レコード「味の素音頭」　（れこーど「あじのもとおんど」）

　このレコード「味の素音頭」は、昭和5（1930）年に宣伝広告用品の一つとして作成されたもの。昭和10（1935）年前後に流行した音頭・小唄にのせてレコードを作成し、踊りの振付けをつけて宣伝に利用した他、営業活動の宴席で賑やかに唄われた。「日本エヂソンレコード株式会社調整」と印刷された紙袋入りの25cmSP盤で、レコードの他に味の素音頭振付の解説（図解及び説明文）が付属している。
　収録曲の表面は「味の素音頭」で、島田磐也作詞・長津弥（義司）作曲・鈴丸唄・藤間喜与恵振付。裏面は「味の素行進曲」で、佐藤惣之助作詞・岸清作曲・唄は味喜夫、素子となっている。
　島田、佐藤、長津は、戦前・戦中の流行作詞、作曲家であり、歌謡曲や軍歌など数多くの作品を手がけていた。また、佐藤家は代々川崎宿の本陣を預かる家柄で、川崎との縁も深く、川崎信用金庫本店前には佐藤惣之助の碑がある。

※非公開

川崎市川崎区鈴木町1-1　味の素(株)川崎事業所内