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食品ロスの削減と安全性の確保のための期限設定

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ページ内目次

はじめに

  • このガイドラインは、食品関連事業者に対する期限表示の設定に関するアンケート調査及びヒアリング調査並びに海外における期限表示制度を踏まえて作成されました。
  • 食品ロス削減の観点と、食品の安全性の確保に関する科学的知見に基づく観点から、消費期限又は賞味期限を設定できるよう策定されたものです。
  • このため、ガイドラインの見直しはこれらの要素を考慮し、より実態に合った、科学的で合理的な期限設定を目指しています。

食品期限表示の設定のためのガイドライン

  • このガイドラインは、食品関連事業者と消費者に向けて、食品の期限表示(消費期限と賞味期限)の設定と理解に関する情報を提供しています。
  • 事業者向けには、期限設定の基本的な考え方、科学的根拠、安全係数の設定、類似食品の扱いなどが詳細に解説され、Q&A形式で具体的な疑問に対応しています。
  • 消費者向けには、消費期限と賞味期限の意味の違いや、期限切れ食品の取扱い、適切な保存方法などが分かりやすく説明されています。
  • 全体として、食品ロスの削減と安全性の確保を目的としてガイドラインが改正されました。

Q&A

食品期限表示の設定のためのガイドラインの主な内容をQ&A形式で取りまとめました。

Q1 「消費期限」と「賞味期限」は、それぞれどのような食品に表示すべきですか。

  • 一般的に、品質(状態)が急速に劣化する食品には、安全性を欠くこととなるおそれがない期限である「消費期限」を、それ以外の比較的品質が劣化しにくい食品には、おいしく食べることができる期限である「賞味期限」を表示すべきと考えられます。例えば、「消費期限」は弁当、調理パン、そうざい、生菓子類、生めん類などに、「賞味期限」はスナック菓子、即席めん類、缶詰などに表示されます。

Q2  誰が消費期限や賞味期限を決めるのですか。 

  • 消費期限又は賞味期限の設定は、食品の特性、品質変化の要因、原材料の衛生状態、製造・加工時の衛生管理の状態、容器包装の形態、保存状態等の諸要素を勘案し、科学的・合理的に行う必要があります。
  • 原則として、輸入食品以外の食品にあっては製造業者、加工業者又は販売業者が、輸入食品にあっては輸入業者が責任を持って期限を設定し、表示することとなります。なお、表示内容に責任を有する者(表示責任者)が行います。

Q3 どのように、消費期限や賞味期限を設定する必要がありますか。

  • 表示責任者は、客観的な期限の設定のために、微生物試験、理化学試験、官能検査等を含め、これまで商品の開発・営業等により蓄積した経験や知見等を有効に活用することにより、科学的・合理的な根拠に基づいて期限を設定する必要があります。

Q4 表示責任者が消費期限又は賞味期限を設定する場合に実施しなければならない検査等は定められているのですか。 

  • 市場に出回る食品は多岐にわたり、消費期限又は賞味期限の設定に必要な検査もそれぞれの品目ごとに多様であると考えられることから、品目横断的なルールは設定されていません。
  • 食品の特性や保存状態等を勘案し、期限を設定するための客観的な項目(指標)及び基準を自ら決定する必要があります。設定の考え方等については、「食品期限表示の設定のためのガイドライン」を参照してください。

Q5 全ての商品について微生物試験、理化学試験、官能検査等を実施する必要があるのでしょうか。

  • 期限の設定に当たっては、全ての商品について全ての項目(指標)の検査を実施する必要はなく、業界団体が作成した期限の設定に関するガイドライン(マニュアル)などを参考に項目(指標)を絞り込むことが可能です。
  • 商品アイテムが膨大であったり、商品サイクルが早いなどの理由により、個々の食品ごとに試験・検査をすることが難しい場合は、食品の特性等を十分に考慮した上で、その特性が類似している食品の試験・検査結果等を参考にすることにより、期限を設定することも可能です。

Q6 加工食品に賞味期限を設定する場合、安全係数についてはどう設定すればよいのでしょうか。 

  • 一般的には、客観的な項目(指標)及び基準から得られた期限に対して、食品の特性に応じ、1未満の係数(安全係数)を掛ける、又は得られた期限から特定の時間や日数を差し引く等により、期間を設定します。
  • 食品の特性などに応じ、安全係数は1に近づけ、差し引く時間や日数は0に近づけることが望ましく、加圧加熱殺菌しているレトルトパウチ食品や缶詰の食品等、品質の変動が少ない食品については安全係数を考慮する必要はないと考えられます。

Q7 消費期限又は賞味期限の表示方法はどのようなものですか。

  • 消費期限又は賞味期限の表示は、消費者に分かりやすいことを旨とし、一括表示部分に、消費期限又は賞味期限の事項名を表示した上で、「年」「月」「日」(又は「年」「月」)それぞれを、この順に並べて表示を行う必要があります。
  • ただし、一括表示部分に表示することが困難と認められる場合には、一括表示部分に表示箇所を指定する方法で、年月日(又は年月)を単独で表示することができます。

Q8 期限設定の際の指標としてあまり認識されていない微生物にはどのようなものがありますか。

  • 例えば、リステリア等の低温でも増殖が可能な菌、嫌気性菌、耐熱性芽胞形成菌等が挙げられます。これらの微生物については、必要に応じて危害要因として分析するとともに、期限設定の際に客観的な項目(指標)とすることも有益であると考えられます。

Q9 期限設定の根拠を消費者等から求められた場合には、どのように対応すればよいですか。 

  • 期限表示を行う表示責任者は、期限設定の根拠に関する資料等を整備・保管し、ウェブサイトに掲載するなどして消費者等に情報提供するよう努めるべきと考えます。

 Q10 納品された商品の期限表示を確認する際の注意点は何ですか。

  • 納品された食品に消費期限又は賞味期限が適切に表示されているかを確認する必要があります。
  • 表示方法が食品表示基準に適合しているか(年月日順の表示、文字の大きさ、表示箇所の明示など)も確認してください。輸入食品の場合は、日本語で消費期限又は賞味期限が表示されているかを確認することが重要です。
  • 消費者が容易に期限を確認できるよう、見やすい場所に表示されていることを確認してください。
  • 温度管理が必要な食品については、表示されている保存方法に従って陳列する必要があります。例えば、「冷蔵」や「冷凍」の表示がある商品は、適切な温度で管理してください。