公共施設における宗教的活動の中立性確保について
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苦情申立ての概要
6月下旬に市内で開催された外国の祭り(以下「本件祭り」という。)に関して、市庁舎に宗教的象徴である山車(以下「本件山車」という。)が設置されたことについて、政教分離の観点から懸念を抱いている。公共施設における宗教的展示は、市民の信教の自由や行政の中立性に影響を与える可能性があり、さらに今後ますます多様な国籍・宗教を持つ外国人が増えていく中で、各宗教の祭りが公共空間で展開されることが常態化すれば、行政の中立化が損なわれるだけでなく、市民間で不公平や違和感を生む可能性がある。
市民オンブズマンの判断
市では、すべての人が互いに認め合い、人権が尊重され、自立した市民として共に暮らしていくことができる多文化共生社会の実現に向けて、「川崎市多文化共生社会推進指針」(以下「指針」といいます。)を策定しています。
市によると、本件祭りは、主催する団体の後援申請に対し、市が後援の承諾をしたもので、申請書には、「当該国からの住民が多く暮らす地域で開催し、伝統音楽や舞踊を紹介することで、外国人市民の参加を促進し、多文化共生の形成に寄与する」とあるところ、指針には、「文化芸術活動を通じて市民が多様な文化を理解し、尊重し合うことができるよう、地域などでの文化交流の促進に努めます」とあり、本件祭りは指針の目指す方向と合致していることから、市は後援申請を承諾し、本件山車の市庁舎への無償設置を認めたと説明しています。本件祭りは当該国と日本両国の伝統舞踊や音楽などの芸術文化活動を市民に紹介し、文化交流を行うことを目的としており、内容としてステージ上でのパフォーマンスや本件山車を参加者が引いて地域内をパレードするといったもので、布教に関する展示や説明等はなく、また、本件山車は一見して宗教的性格が強いものということはなく、平成後期から市による関与もしくは後援の実績があるとのことです。
このように市が本件祭りに継続的に関与している理由は、本件祭りが市の掲げる多文化共生の推進という方針に合致しているからであり、関与の態様は、市庁舎敷地内に2時間程度本件山車を設置させたにすぎないものです。また、市によれば、本件申立て以外に市民から苦情申立てはされていないとのことで、そのことからも本件祭りに対する一般的な評価としては、本件祭りを宗教的活動と捉えて、市が特定の宗教を援助、助長、促進していると評価しているものではないと思います。
以上の点から、本件祭りを後援し、市庁舎敷地内に本件山車を設置することを認めた市の行為は宗教との関わり合いが相当とされる範囲を超えているとは認められず、市民オンブズマンは、市の行為は政教分離の原則に違反せず、不備はないと判断します。お問い合わせ先
川崎市市民オンブズマン事務局
住所: 〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地
電話: 044-200-3691
ファクス: 044-245-8281
メールアドレス: 75sioz@city.kawasaki.jp
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