在宅医療・介護の連携の推進
1.目的
超高齢社会を迎えるにあたり、本市は比較的若い都市ですが、今後、団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向け、後期高齢者の増加が見込まれています。また、後期高齢者となるにつれて要介護認定率は高くなり、要介護度が高くなるにつれて医療への依存度が高まる傾向にあると考えられます。
一方、本市の高齢者実態調査では、介護が必要となったときに、在宅で介護を受けたいと希望している方は半数を上回っていますが、施設への入居を希望している方は家族に負担がかかることを理由に施設を選択している方も多い状況です。また、人生の最期を迎える場所について、自宅で迎えられる方は1割強となっています。
こうしたことから、本市では、住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、医療や介護が必要となっても、本人や家族の状況に応じて、生活の場を選択できる環境の整備を図るため、川崎市医師会をはじめとした多職種関係団体等による「川崎市在宅療養推進協議会」を平成25年度に立ち上げ、在宅医療の充実、医療と介護の連携を推進しています。また、平成27年度からは、「在宅医療・介護連携推進事業」として実施しています。
2.事業内容
本市では、疾病を伴っても自宅等の住み慣れた生活の場で療養し、自分らしい生活を続けられるように、地域における医療・看護・介護が連携した、包括的かつ継続的な在宅医療・ケアの提供に向けた取組を進めています。
(1)川崎市在宅療養推進協議会の開催
本市では、川崎市医師会、川崎市病院協会、川崎市歯科医師会、川崎市薬剤師会、川崎市看護協会、川崎市介護支援専門員連絡会、神奈川県医療ソーシャルワーカー協会、神奈川県理学療法士会、地域包括支援センターなどの関係団体の代表が定期的に集まり、多職種連携の強化、在宅療養患者に対する一体的な支援体制の構築に向けた協議を進めています。
(2)在宅チーム医療を担う地域リーダー研修
在宅医療に係る医療・介護従事者に対する多職種研修を開催し、チームとして在宅療養患者・家族を支えていくための人材育成をめざしています。
<運営>
川崎市医師会
<参加団体>
川崎市病院協会、川崎市歯科医師会、川崎市薬剤師会、川崎市看護協会、川崎市介護支援専門員連絡会、神奈川県医療ソーシャルワーカー協会、神奈川県理学療法士会、地域包括支援センター、区保健福祉センター
(3)多職種連携推進に向けた取組
相談機関向けに医療資源情報をまとめるとともに、在宅療養をされている方のご自宅に置いて、多職種間及び本人・家族との情報共有につなげるための「在宅療養連携ノート」を作成し、普及を図っています。
あわせて、川崎市在宅療養推進協議会といたしまして、在宅で療養される方が、療養開始時からその後の療養を継続する経過の中で、節目となるタイミング毎に、専門多職種の方々が円滑な連携を進めるための情報共有の視点を整理した「在宅医療・介護連携のための情報共有チェックシート」を中心に、「川崎市在宅医療・介護多職種連携マニュアル」をまとめました。
医療・介護の専門多職種の皆様におかれましては、上記のチェックシートなどをご活用いただきながら実際のケアに携わり、在宅で療養される方のQOLの向上に役立てていただければ幸いです。
川崎市在宅医療・介護多職種連携マニュアル(Ver.1)(PDF形式,2.90MB)
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様式(川崎市在宅療養推進協議会編)
チェックシート(XLSX形式, 23.81KB)
在宅医療・介護連携のための情報共有チェックシート
連絡票(XLSX形式, 19.67KB)
医療と介護との連携連絡票
「認知症ケアパス」については、専門多職種の円滑な連携に向け、第1段階として、専門職向けを作成しました。また、今後、専門職向けの内容をベースとしながら、市民向けのものを作成する予定です。
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(4)在宅医療に関する普及啓発
在宅医療について、広く市民の皆様に知っていただくため、リーフレット「在宅医療Q&A」を作成するとともに、在宅医療情報誌「あんしん」を年2回発行し、区保健福祉センターや地域包括支援センターなどの相談機関で配布しています。また、毎年、在宅医療や終末期をテーマとした「在宅医療市民シンポジウム」を開催しております。
【在宅医療情報誌「あんしん」】
在宅医療情報誌「あんしん」創刊号(PDF形式,1.31MB)
在宅医療情報誌「あんしん」第2号(PDF形式,2.11MB)
在宅医療情報誌「あんしん」第3号(PDF形式,1.25MB)
在宅医療情報誌「あんしん」第4号(PDF形式,1.14MB)
在宅医療情報誌「あんしん」第5号(PDF形式,1.54MB)
在宅医療情報誌「あんしん」第6号(PDF形式,1.90MB)
【在宅医療市民シンポジウムの開催概要】
平成26年度シンポジウム概要(PDF形式,771.95KB)
平成27年度シンポジウム概要(PDF形式,598.14KB)
(5)各区における在宅医療推進に向けた取組
在宅医療を推進するための全市的な取組とともに、各区を単位として、(1)診診連携による在宅医の負担軽減、(2)多職種での緊密な連携の推進、(3)市民啓発など、課題解決に向けた取組を各区医師会の発意により進めています。
平成26年度 各区における取組状況(PDF形式,556.27KB)
平成27年度 各区における取組状況(PDF形式,1.27MB)
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- 川崎市地域包括ケアシステムポータルサイト外部リンク
川崎市の地域包括ケアシステムに関するさまざまな情報を発信しています。
- 在宅医療廃棄物の薬局店頭回収について
在宅医療廃棄物は、かかりつけの医療機関へ引き渡すようにお願いしていましたが、使用済み注射針と不要となった薬は、購入した薬局への持ち込みも可能となっています。
お問い合わせ先
川崎市 健康福祉局地域包括ケア推進室
〒212-0013 川崎市幸区堀川町580番地 ソリッドスクエア西館10階 なお、郵便物の宛先は「〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地」としてください。
電話:044-200-3801
ファクス:044-200-3926
メールアドレス:40keasui@city.kawasaki.jp

