中東呼吸器症候群(MERS)について 3/3(テキスト情報)
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(1) 中東でラクダのミルク飲んだけど大丈夫?
ラクダのミルク、生焼けの肉が感染源となるかは、はっきりとはわかっていませんが、発病した人が飲んだり食べたりしているので注意が必要だとされています。今のところは避けた方が良いでしょう。
もし、飲んだり食べたりして、その後2週間以内に熱や咳等の症状が出た場合は、保健所に相談をしてください。疑いがあれば医療機関を紹介することになります。
(2) ラクダに乗ったけど大丈夫?
乗っただけなら大丈夫だと思われます。しかし、ラクダが居るような場所ではウイルスを含む糞が埃として舞っていたり、唾液に触れる可能性があるので注意が必要です。
特別な用事というわけでなければ、観光でラクダに乗るのは避けた方がよいでしょう。
(3) 日本のラクダは大丈夫?
日本でラクダを飼っている個人はおらず、飼っているのは動物園です。
動物園のラクダがMERSコロナウイルスに感染しているかは、すでに検査が済んでおり、全て陰性であることがわかっています。そのため、日本にはMERSコロナウイルスに感染しているラクダはいません。
2012年からラクダの輸入には非常に注意が必要になっており、それ以降はラクダを輸入していないとのことなので、日本のラクダは安全だと言えます。
(4) 飛行機で隣の人がせきをしていたけど大丈夫?
飛行機の中では感染力が弱く、遠くの席に発症した人がいても感染のリスクは低いです。
しかし、隣に熱や咳の症状の人が乗っていた場合は注意してもらい、自身も2週間以内に発熱や咳等の症状が出たならば、保健所に相談した方がよいでしょう。
MERSに限らず、他の病気かもしれませんが、いずれにしてもちゃんと診てもらった方が良いと思いますので、どこの病院に行った方がいいのかを保健所に聞いて受診した方がよいでしょう。
(5) 監視対象者が日本に入ってきているみたいだけど日本は大丈夫?
メディアで話題になっているのは、健康監視対象であると本人がわかる前に帰国した人だったと思います。もし熱や咳等の症状が出てくれば保健所に連絡して医療機関を受診することになっています。また症状が出ていないのなら、周りの人が心配する必要はありません。
このケースは、初期の混乱している時期のことで、現在は監視対象になる人には早めに連絡がいくようになっています。ホテル等ではパスポートの番号が控えられます。番号がわかっていれば、出国・入国時に注意するよう連絡ができるので、リスクは低くなると考えられます。
万が一健康監視対象になった場合は、帰国が延びるなど大変なこともあるかもしれないが、自身の健康をはじめ、会社や家族など周りの人に拡げないようにするためにも協力をお願いします。
(6) エボラ出血熱・デング熱・MERSとか最近なんでこんないろんな感染症が話題になるの?
1つは昔より外国の様子が早く伝わるようになったことがあげられるでしょう。少し前であれば、そういった病気が海外で出ているようだ、という情報が入ってくる頃には病気も国内も入ってきてしまっていたのですが、最近は海外からの情報が入ってくるのが非常に早くなりました。
他の要因としては、日本から外国に行く人、海外から日本に来る人が非常に多くなり、日本に病気が入ってくる機会が増えたということが挙げられます。
そのため、医療機関もそういう海外の病気を意識しなければならないですし、一般の方も外国には日本にない病気があるということを意識してほしいです。
犬に咬まれる、蚊に刺される、日本にはないものを食べるといった行動は病気にかかる可能性があがるので、基本的な注意はしたほうがいいでしょう。
また、生活の環境が変わってきているので、病気が発生した時に、あっという間に病気を持ってこられやすくなっているということが挙げられます。外国で感染した人はすぐに病気になるわけではありません。昔であれば船で移動したため、移動中に発病した場合はすぐに止められましたが、今は飛行機でアフリカでも24時間で行けますので、症状が出ないうちに日本に帰国して、症状が出て初めて判明するということになります。
このような可能性も考えて対策を取らないといけないということは、外国の状況をよく知らなければなりませんので、海外で発生している病気も日本にないうちからわかっている必要があるということになります。
外国に行く前には、検疫所や外務省の情報を確認し、旅行先にはどんな病気があるのかという情報を取得し、病気に対する知識をある程度持って出かけた方が安全です。
お問い合わせ先
川崎市健康福祉局保健医療政策部感染症対策課
住所: 〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地
電話: 044-200-2441
ファクス: 044-200-3928
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