ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

サンキューコールかわさき

市政に関するお問い合わせ、ご意見、ご相談

(午前8時から午後9時 年中無休)

閉じる

現在位置

伊藤 直義(いとう なおよし)【機械設計・製作】 平成22年度認定かわさきマイスター

  • 公開日:
  • 更新日:
かわさきマイスターのシンボルマーク

かわさきマイスターのシンボルマーク

ものづくりの原点である手をモチーフに、その発展を花の開花、鳥の羽ばたきの形で表現しています。

伊藤直義(いとうなおよし)

【機械設計・製作】 平成22年度認定

伊藤直義さん顔写真

分業化、高度化、高機能化されている工業製品をアイデアと機械、電気、化学の知識を駆使し、多くの企業をまわりながら、幅広い分野の知識の蓄積に創造性を加えて対処する。そこには数百種類の機械設計と製作を手がけてきた経験が活かされている。常に挑戦的な、創造的な分野の仕事に従事しており、あらゆる分野のニーズを聞き、図面を引き、作り方を考え、完成させる能力を保持している。ものづくりには何よりも勘が大事という、創造力豊かなマイスターである。
高津区在住。有限会社 伊藤工業経営。

仕事をはじめたきっかけは

高校を卒業して就職した会社で水力発電所の水車の設計をしていましたが、頭を使った方がいいと、短大の夜学に通い出しました。何でも気になることをやってみたい、という自分の癖ですね。仕事がだいたいわかってきた頃、別の土俵を求めて会社を辞め、夜学で知り合った方の紹介で火災報知器の工事の仕事を始めて、やがて防災会社を設立しました。しかし、やはり、自分の性に合わないので、もういいだろう、と。そして、人に使われずにある程度自分のスタンスを保てることはこれしかない、自分の考えやアイディアで機械や装置を作る仕事をしようと、この仕事を始めました。

 

仕事をする上で1番おもしろいと感じることは

細かい調整をしながらとりつけていきます

最初にお客さんと打ち合わせをしながら、どうしたら作れるかを考えている時が一番楽しいですね。「こうすれば、できる」みたいな。こういうものが欲しいと言われると、頭の中で構想を立てて、あの部品とあの部品を組み合わせてこういう制御をかけて、といった概略が浮かんでくるんです。それを細かく調べあげて、使えない部品を入れ換えたりしながら図面を仕上げていきます。最後に組み立てて動かした時は、また面白いなと思います。

長年、継続して技能研鑽に努めることができた理由は

次から次へと違うものを作ってきて、自分の性格にも合っていました。また、お客さん同士の口コミで仕事を依頼されることが多かったので、ほとんど営業に歩いたことはなく、気が付いたらこの年になっていました。機械製作が好きで、自分が思うままにやってきて楽しかったので、他に転身しようと考えたことはなかったですね。

 

伊藤さんが自分自身で誇れる技術は

やはり、動く機械ですね。塔のような構造物より、動いて何か仕事をするものが好きです。石を割る、餅をつく、肉に串を刺すとか。ブレーキ設計をやっている人は、ブレーキについては非常に詳しくても、それを走らせることまではわからない。たったひとつの要素でできている機械はないので、総合的に整理できないとものは作れません。自分はブレーキの設計をやっていても、しばらくすると駆動系はどうなっているんだろうとか、他のことが気になってくる。そして、気になったことはやってみたいし、どうせやるんだったら一生懸命やった方がいい。そうやってある程度の幅があるので、他で作れなかったものでも作れるんだと思います。

伊藤さんが開発した長さや変位を精密に測るための計器「ダイヤルケージ」
旋盤でプラスチック製品を加工しています
伊藤さんが改造した、モーターと電子機器を使った超低速の穴あけ機

ものづくりの魅力とは

頭の中で考えたものが実現して、目の前で動いてくれることです。例えば、自動でおはぎを作る機械を考えるとする。もち米を蒸す、蒸し上がったら臼で搗く、小豆を洗って煮るなど、たくさんの工程がありますが、最後に丸めたもちにどうやって小豆をつけるか。広げたあんこの中にもちを入れるとか、いろいろと方法を考える。そうやって考えたものが実際に出来上がって、動いてくれたら、「こいつはいいやつだな、ちゃんと動いているな」と思えるところが、面白いですね。

 

今後、ものづくりを目指す方へ

まずはいろいろなものを作ってみること。その時、例えば、モーターとはこういうものかと、壊したり改造したりしながら、部品ひとつずつに対して自分で考えて自分なりの感覚をつかんでいく。結果ではなく、その前の段階から理解していくことです。そして、何事も投入した時間が多いほど理解や財産が増えてくるので、とにかく何でも気になることに接していること。すぐに止めてしまったら意味がないので、必死でなくてもいいんです。頭の中で10年思い続けていれば、たいていのことは叶います。

 

下記サイトでは伊藤さんの技術を動画やマンガでお伝えしています

平成22年度認定かわさきマイスター 伊藤直義さん(機械設計・製作) (Youtube動画外部リンク

伊藤直義さん紹介マンガ (PDFデータ) 

問合せ先

有限会社 伊藤工業

お問い合わせ先

川崎市経済労働局労働雇用部技能奨励担当

住所: 〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地

電話: 044-200-2242

ファクス: 044-200-3598

メールアドレス: 28roudou@city.kawasaki.jp

コンテンツ番号20286