横溝 春雄(よこみぞ はるお)【製菓技能士】 平成22年度認定かわさきマイスター
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かわさきマイスターのシンボルマーク
ものづくりの原点である手をモチーフに、その発展を花の開花、鳥の羽ばたきの形で表現しています。

横溝 春雄(よこみぞ はるお)【製菓技能士】 平成22年度認定

ウィーン菓子を中心とした洋菓子・焼き菓子・コンフィの製作に卓越した技能を保持している。欧州で学んだ配合の基本を大事にしつつも、日本人の嗜好に合わせて独自の工夫を凝らし、極力、旬の素材を使用しながら自然の香りを出すため、リキュール・香料など複雑な組み合わせをそぎ落とす、引き算の洋菓子作りを心がけている。また、店員が責任を持ちサービスができる店作りを心がけている。菓子作りだけでなく、経営哲学を合わせ持ったマイスターである。
麻生区在住。有限会社リリエンベルグ経営。

横溝春雄マイスターインタビュー

仕事をはじめたきっかけは
実家がパン屋で毎日、パンや菓子を作る親の姿を見て育ちました。子どもの頃から食べ物というものづくりの世界に浸かってきたわけで、将来は会社勤めより、ものを作る職業、それも食べ物を作る仕事に就きたいと思っていました。特にケーキが好きだったので、自分はケーキ屋になると決めていました。高校を出てすぐに、この道に入ったのですが、育ちからいって自然に入ったという感じですね。兄弟が4人いて全員、パン屋か菓子屋なんですよ。父や母が一生懸命にパンや菓子を作るのを見て、そしてそれを食べて育ちましたから、親の影響というのは大きいですね。

仕事をする上で1番おもしろいとかんじることは

ケーキ屋さんとしてプライドを感じるのは、人生の節目、節目の舞台でケーキが登場して、人々から感謝されることです。まずは赤ちゃんが生まれて「出産おめでとう」から始まり、その後も1年1年の誕生日のお祝い、そして入園・入学、卒園・卒業のお祝い、大きくなって成人式や結婚式のお祝いや引き出物、そして還暦のお祝い、銀婚式、金婚式などに至る長い人の一生に於ける慶事に関わるのがケーキです。

長年、継続して技能研鑽に努めることができた理由は
修業時代は辛いことも多かったですが、自分の作ったお菓子がお客様から綺麗とか美味しいと感謝されることにより自分の仕事に誇りを持てました。誕生日・入学式・卒業式などはケーキの前で「おめでとう」と言われるお祝い事ですが、陰ながらパティシエが参加できます。それがお菓子屋の幸せです。

横溝さんが自分自身で誇れる技術とは
「リリエンベルグ」の誇りは鮮度の良さです。ケーキは時間との勝負ですから、朝焼いたものをショーケースに並べ、作りたてのものをその日のうちに売り切るようにしています。これは、この店をつくった時、最初からのこだわりでした。焼き菓子でも日持ちしないものと認識して、常に作りたてを提供しています。その日に焼いたプリンは翌日に持ち越して販売することはしません。フルーツなどの素材の仕入れも新鮮さを第一にしています。作りたての菓子を作り続け、売り続けるというのは、なかなか難しいことです。世間には冷凍することが条件のようなレシピがいっぱいありますが、私は菓子作りのこだわりを持ち続け、お客様への気持ちを第一にしていきたいと考えています。




ものづくりの魅力とは
食べ物づくりは、作るというより「育てる」という気持ちが強く働く仕事です。特にパン作りに携わる職人は、ほんとに自分の子どもを育てるように熱く語ります。洋菓子作りも自分で考えて作り出す、想像力を発揮できる職業です。材料を集め、配合して自分で味を育てる。文字通り、新しい創作を考えることができる魅力にあふれています。日本古来の和菓子と違って洋菓子は外国、特にヨーロッパから伝わったものです。これから、自分たちが日本の和菓子のように日本に根付くような新しい洋菓子を創作するという夢が潜んでいます。日本の創作菓子、それがいつのまにか日本のお菓子になる。そんな可能性もあります。それはとても楽しみなことです。

今後、ものづくりを目指す方へ
作る人が健康でないと人を喜ばす料理・お菓子は作れません。まず、食に対して好奇心のある人でないといけません。若いうちは苦労し、経験を積むことが、後々の職人としての成長につながります。いっぱい失敗すれば、失敗した分だけ新しい発見につながります。一度、決心をしたら、3年は頑張ってほしいです。得ようとする気持ちがあれば、どんな人からも学べるはずです。学ぼうというプラス思考が道を開き、そして、周囲も応援してくれるものです。

下記サイトでは横溝さんの技術を動画やマンガでお伝えしています

問合せ先
有限会社リリエンベルグ
- 麻生区上麻生4-18-17
- 電話 044-966-7511
- ファクス 044-954-0115
- 営業時間 10:00~17:00
- 休み 毎週月・火
- HP http://www.lilienberg.jp/外部リンク
お問い合わせ先
川崎市経済労働局労働雇用部技能奨励担当
住所: 〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地
電話: 044-200-2242
ファクス: 044-200-3598
メールアドレス: 28roudou@city.kawasaki.jp
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