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第7話「野川(のがわ)」

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二つの区に同じ町名があるって本当ですか。本当ですとも。「野川」という町名は、宮前区と高津区の両方にあります。昭和57年に高津区から宮前区が分区した際に、第三京浜道路の西側と影向寺、野川神明社一帯を宮前区とし、それ以外の道路の東側を高津区としたため、「野川」が両区に存在することになったのです。

第7話「野川(のがわ)」

宮前区の東南にある「野川」は、東側の台地下を流れる矢上川と、横浜市境を流れる有馬川とに挟まれた、台地と川沿いの低地から成る地域です。「野の中を流れる川」は、まさにこの地にふさわしい地名といえましょう。

台地上には、縄文時代の遺跡や弥生時代の大規模な集落跡が見つかっており、古くから人間が生活してきた地域だということが分かります。野川の東端には、古代の武蔵国橘樹郡の郡寺だったと推定される古刹(こさつ)影向寺があり、高津区千年の正倉跡とともに、3月ごろ、「橘樹官衙遺跡群」として国史跡に指定されることになりました。御本尊の薬師如来像と脇侍の日光月光菩薩像は平安後期の作とされ、国の重要文化財に指定されています。また、十二神将像の頭部内に残された16世紀の墨書銘には「武州野河郷」と記されていて、これが「野川」の地名の初出です。この機会に古代の川崎の中心として栄えた遺跡群を訪れてみませんか。

塔の心礎石として使用されたとされる影向寺の影向石

塔の心礎石として使用されたとされる影向寺の影向石は、くぼみの水は乾くことがなく、眼病に効くという伝説も