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東高根のシラカシ林

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2018年7月20日

東高根のシラカシ林

東高根のシラカシ林

指定面積

28,748平方メートル

所有者

神奈川県

所在地

宮前区神木本町2

指定

県指定天然記念物 昭和46年12月21日指定

解説

 関東地方内陸部の平野・丘陵・低山地にかけては、かつてシラカシ、アカガシ、アラカシなど、カシ類を主としたシラカシ群集と呼ばれる常緑広葉樹林に覆われていたと考えられている。しかし、この地域は古くから人間の生活域であったため、これら自然林のほとんどは破壊され、完全な姿で残存している林分はきわめて少ない。多摩丘陵の森林植生のほとんども、常緑広葉樹林が破壊された後に再生した雑木林(クヌギ-コナラ群集)におきかえられている。こうした中にあって、東高根シラカシ林は自然林にきわめて近い森林形態をとどめ、比較的広い面積で残存している。
 東高根森林公園は東名高速道東側にあって緑が丘霊園に隣接し、南側を流れる平瀬川方向から谷戸が入り込んで丘陵地を開析している。この沖積地は、長い間水田として利用されてきたが、その後放置され、多くの湿性植物が生育していた。現在まで水路や観察路、休憩所の設置、草木類の植えつけ等、公園としての環境づくりが全域で進められてきた。
 駐車場に近い丘陵地には、クヌギ、コナラを主体とする雑木林・クヌギ-コナラ群集が成立している。春の木々の芽吹きと開花に始まり、秋の多彩な紅葉等森林景観は四季の変化に富んでいる。天然記念物シラカシ林は、古代芝生広場のある丘陵斜面に発達しており、うっそうとうした常緑広葉樹林独特の森林景観を形成している。シラカシ林の構造を垂直的に見ると、高木層から草本層までおよそ4つの層から成り立っていることが分かる。樹高20mに達する高木シラカシなどの樹冠が空一面を覆い、亜高木層にはヤブツバキ、モチノキ、ヒサカキなど、低木層のアオキ、ヤツデ、ネズミモチそして草本層のジャノヒゲ、ヤブラン、常緑シダ類など多くの植物が生育している。各層の植物は高さに応じて生活の場を分かち合い(住み分け)、安定した植物社会を形成している。シラカシは、高木層から草本層まで全ての階層に生育し、植被率も高く調和のとれた自然林の林相を示している。また、全ての階層に常緑植物の多いのが特徴であるが、とくに高木層のほとんどは常緑樹種から構成され繁茂している。
 林床には落ち葉が一面に堆積しており、厚いところでは15cmに達し、黒色土(黒ボク)の厚さは60cmにもなる。表土を形成している黒色土は、たんなる土壌というだけではない。落ち葉や枯れ木などを分解し、植物養分を供給する機能を果たす微小生物やバクテリアが豊富に棲息している。これらは、自然林の保全に欠くことのできない、重要な自然の構成員であることを理解する必要がある。シラカシ群集の残存林は断片的で、まとまった面積のものはきわめて少ない。自然環境復元の指標としてだけでなく、学術的にも貴重な東高根シラカシ林を保護するには、シラカシそのものだけでなく土壌を含めた森林全体を、さらに周辺の植生をも含めた広範囲の保全が必要とされる。

東高根森林公園植生配分図

東高根森林公園植生配分図

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