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春日神社・薬師堂・常楽寺境内及びその周辺の樹叢

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2018年7月20日

春日神社・薬師堂・常楽寺境内及びその周辺の樹叢

春日神社・常楽寺及びその周辺の樹叢

指定面積

7,148.45平方メートル

所有者

春日神社・常楽寺ほか

所在地

中原区宮内4-12-2他

指定

県指定天然記念物 平成4年2月14日指定

解説

 春日神社の社叢は等々力緑地の西側近くにあり、ケヤキ・シラカシなどの高木が一際目立っている。この地域は多摩川に近い沖積地で、社叢は自然堤防とみられる小高い所に発達している。周辺は住宅地となっているが、屋敷林をともなう農家の面影を残す住宅も見られ、かつては畑や水田が広がっていたものと推測される。
 常緑広葉樹を主体をする社叢は春日神社本殿の裏手にあり、20m以上に生長した高木層から数cmの草本層まで、大小さまざまな草木が多層群落を形成しており、鎮守の森としての風格をそなえている。常緑広葉樹林は常楽寺の墓地裏の道路沿いにもあり、森林の幅は狭いものの、常緑広葉樹やケヤキなどが高木層を形成している。境内の東側には高木にイヌシデが優占する落葉樹林があるが、常緑広葉樹の若木も多い。植栽木も多く混じっていて、人間による管理の大きさをうかがわせる。境内入口の左手にはヒノキ林があり、整然と植林され生育状況も良好である。その他クロマツ、イチョウ、ケヤキ、タラヨウ、ウメ、モウソウチクなど、さまざまな植栽木が境内をにぎわせている。
 常緑広葉樹からなる社叢は、相観的に植域を規定することは難しいが、高木層にスダジイが優占する林分とシラカシが優占する林分に区別できる。しかし、下生え植物には共通種が多く、群落を明瞭に区分することは難しい。これは、沖積地という立地条件から、長い間植生へのさまざまな干渉が加わってきた結果かと推測できる。スダジイ、タブノキ、シラカシの3種が全域に生育している他、ヤブニッケイやアカガシなどの常緑広葉樹、そしてケヤキなどの落葉樹が高木層を形成している。高木の多くは胸高直径0.8m~1.0m、樹高20m以上に生長して森林全体の樹冠を覆っている。亜高木層以下にもシロダモ、ヤブツバキ、モチノキ、アオキ、シュロ、チャノキ、ジャノヒゲ、ビナンカズラなどの常緑植物が多く出現し、安定した森林形態をとどめている。
 境内東側には、川崎市内の神社によく植栽されているイヌシデが高常在度で繁茂している他、コラナなどの優占する落葉樹林があり、タブノキ、アカガシ、スダジイ、ヒサカキ、キヅタなどの常緑広葉樹も混生し、自然林への遷移が進んでいることを示している。イヌシデなど高木の樹高は約20m、胸高直径は約0.6mとよく生長している。この林内にもサンゴジュ・イチョウなどの植栽木が混生する。
 この樹林には、いろいろな群落の構成種が混生して一見雑然としているが、主な種群の組み合わせからシラカシ群集に規定できることは間違いない。沖積地にかなりまとまった面積で残存するこの常緑広葉樹林は、川崎市域では他に例がなく、緑化を推進する場合のモデルとしての意味をもっている。この樹林と立地を保護するため、現在林内への立入が禁止されている。さらに、安易な植樹や空カン・空袋の投入を控え、マント群落を復元するなど森林構造を考慮した保全が必要である。

春日神社・常楽寺植生配分図

春日神社・常楽寺植生配分図

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