佐々木淑子(ささき としこ)【美容師】 平成9年度認定かわさきマイスター
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かわさきマイスターのシンボルマーク
ものづくりの原点である手をモチーフに、その発展を花の開花、鳥の羽ばたきの形で表現しています。
佐々木 淑子(ささき としこ)【美容師】 平成9年度認定
顧客の要望を十分に聞き取り、卓抜した熟練の技術でライフスタイルに合わせたカットを心掛け、親しまれている。後進の指導にも大変熱心であり、後継者育成のために育英基金を創設し、店舗2階を練習室として提供。講師として全国的に活躍。1992年の世界美容選手権大会で、日本人初の優勝者となり、日本の美容技術が欧米でも高い評価を得るようになった功績は大きい。
川崎区在住。
佐々木淑子マイスターインタビュー
仕事を始めたきっかけは
この世界に入ったのは偶然でした。親が病気で倒れ、進学をあきらめなければならなくなりました。就職先を探していたところ、担任の先生が川崎美容組合を紹介してくださり、今のこの美容室(前身)で働くことになりました。それ以来ずっと美容業の道を歩んできました。父が倒れなければ家業だった建設会社を手伝いながら別の人生を歩んでいたかも知れません。当時こちらには知り合いもなく不安でしたが、もともと手先が器用なことなどもあって美容の仕事が性に合っていたのか、無事今日まで精進できました。子どもの頃から友だちの髪を結ってあげたりして髪をいじるのは好きでしたが、まさか本当に美容師になるとは思わなかったです。
仕事をする上で1番おもしろいと感じることは
人を美しくすることで喜んでもらえること。美容師をしていて一番いいと思うのは、これだと思います。自分自身にとってもお客様の納得されるヘアができた時、技術の満足度を得られる喜びがあります。それと机上でパソコンに向かってする仕事と違って、まさに生きた人間に直接触れる訳ですから10人10色、その時々、素敵な触れ合いが生まれのが、また楽しいです。技術、精神面でお客様から全幅の信頼を得られるようになれば、これこそ美容師冥利に尽きます。
美容と一口に言っても、中身は幅広く奥深いので、やっていても飽きることがありません。やればやるほど面白みが増してきます。あと、後輩たちに自分の技術や知識を伝え、残していけることもうれしいですね。それに何と言ったって美容師って、定年がないのがいいですよ。
長年、継続して技能研鑽に努めることができた理由は
22歳の時に初めて川崎美容コンテストに出場し準優勝したのを口火に、コンテスターとして国内外の多くの美容コンテストに挑戦し続けられたことが大きいと思います。川崎大会の後、県大会、全国大会を制覇し1986年、ラスベガスで開かれた世界大会で日本代表として3人チームで出場、日本勢として初めて団体11位を獲得しました。続いて87年アジア美容技術選手権大会総合優勝、91年ヨーロッパ美容技術選手権大会、92年東京で開かれた世界理美容技術選手権大会(世界チャンピオン)で団体及び個人総合優勝を果たしました。同年、ウィーングランプリ国際競技大会、ゴールデンチューリップ国際競技大会でも総合優勝しました。
佐々木さんが自分自身で誇れる技術は
デザイン力、技術力、経験に裏付けられたコンテストヘアです。選手権大会では一定のルールが組まれ、その枠の中で技術力を競い合います。出場者全員が同じ規定をこなしながら、その中で審査員の注目を集めるユニークなヘアデザインを創らなければなりません。
優勝するには、同じ土俵上にありながらも、ほかを圧倒するような独特なデザイン力と技術力が必要です。自分の好きなデザインではダメです。私は過去何回も国内外のコンテストに出場し、経験を積み重ねることでコンテストのための技を磨きました。コンテストに出るようになって海外の著名な先生方にもいろいろ教えていただける機会が増えたのもよかったです。
ものづくりの魅力とは
自分の自由な発想と能力と技術力で1つのものを完成させることができるのが一番の魅力です。それが形として残りますから、ますます醍醐味を味わうことができます。さらに、難しいことに挑戦できるというのもいいですね。それも難しければ難しいほど、ものづくりへの挑戦意欲が湧いてくるものです。
佐々木さんの技術を映像やマンガでも紹介しています!
平成9年度認定かわさきマイスター 佐々木淑子さん紹介動画 (Youtube動画外部リンク)
佐々木淑子さん紹介マンガ(PDFデータ)
お問い合わせ先
川崎市経済労働局労働雇用部技能奨励担当
住所: 〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地
電話: 044-200-2242
ファクス: 044-200-3598
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