中村量貢 建築板金 川崎市川崎区 平成9年度認定かわさきマイスター
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かわさきマイスターのシンボルマーク
ものづくりの原点である手をモチーフに、その発展を花の開花、鳥の羽ばたきの形で表現しています。
中村量貢(なかむらりょうこう)
平成9年度認定かわさきマイスター 職種:建築板金 川崎区
現代の住宅建築では、板金設備部品のライセンス工事が主流だか、規格外の工事でも長年の経験から作業の中身と金属の性質を熟知し、勘とひらめきで頭の中で設計図を描き、ピッタリとその場に納まるように仕上げる。メーカーの試作品の製作でも、この手作業による熟練技能は欠かせない。同業組合の役員としても尽力し、後継者を温かく養成している。1級建築板金技能士。
川崎区在住 有限会社ナカムラ工業経営
仕事を始めたきっかけは
父親が大工でしたので、その関係で建築方面の仕事に進もうと思っていたのですが、母親がその苦労ぶりをよく知っていたので猛烈に反対しました。それでたまたま親戚に板金屋がいたものですから、そこへ丁稚奉公にあがりました。昭和26年ごろ、15歳でした。中学を出てすぐですから、それから今日まで約60年近く、板金一筋でやってきました。親戚の板金工場で仕事を覚えた後、東京に住むおじさんを頼って22歳のとき上京(昭和34年)、しばらく蒲田で勤めた後、昭和39年、結婚を機に川崎に移り板金屋として独立しました。
仕事をする上で1番おもしろいと感じることは
飽きないで板金一筋に邁進できたのは、この仕事は自分でなければできないという誇りがあったからだと思います。仕事が好きだったということもあるでしょうが、特に苦にすることはなかったですね。たとえ苦労があっても、それを乗り越えるのは精神的な問題ですから。貧乏に育ったことで、どんなことでも耐えられる力が着いたのでしょう。人間関係は別として、仕事でつらい思いをしたことはありません。
中村さんが自分自身で誇れる技術は
「雨漏りがするから直してほしい」と依頼されることが多いですが、私が行くといっぱつで直します。それが自慢というか、私の誇りですね。現場を見れば、すぐ雨漏りの原因が分かるのです。これも長い経験の賜物かと思います。最近は屋根材もいろいろありましても、幅広い素材に対応できなければなりません。材料は注文に合わせ工場で生産されるため、現場でそれ自体を加工することはありませんが、雨漏りがしないように細部の調整をすることがいちばん重要です。要するに施工の仕方ですが、ここで雨処理の技能・知識が問われるのです。工場生産が一般的になった建築板金といえども、最後の施工現場でわれわれ技能者の腕の見せどころがあるのです。
ものづくりの魅力は
仕事をして、うまくできたという満足感ですね。満足できるというのは、仕事がよくできたという証拠ですから、自分の誇りにもなるし、お客さんにも心が伝わり次の商売にもつながっていくのではないでしょうか。、一言「夜遅くまで、よくやっていただきまして…」と感謝されると本当にうれしいですね。職人として一人で威張ってもしょうがないし、やはり皆さんに好かれることが基本ですね。
今後、ものづくりを目指す方へ
技術を習得するには、みっちりと腰を降ろして勉強するという姿勢が大事です。それと「やろう」という意欲ですね。技能や技術は、本人のやる気次第で磨きがかかってくるものです。専門学校にいくのも悪くはないですが、できることなら昔のように親方のところで修行したほうがいいです。学校で技術や理論は学べますが、まだまだ職人の世界は上下の人間関係が強いですから、それに耐えられるように成長するのは、やはり親方のもとでの修行ということになりますね。
中村量貢さんの技術を動画やマンガでもお伝えしています
平成9年度認定かわさきマイスター 中村量貢さん(建築板金) 【Youtube動画外部リンク】
中村量貢さん紹介マンガ【PDFデータ】
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お問い合わせ先
川崎市経済労働局労働雇用部技能奨励担当
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電話: 044-200-2242
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