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川崎市の大気 アスベストとは

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1 アスベストの種類

 アスベスト(石綿)は、天然の鉱物のなかで高い抗張力と柔軟性を持ち、絹糸状の光沢のある繊維状の鉱物の総称であり、以下の6種類があります。

 蛇紋石族:クリソタイル

 角閃石族:アモサイト、クロシドライト、アンソフィライト、トレモライト、アクチノライト

2 アスベストの性質と使用用途

 アスベストには、断熱性、電気絶縁性、耐薬品性、物理的・化学的に安定、繊維状で紡繊性を有するので加工しやすいといった特性があります。その特性から建築材料、自動車用ブレーキなどに広く利用されてきました。

 飛散性の高いものから順に、(1)吹付け石綿、(2)石綿を含有する断熱材・保温材・耐火被覆材、(3)石綿含有仕上塗材、(4)石綿含有成形板等の4種類に区分されます。

 しかしながら、アスベストは、吸入することにより悪性中皮腫等の原因になるなど、有害性が高いことから、平成18年9月に石綿を0.1重量%を超えて含む製品の製造、輸入、譲渡、提供、使用が原則禁止になり、平成24年9月に完全に禁止になりました。

(参考)厚生労働省:アスベスト全面禁止のパンフレット外部リンク

天井に吹き付けられたアスベスト

(左)天井に吹き付けられたアスベスト

住宅屋根用化粧スレート

(右)住宅屋根用化粧スレート

出典:国土交通省「目で見るアスベスト建材(第2版)」

3 アスベストによる健康被害

 石綿繊維が体内に取り込まれる過程は、大別して、肺からの吸入、経口摂取、皮膚からの直接摂取の3つが考えられますが、そのうち肺に吸入されたものが大きな危険性を有します。

 石綿の発がんリスクは、クロシドライトが最も高く、クリソタイルが最も低いと言われており、悪性中皮腫(腹膜中皮腫)のリスクは、「クリソタイル1<アモサイト100<クロシドライト500」とする見解もあります。(出典:職業性石綿ばく露と石綿関連疾患[森永謙二独立行政法人産業医学総合研究所有害性評価研究部長編〕)

 石綿にばく露して引き起こされる疾患としては、悪性中皮腫、肺がん、じん肺(石綿肺)、良性石綿胸水(胸膜炎)、びまん性胸膜肥厚があります。この中で、特に問題とされている悪性中皮腫は、石綿ばく露に特異的であり、石綿ばく露から20~50年の長い潜伏期間の後に発症すると言われています。その他に、致命的な疾患ではないですが、石綿ばく露の重要な指標として胸膜プラーク(胸膜肥厚斑)があります。

 現在では、アスベストの使用等が全面禁止になっているため、アスベストを大量にばく露する機会は大幅に減少しました。しかしながら、アスベストを使用した建築物等の解体等工事の際、不適切な工事を行うと、アスベストが飛散し、ばく露する可能性があります。そのため、大気汚染防止法や川崎市公害防止等生活環境の保全に関する条例にしたがって、適切にアスベストを除去してください。

 本市のアスベスト対策:建築物等の解体等作業に必要な届出、作業基準等