吉永惠一 クリーニング 吉永クリーニング店 川崎市川崎区 平成22年度認定かわさきマイスター
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かわさきマイスターのシンボルマーク
ものづくりの原点である手をモチーフに、その発展を花の開花、鳥の羽ばたきの形で表現しています。
吉永惠一(よしながけいいち)
平成22年度認定かわさきマイスター 職種:クリーニング 川崎市川崎区
クリーニング業務全般、特にクリーニングの基本とされるYシャツの洗浄、手仕上げに卓越した技術を保持している。アイロン仕上げを大事にし、丁寧なクリーニングをする中で、その腕が評価されて多くの固定客をつかんできた。2005年度「全国ワイシャツ仕上げ競技大会」での優勝は、卓越した技能を象徴しており、手の技による仕上がりの違いで勝負をして多数の顧客の心をつかむ素晴らしさを証明した。手仕事の技で生きることの大切さを教えてくれるマイスターである。
川崎区在住。吉永クリーニング店経営。
仕事をはじめたきっかけは
15歳からクリーニング一筋で56年です。中学を卒業して、手に職を持ちたいと思っていたところ、いとこの紹介でクリーニング屋に住み込みで奉公することになりました。料理を作ったり、食べたりすることが好きなので、食べ物関係の商売もいいかなと思っていましたが、いとこが紹介してくれたのがたまたまクリーニング屋でした。それで、蒲田の親方のところで5年、それから別のクリーニング店で5年、その後、他のクリーニング店で10年間修業してから独立しました。
仕事をする上で1番おもしろいと感じることは
春の彼岸過ぎに、衣替えで仕事が忙しくなってくると嬉しいです。独立して46年間、目立たない住宅街の中で営業してきましたが、家族が食べていくだけの仕事があるのは、お客さんに技術を認めてもらっているからだと思います。仕事では他のクリーニング店に負けません。プレス機で仕上げる大手の方が安くていいという方もいますが、いいお客さんはちゃんと技術をわかってくれます。インターネットやテレビで見たと言って、わざわざ市外から来てくださるお客さんも何人かいらっしゃいますよ。
長年、継続して技能研鑽に努めることができた理由は
他のクリーニング店ではできないことができることが最高の喜びなので、やりがいがあります。例えば、今は何でもプレス機で押してしまいますが、モーニングの襟は本来は手仕事で、専用の小さな艶出しアイロンを使って丸めながら仕上げています。機械で押して固くなっても、アイロンでないと上手に丸まらないんです。木綿のブラウスやワンピースは特に技術を要します。ナイロンのアイロンがけは簡単ですが、木綿は絶対にごまかしが効かない。きちんとプレスしないと、きれいにしわが伸びません。
吉永さんが自分自身で誇れる技術は
ワイシャツの仕上げでは誰にも負けません。どこで働いても、自分の上をいく人はいない、と思いました。仕上がりにしわがなく、ぴしっとしていて、早い。他の人が2枚仕上げるうちに、3枚仕上げます。どこで見ても、早く仕上げる人は上手。のろのろと何回もこすっていると、糊がだめになって「逃げて」しまいます。ワイシャツだけでなく、背広の仕上げでも右に出る人はいません。テーラードスーツはアイロンのかけ方で仕上がりが全然違います。既製品のスーツは仕上げが簡単ですが、テーラードの背広はそうはいかないので、いい背広がくると嬉しくなります。
ものづくりの魅力とは
機械に頼らず、自分の手でやるからこそ、手仕事はすばらしいと思います。アイロンがけも、手仕事でやれば、機械でやるよりいい仕上がりになる。大量生産のものとは違います。ベテランになれば、時間もかかりません。機械は結局、何工程もあって人の手間がかかりますが、職人はひとつの仕事に集中できるので、仕事がはかどります。大手のクリーニング屋さんに「木綿のワイシャツは1時間に20枚、テトロンなら30枚仕上げられる」と言ったら、「機械より早いですね」とびっくりしていました。
今後、ものづくりを目指す方へ
機械ではなく、手仕上げで一つひとつ経験を積み重ねていくことです。人から教えてもらうばかりでなく、自分で努力しなければ、いい仕事はできません。どんな職業でも同じですが、ひとつのことを目指したら、あきらめずにそれに向かって我慢をしないといけない。辛抱、我慢がなかったら、上には行けません。これは今も昔も同じで、今でも一生懸命努力している若者は大勢います。辛抱すれば、将来、大物になるかもしれません。
下記サイトでは吉永さんの技術を動画やマンガでお伝えしています
平成22年度認定かわさきマイスター 吉永惠一さん(クリーニング) (Youtube動画外部リンク)
川崎純情小町のThe職人魂「かわさきマイスター吉永惠一(クリーニング)」 (Youtube動画)外部リンク
吉永惠一さん紹介マンガ (PDFデータ)
問合せ先
吉永クリーニング店
- 川崎区小田2-7-5
- 電話 044-333-1782
- ファクス 044-333-1782
- 営業時間 午前8時00分~午後7時00分
- 休み 日・祝
お問い合わせ先
川崎市経済労働局労働雇用部技能奨励担当
住所: 〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地
電話: 044-200-2242
ファクス: 044-200-3598
メールアドレス: 28roudou@city.kawasaki.jp
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