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吉田 茂(よしだ しげる)【和服仕立業】 平成23年度認定かわさきマイスター

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かわさきマイスターのシンボルマーク

かわさきマイスターのシンボルマーク

ものづくりの原点である手をモチーフに、その発展を花の開花、鳥の羽ばたきの形で表現しています。

吉田 茂(よしだ しげる)【和服仕立業】 平成23年度認定

吉田茂さん顔写真

和服仕立てに卓越した技能を保持している。横浜のデパートの特選売り場専属として、留袖・振袖などの高額商品の仕立てを32年間で6,000枚手掛けた。仕事の丁寧さに加えて、さまざまな工夫を継続することで、技能は向上を続けた。現在、デパートの呉服売り場は閉鎖し、仕事に追われることなく時間の余裕が持てることから、卓越した技を最大限生かしながら、和装の世界を次世代に伝える役割を担っている。日本の伝統の世界を拡大していくことが期待されるマイスターである。
幸区在住。吉田和裁所経営。

吉田茂マイスターインタビュー

仕事をはじめたきっかけは

親父の代から和服仕立てをしてきました。高校を卒業するころに、親父の仕事を継ごうと思うようになって、呉服店(東京)に就職しました。ここで(和服の生地になる)白生地や織物の素材の見方、又お客様の要望によるデザインや染色工程など、「きもの」に関わることについての基礎を学びました。2年ぐらいして、うち(父親経営)の和裁所へ飛び込みました。当時、私のように20歳ごろから和裁の仕事を始める者は少なかったです。体、骨のやわらかい内に入るのが「覚えが早い」といわれていたので、中学校を卒業するとすぐ、うちのような所に入って修業していました。

 

仕事をする上で1番おもしろいと感じることは

和服について語る吉田さんは輝いています

見た目、色あせた感じのきものを洗張りしてから仕立てると、生地に光沢が蘇えり、とても華やかな仕上がりになります。また、あらかじめ、配置が決まっている絵柄ですが、絵柄合わせはパズルのような感じです。それを合わせて、きものに縫い上げます。これらは一例ですが、仕立てという仕事は面白く、楽しさもあります。
また、納品に伺った時お客様から、『この前のきものとても着心地が良かったわよ!』と、喜ばれると、この仕事をしてきて良かったなぁ と思い、やりがいを感じます。

長年、継続して技能研鑽に努めることができた理由は

日本の民族衣装、きもの(呉服・和服)は、どの国の民族衣装にも負けません。きもののように鮮やかで、いろんな色彩を使っている華やかなものは外国の民俗衣装にありません。この、きものをお客様の注文に応え、お客様に喜んでもらえるものをつくろうとしてきたことが、技術、技能を高めていくことになったのだと思います。

 

吉田さんが自分自身で誇れる技術は

自分のモットーとして、修行8年目から『裁ちから仕上げまで、全て一人縫いの仕立て』をしてきました。そういうこともあって、いろんな注文がきます。急な仕事でも断らないようにしています。(仕立て職人の腕の見せどころの一例として振袖、礼装などの表地と裏地の生地を安定させる「ぐしびつけ」について)私は、1寸(約3.3センチ)の中に、9針が目安の「ぐしびつけ」というしつけをしています。やり方によって、粗くなったり、生地に糸がもぐったりしてしまいますが、それではいけない。縫い目がきれいに見えるようにしなければなりません。この「ぐしびつけ」は仕立ての見栄えに差をつけます。お客様に喜んでいただける、お客様から苦情の出ないものを届けるようにしたことが私の誇りです。

柄を見ながら最適な形で縫い合わせる
足も使いながら、縫い合わせます
熱くなったこてを使うことできれいに仕上がります

ものづくりの魅力とは

汚れた和服をほどき、洗い張りをして、仕立てをすると新品のような和服に蘇ります。私は反物を裁つとき(失敗したら反物代の弁償をすることになる)や、きれいに、そして金属の針を刺すのですから生地を傷めないように縫うなど、とても神経を使って仕立ての仕事をしています。このような苦労をして仕立て上げたものを手にしたとき、仕立ての仕事に魅力を感じます。

 

今後、ものづくりを目指す方へ

和裁への入門は、まず、あぐらをかけるようになること。仕立ては、あぐらをかいてします。(ひごろ、あぐらをかいていない人の場合)大体、30分ぐらいで、足がしびれてきます。
あぐらをかくのも仕事だと思って、我慢してやっておれば、仕事ができるようになります。

 

下記サイトでは吉田さんの技術を動画やマンガでお伝えしています

平成23年度認定かわさきマイスター 吉田茂さん(和服仕立業) (Youtube動画外部リンク

川崎純情小町のThe職人魂「かわさきマイスター吉田茂氏」 (Youtube動画)外部リンク

吉田茂さん紹介マンガ (PDFデータ

問合せ先

吉田和裁所

お問い合わせ先

川崎市経済労働局労働雇用部技能奨励担当

住所: 〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地

電話: 044-200-2242

ファクス: 044-200-3598

メールアドレス: 28roudou@city.kawasaki.jp

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