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「ハンタウイルス感染症」について

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ハンタウイルス感染症とは

 ハンタウイルス感染症はハンタウイルス(ハンタウイルス科オルソハンタウイルス属のウイルスの総称)を病原体とする感染症です。

 ハンタウイルスはげっ歯類の一部が保有するウイルスで、ユーラシア大陸に分布するハンタウイルスは腎症候性出血熱を、南北アメリカ大陸に分布するハンタウイルスはハンタウイルス肺症候群を引き起こすことが知られています。

 ヒトでは主にげっ歯類の唾液や尿、フンなどの排泄物を含む粉塵の吸入などにより感染します。

 基本的にヒトからヒトへ感染するものではなく、例外的に、アルゼンチンとチリで、ハンタウイルスの一種であるアンデスウイルスのヒト-ヒト感染事例が報告されています。ただし、これらは濃厚な曝露による飛沫・直接接触を介した伝播であり、適切な隔離と接触者の管理により伝播の終息に至ったと報告されています。

ハンタウイルス肺症候群の症状について

 潜伏期間は1週間から5週間程度(通常約2週間)であり、発熱や咳、筋肉痛などを呈し、嘔吐や下痢を伴うこともあります。

国外航行中のクルーズ船におけるハンタウイルス感染症事例について【厚生労働省報道発表資料より】

 今般、南大西洋上を航行中のオランダ船籍のクルーズ船においてハンタウイルス感染症の発生がWHOに報告された旨の報道を踏まえて、国立健康危機管理研究機構(JIHS)はハンタウイルス感染症の日本での流行の可能性についてリスク評価を公表しました。

 ハンタウイルス感染症のうちハンタウイルス肺症候群は、主にげっ歯類の排泄物を含む粉じんの吸入などで感染します。発熱や咳、筋肉痛などの症状出現後、急速に進行し、死亡することがあります(死亡率は約40~50%)が、これまで日本国内では患者発生の報告はありません。

 本リスク評価においては、ハンタウイルス感染症のヒト-ヒト感染はハンタウイルスの一部のウイルス種を除き報告されておらず、適切な対応(感染者と接触者の適切な管理)により伝播は抑制できることから、仮に感染した乗客が日本に入国した場合であっても、 国内でヒト-ヒト感染により感染拡大する可能性は低いことが示されています。

市民の皆様へ

 空港や港に設置されている検疫所では、渡航者の方を対象に健康相談を行っています。

 帰国時に発熱、咳、発疹、下痢などの症状や、体調に不安がある場合や動物に咬まれた、蚊に刺されたなど渡航先での出来事で健康上心配なことがありましたら、ご相談ください。

 また、感染症には、潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)が数日から1週間以上と長いものもあり、渡航中又は帰国直後に症状がなくても、しばらくしてから具合が悪くなる場合があります。

 その場合は、医療機関を受診し、渡航先、滞在期間、現地での飲食状況、渡航先での活動内容、動物との接触の有無、ワクチン接種歴などについて必ず伝えてください。

検疫所からのお知らせ(PDF形式, 610.16KB)

医療機関の皆様へ

 ハンタウイルス肺症候群は感染症法における、四類感染症の全数把握対象疾患に定められています。

 医師の方は、症状や渡航歴等からハンタウイルス感染症を疑う場合は、最寄りの保健所に御相談ください。