(4)　「日本一の安定持続都市かわさき」づくり

　第4の柱は、「日本一の安定持続都市かわさき」づくりでございます。

　社会経済状況の変化を機敏に捉え、的確に対応しながら、中小企業支援や商業・農業の振興を中心とした産業振興及び雇用の確保に取り組み、「安定持続都市」づくりを進めてまいります。

　まず、中小企業支援といたしまして、融資制度の拡充と保証付き債務の返済猶予の制度化を検討し、特に、今年末の中小企業向けの資金繰り対策につきましては、緊急措置を講じてまいります。

　また、中小企業の技術の高度化や新分野への進出、販路拡大等を支援する取組に加え、産学連携のネットワークづくりを進め、大学や企業間のビジネスマッチングを促進してまいります。

　商業振興につきましては、「商業振興ビジョン」に基づき、再開発にあわせた集客や回遊性の向上を図るなど、商業集積エリアの活性化を図るとともに、魅力ある個店創出を支援するほか、ホームタウンスポーツや音楽・映像のまちづくりなどと連動した、商店街振興支援に取り組んでまいります。

　農業振興につきましては、大型農産物直売所セレサモスなどを通じて、地産地消を推進しながら、市内の新鮮で安全・安心な農産物の生産、出荷を奨励するとともに、遊休農地の活用を図り、ハーブ栽培など地域特産物の創出に向けた検討を進めてまいります。

　さらに、これまで川崎や日本の発展を支えてきた技術・技能の継承、後継者育成支援と、そうした技術・技能を活用した新産業の育成支援を進めてまいります。

　雇用の確保といたしましては、「かわさき基準（KIS）」の理念を活かした新しい人材育成による、福祉産業の振興と雇用の創造に取り組むとともに、本市の豊富な映像資源や音楽関連施設などの地域資源を十分に活かしたコンテンツ産業の振興に合わせ、雇用の拡大と市内産業全体の活性化を図ります。

　さらに、臨海部など市内都市拠点の整備を推進する中で、積極的な企業誘致に取り組み、就業の場の確保を図るほか、厳しい雇用情勢に対応し、離職者への緊急的な支援として雇用労働相談窓口を継続的に開設するとともに、就業マッチングや若年者就業支援に取り組むなど、国の施策等とも連携しながら、新たな雇用・就業機会の創出を図ってまいります。