお陰だと思います。
今後、必要なことは何でしょう。活動する中でコミュニケーション力をつけることかもしれません。思いが強い人も、それほどでない人も、様子がよく分からない人も、十分に話し合いができ信頼し合える関係づくりです。さらに信頼を深めていく地教でありたいです。
地教では、地域のさまざまな団体とネットワークを作ろうと動き始めました。この地域のネットワークで、それぞれの団体の課題を共有し、解決に向けて取り組むことで、より温かい地域が実現するのではないかと考えています。また、学校との連携も更に深め、今以上に学校と共に課題を探ることが必要なのではないでしょうか。
こうした活動には担い手が不可欠です。子どもにも大人にも居心地の良い地域になるよう、多くの人々が少しずつ活動に参加・参画して力を貸していただきたいです。
<菅生分館だより 2022年10月号(No.173)>
お問い合わせ先
川崎市宮前市民館菅生分館
電話:044-977-4781
ファクス:044-976-3450
メールアドレス:88sugasi@city.kawasaki.jp
住所:〒216-0015川崎市宮前区菅生5丁目4番11号
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