トーマス転炉 (とーますてんろ)
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転炉とは、高炉(溶鉱炉)でつくられた銑鉄から鋼(はがね)をつくるための炉。「トーマス転炉製鋼法」は、英人シドニー・G・トーマス氏が発明し、その後ドイツで急速に発展した。溶銑(銑鉄をとかすこと)中に空気を吹き込み、酸化熱により不純物である炭素や燐(りん)を除去するこの製鋼法は、短時間で製鋼が終了するばかりか、燃料不要というメリットがあり、近代製鉄技術三大発明の1つとされている。含燐鉄鉱石の乏しい日本では全く注目されなかったが、日本鋼管(現・JFEスチール)の創設者である今泉嘉一郎氏だけは、その有利性に着目し、燐分の少ない鉄鉱石には高炉中に燐鉱を加えて調整するという「日本式トーマス製鋼法」を発明した。このトーマス転炉は、当時の日本の鉄鋼増産に大きな威力を発揮し、日本鋼管は「鉄鋼業の実験室」と称された。
日本の工業の近代化に大きな役割を果たしたトーマス転炉は、昭和13(1938)年から昭和32(1957)年まで、同社の基幹設備として稼動し、旧川崎市市民ミュージアムに寄贈された。
現在、トーマス転炉は旧川崎市市民ミュージアムの除却に伴い、分解・取外しを行ったのちに、現在は、川崎区南渡田のJFEスチール株式会社敷地内へ移送・仮置きをしている。
当該敷地は、同社が公園として整備を予定している場所で、トーマス転炉の保存・活用に向けて、同社と川崎市とで協力して設置に向けた調整が進められている。

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