【片づけで叶える】人生後半の身軽で快適な暮らし方(11)
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自宅の整理収納についてのコラムを配信しています
多摩区では、安心して暮らせる「住まいと住まい方」を実現していくため、地域ケア包括システムの仕組みの一環として整理収納アドバイザーの方を講師に迎え、月に1回市民講座コラムを掲載します。
子どもが独立するなどのライフスタイルの変化や、自宅の老朽化などで、日々の暮らしの管理に困りごとが出てきていませんか?
人生の後半の暮らしの快適なものとできるよう、これからのことを一緒に考えてみませんか?
講師紹介
椎名ともこ (ココチプラス代表)
・整理収納アドバイザー1級
・宅地建物取引士
コラム(11) どうしたらうまくいく?意外と難しい実家の片づけ
最近、親御さんが高齢になってきた方たちから、「実家の片づけ・整理」をどうしたものかという声をよく聞くようになりました。
親御さんの方は「なるべく子どもに迷惑をかけたくないので今のうちに自分でモノを処分したり減らしたりしたい」と思っている方が多いようです。しかし、いざやろうとするとなかなか進まないようです。
子どもの私たちも、親にとっても自分にとってもよいことですから、ぜひ協力したいと思っています。しかし、実際に手伝ってみると、つい遠慮なく言ってしまい険悪になってしまう、という経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
●親御さんの気持ちを尊重して忍耐強く付き合おう
「実家はモノが多い」という方は多いと思います。
その原因の一つに、モノが少ない時代を過ごした世代は「もったいない」という考えが強いということがあります。長い人生の中での思い入れの強いモノもたくさんあるでしょう。ですので、モノを捨てることがより難しい世代なのです。
また、「体力や気力が衰えて片付け作業を長時間続けるのが難しい」ということがあるでしょう。片付けは、モノを移動したり、残すか手放すかを判断したりしなくてはなりません。年齢と共に体力や集中力を保つのが難しくなることも理解してあげてください。
私の実家も例外ではありません。昔は使っていたけれど、今は使っていないモノが大事にしまってあります。ほんの一例ですが、実家の押し入れにはお客様用の布団が何セットもしまってあります。今はもうお客様が来ることはほとんどありませんから、少しずつ整理していこうねと話して、2年くらいかけてようやく手放すことができました。
親御さんの気持ちを尊重して、あまり急かさずに、忍耐強く付き合っていくことが必要ですね。
●今現在の生活が快適になることを優先しよう
今の暮らしは現在進行形です。
まずは「現在の生活が快適になるための片付け」を経験して、家がスッキリすると暮らしが快適になることを実感してもらうことで、その後「将来のための『終活』としての片づけ」を受け入れてもらいやすくなるかと思います。
例えば私の場合、数年前に実家に帰省したときに、母が一番大事にしている「料理本の棚」を整理してあげました。何十年もかけて集めた料理本をブックスタンドで区切って月毎に並べ替え、取り出しやすくしました。母はとても使いやすいと喜んでくれました。
お盆の季節、遠くのご実家に帰省する方もお近くにお住まいの方も、何かできることから始めてみてはいかがでしょうか。
お問い合わせ先
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