平成12年度ダイオキシン類環境測定結果
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1 調査目的
川崎市内のダイオキシン類による環境汚染状況を把握することを目的として,水質,底質及び土壌の各環境媒体ごとに調査を実施したものです。
2 調査期間
平成12年5月から平成13年3月まで
3 調査方法
試料採取方法及び測定方法について,土壌は「ダイオキシン類に係る土壌調査測定マニュアル,平成12年1月,環境庁水質保全局土壌農薬課」,水質は「日本工業規格K0312に定める方法」及び底質は「ダイオキシン類に係る底質調査測定マニュアル,平成12年3月,環境庁水質保全局水質管理課」に基づいて行いました。
4 調査地点
(1)土壌調査
- 土壌(高津区,宮前区,麻生区):3地点(年1回測定)
<高津区:梶ヶ谷第2公園(梶ヶ谷5丁目),宮前区:東高根森林公園(神木本町2丁目),麻生区:王禅寺公園(王禅寺)>
(2)水質調査
- 海域:7地点(年1回測定)
<浮島沖,千鳥町沖,扇島沖,京浜運河千鳥町,川崎港防波堤沖,京浜運河扇町,川崎航路> - 河川:3地点(年1回測定)
<平瀬川(平瀬橋),三沢川(一の橋),二ヶ領本川(堰前橋)>
※( )内は試料採取地点。 - 地下水:3地点(年1回測定)
<幸区中幸町,中原区下沼部,多摩区菅稲田堤(稲田公園)>
(3)底質調査
- 海域:7地点(年1回測定)
<浮島沖,千鳥町沖,扇島沖,京浜運河千鳥町,川崎港防波堤沖,京浜運河扇町,川崎航路> - 市内河川:2地点(年1回測定)
<平瀬川(平瀬橋),三沢川(一の橋)> なお,二ヶ領本川堰前橋は,底質が採取できないため測定不能
※( )内は試料採取地点。
5 調査結果
(1)土壌調査
土壌調査の測定結果は次の表のとおりです。
いずれの地点も環境省が定めた環境基準に適合していました。
測定地点 | 試料採取日 | 濃度(pg-TEQ/g) |
---|---|---|
梶ヶ谷第2公園 | H12.11/22 | 29 |
東高根森林公園 | H12.11/22 | 1.9 |
王禅寺公園 | H12.11/22 | 2.5 |
備考:土壌中のダイオキシン類環境基準は,1,000pg-TEQ/g以下
(2)水質及び底質調査
ア 水質
市内海域,河川及び地下水水質の測定結果は次の表のとおりです。
いずれの地点も環境省が定めた環境基準に適合していました。
測定地点 | 試料採取日 | 濃度(pg-TEQ/L) |
---|---|---|
浮島沖 | H12.8/24 | 0.16 |
千鳥町沖 | H12.8/24 | 0.18 |
扇島沖 | H12.8/24 | 0.14 |
京浜運河千鳥町 | H12.8/24 | 0.17 |
川崎港防波堤沖 | H12.8/24 | 0.14 |
京浜運河扇町 | H12.8/24 | 0.29 |
川崎航路 | H12.8/24 | 0.15 |
測定地点 | 試料採取日 | 濃度(pg-TEQ/L) |
---|---|---|
平瀬川(平瀬橋) | H12.9/20 | 0.27 |
三沢川(一の橋) | H12.9/20 | 0.71 |
二ケ領本川(堰前橋) | H12.9/20 | 0.46 |
測定地点 | 試料採取日 | 濃度(pg-TEQ/L) |
---|---|---|
幸区中幸町 | H12.10/11 | 0.45 |
中原区下沼部 | H12.10/11 | 0.35 |
多摩区菅稲田堤 | H12.10/11 | 0.26 |
備考:水質のダイオキシン類環境基準は,1pg-TEQ/L以下
イ 底質
市内海域及び河川底質の測定結果は次の表のとおりです。なお,底質についてはまだ環境基準は定められていません。
なお,今回の調査結果は,平成11年度に環境省が実施した全国542地点の底質の濃度0.066~230pg-TEQ/g-dryの範囲内でした。
測定地点 | 試料採取日 | 濃度(pg-TEQ/g-dry) |
---|---|---|
浮島沖 | H12.8/24 | 18 |
千鳥町沖 | H12.8/24 | 24 |
扇島沖 | H12.8/24 | 15 |
京浜運河千鳥町 | H12.8/24 | 36 |
川崎港防波堤沖 | H12.8/24 | 12 |
京浜運河扇町 | H12.8/24 | 65 |
川崎航路 | H12.8/24 | 13 |
測定地点 | 試料採取日 | 濃度(pg-TEQ/g-dry) |
---|---|---|
平瀬川(平瀬橋) | H12.9/20 | 1.3 |
三沢川(一の橋) | H12.9/20 | 1.4 |
(参考)用語の解説
1 ダイオキシン類
ダイオキシン類対策特別措置法(平成12年1月15日施行)では,ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF),ポリ塩化ジベンゾーパラージオキシン(PCDD)及びコプラナーポリ塩化ビフェニル(コプラナーPCB)を「ダイオキシン類」としています。
2 pg(ピコグラム)
重量を示す単位で,1兆分の1グラムを指します。
3 ng(ナノグラム)
重量を示す単位で,10億分の1グラムを指します。
4 TEQ(毒性等量)
「ティー・イー・キュー」と呼び,ダイオキシン類の量をダイオキシン類の中で最も強い毒性を有する2,3,7,8-TCDD(4塩化ジベンゾーパラージオキシン)の量に換算していることを示す記号です。
5 ダイオキシン類に係る環境基準
- 水質環境基準:1pg-TEQ/L以下(年平均値)
- 土壌環境基準:1,000pg-TEQ/g以下
- 底質環境基準:未定
お問い合わせ先
川崎市環境局環境対策部環境保全課
住所: 〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地
電話: 044-200-2520
ファクス: 044-200-3921
メールアドレス: 30hozen@city.kawasaki.jp
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