ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

サンキューコールかわさき

市政に関するお問い合わせ、ご意見、ご相談

(午前8時から午後9時 年中無休)

閉じる

現在位置

1 令和5年度市政執行の基本的な考え方(1)市政運営の基本姿勢

  • 公開日:
  • 更新日:

「成長と成熟の調和による持続可能な最幸のまち かわさき」をめざして

1 令和5年度市政執行の基本的な考え方

(1)市政運営の基本姿勢

 昨年を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症の影響や物価高騰などの困難な状況が続く中、市民・事業者等の皆さまが安全で安心に生活できるよう、全力で取り組んだ一年でございました。

 希望するすべての方が円滑にワクチンの接種ができる体制を確保するとともに、医療団体等との連携のもと、病床の確保やモニタリングの徹底のほか、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行を考慮し、高齢者のインフルエンザ予防接種の無料化を実施するなど、重症化リスクが高い高齢者を守るとともに、医療提供体制のひっ迫への対応に努めてまいりました。

 また、感染症や物価高騰の影響が続く中、子育て世帯に対して応援給付金を支給するなど、厳しい状況にある方の生活の下支えに取り組むとともに、市内中小企業に対する創エネ・省エネ機器の導入支援等を通じた、社会経済環境の変化に対応できる力強い地域経済の基盤の構築や、川崎じもと応援券の電子化等のデジタル化に取り組むなど、アフターコロナを見据えた新しい取組にもチャレンジしてまいりました。

 

 一方で、昨年はコロナの影響を受けながらも市民活動が徐々に再開した一年でもありました。

 区制40周年・50周年の節目であった昨年は、これまで開催中止が続く中でも再開の準備を着実に進めてきた、かわさき市民祭りや区民祭等が、さまざまな方の御尽力により数年ぶりに開催されるなど、感染対策を行いながら市内で多くのイベントが再開され、市民の皆さまの参加のもと賑わいました。

 さまざまな活動再開の場面において、感染症のリスクに配慮しながらも、地域の絆やつながりは決して切らないという市民の皆さまの姿を目の当たりにし、力強さを感じたところでございます。

 この間、社会生活の維持に御尽力くださってきた皆さま、また、さまざまな制約がある中、社会経済活動の再開に取り組んでくださっている市民・事業者の皆さまに心から敬意を表するとともに、改めて感謝申し上げます。

 今後も、感染症や物価高騰のリスクへの対応に万全を期しながら、再び動き出した市民・事業者の活動がさらに加速されるよう、市も一丸となって取組を進めてまいります。

 

 また、昨年は産学官の連携による国内最先端の研究を推進する国の「共創の場形成支援プログラム」に、新川崎地区と川崎臨海部における官民連携の取組が採択を受けるという、本市にとって明るい話題もございました。

 この採択を機に、量子技術をはじめとした最先端技術の活用・研究を後押しすることにより、新たな産業や人材を生み出していく「量子イノベーションパーク」の形成に向けた取組を加速していくとともに、川崎臨海部における多様な主体の共創による健康長寿社会の実現に向けた取組を推進してまいります。

 昨年3月には、世界最先端のライフサイエンス分野の研究が進むキングスカイフロントと、世界との玄関口である羽田空港とがつながる「多摩川スカイブリッジ」が開通し、羽田空港周辺地域と京浜臨海部の連携が強化されました。

 海外とも接点が増加することを活かし、世界からの知識・技術・情報・人がこの地で交わることで、川崎がさまざまなものを結ぶイノベーション拠点として持続的な発展を牽引していけるよう取組を進めてまいります。

 スポーツの分野では、サッカー・ワールドカップの舞台において大変多くの本市ゆかりの選手が活躍し、サッカーの人材の宝庫として川崎が注目を集めたほか、川崎ブレイブサンダースの藤井祐眞選手のBリーグにおけるレギュラーシーズンMVP受賞、NECレッドロケッツの皇后杯優勝や富士通フロンティアーズのライスボウル優勝など、かわさきスポーツパートナーの活躍が顕著な年でございました。

 また、来年のパリ五輪の追加種目に採用されたブレイキンでは、川崎在住の選手たちが世界大会で活躍を見せるとともに、全国障害者スポーツ大会でも多くの選手が大会記録を樹立したほか、全国健康福祉祭においても本市の誇る元気なシニアの方たちが大変優秀な成績をおさめるなど、世代を超えた活躍が目立ちました。

 引き続き、市内のさまざまなかわさきスポーツパートナーと連携した取組などにより、スポーツのまちづくりを通じて本市の魅力・活力を高めていくとともに、誰もが気軽にスポーツに親しんで、生涯にわたってスポーツを元気に楽しみ、自分らしく暮らせるまちづくりを進めてまいります。

 

 国内の経済状況に目を向けますと、1月の国の月例経済報告では、ウィズコロナの取組の下で、このところ一部に弱さがみられるものの、緩やかに持ち直しているとされており、先行きにつきましては、経済社会活動が正常化に向かう中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待されております。

 県内の経済状況につきましては、感染症や供給制約の影響が和らぐ下で、持ち直しているとされております。

 引き続き、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れ、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響や中国における感染拡大の影響を十分注視してまいります。

 

 国におきましては、力強い成長の基盤の構築と、少子化対策をはじめとしたこども政策の強化に向けて取組が進められておりますが、市民の暮らしを支える中心的な役割を担っているのは地方自治体でございます。

 このことを踏まえ、日頃から市民生活に密接した行政サービスの提供や、産業振興、地域活性化に取り組んでいる、圏域の中枢都市である大都市の役割にも配慮した政策の実行を強く望むところでございます。

 また、県との二重行政を解消し、自らの財源で地域の実情に合わせた迅速な対応を実現し、責任を持って市民の負託にこたえていくため、特別市の実現に向け、指定都市市長会等と連携しながら各界・各層に対してさまざまな働きかけを行ってまいります。

 

 感染症の流行を契機として人々の暮らしや価値観は変化し、新しい生活様式への対応やデジタル化の加速など、本市を取り巻く環境は急激に変化を続けております。

 大きな環境の変化にしっかりと対応しながら、持続可能な市政運営を行っていくため、私たちのまちが持つ、多くの優れたポテンシャルを最大限に活用しながら、社会変化の先を見据えた中長期的な視点を持って課題に取り組んでまいります。

 更なる川崎の発展をめざして、基本姿勢である「対話」と「現場主義」を実践し、市民の皆さまとともにさまざまなことに挑戦しながら、全力で市政運営にまい進してまいります。