二ヶ領用水が国登録記念物(遺跡関係)に登録されました!
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二ヶ領用水の国登録記念物(遺跡関係)について
令和元年11月15日に国の文化審議会(会長:佐藤 信)から文部科学大臣に答申された「二ヶ領用水(全長約18kmの内、合計約9.2km)」につきまして、令和2年3月10日付けで官報告示され、正式に文化財登録(国登録記念物(遺跡関係))されました。
なお、本市における国登録記念物は、禅寺丸柿(動物・植物及び地質鉱物関係、平成19年登録)に続く2件目、遺跡関係では初めてです。また、用水関係では、立梅用水(三重県)に次ぐ全国で2例目の国登録記念物となります。

二ヶ領用水の概要
川崎市多摩区から川崎区に広がる多摩川右岸低地部を流れる用水で、用水の名前は稲毛領と川崎領の二つの領地にまたがることに由来しています。関東に移封した徳川家康から江戸近郊の治水と新田開発を命じられた小泉次大夫吉次(こいずみじだゆうよしつぐ)が、用水奉行となって慶長2年(1597)に着工、同16年に完成したものであり、多摩川における最古級の農業用水の一つとされています。多摩区上河原と宿河原の2箇所から取水し、高津区久地にて合流、その下流で溝口堀(みぞのくちぼり)、小杉堀(こすぎぼり)、川崎堀(かわさきぼり)、根方堀(ねかたぼり)の4本の用水堀に分水してさらに下流に導水していました。また、昭和14年(1939)には、余剰水を使用した我が国初の公営工業用水道も設置されました。
農業・工業用水として利用されてきた二ヶ領用水は、現在市民の方が親しめる空間として一部区間整備され、地域の人々に利活用されています。近世から現在に至る川崎発展の歴史を理解するうえで意義深いものであることから、今回登録されたものです。

二ヶ領用水の文化財登録に向けた取組について

二ヶ領用水の現状
現在の二ヶ領用水は、高度経済成長期の都市化のなかで、昔の様相と大きく変化しましたが、自然環境や景観に配慮した親水護岸や遊歩道などが整備され、治水・利水機能の役割を果たすとともに、市民の皆様に憩いや安らぎを与える「地域の貴重な水と緑の空間」として親しまれております。
また、さまざまな市民団体において各種イベントや桜、桃の植樹などの活動が行われています。




報道発表資料
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