【片付けで叶える】人生後半の身軽で快適な暮らし方(26)
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「自宅の整理収納についてのコラムを配信しています」
多摩区では、安心して暮らせる「住まいと住まい方」を実現していくため、地域包括ケアシステムの仕組みの一環として整理収納アドバイザーの方を講師に迎え、月に1回市民講座コラムを掲載します。
子どもが独⽴するなどのライフスタイルの変化や、自宅の老朽化などで、日々の暮らしの管理に困りごとが出てきていませんか?
人生後半の暮らしを快適なものとできるよう、これからのことを一緒に考えてみませんか?
「講師紹介」
椎名ともこ (ココチプラス代表)
・整理収納アドバイザー1級
・宅地建物取引⼠
コラム(26)「3年の時を経て、前へ進むための片づけ」
以前片づけサポートをご利用いただいた方のお話です。その方は50半ばで3年前に、長年闘病されていた旦那様を亡くされました。それと同時期に息子さん2人が独立し、1人暮らしとなりました。家族で暮らしていた戸建ての家から現在のマンションに引っ越しましたが、当時は慌ただしく、整理が追いつかず、前の家から多くの物が持ち込まれていました。
3年間旦那様の遺品や病院の書類などには手をつけられず、見返すことが辛いという気持ちもあったようです。しかし、時間が経つにつれて気持ちの整理が進み、「前に進みたい」という思いから片づけを決意されたのです。
整理の目的と目指す暮らし
その女性の希望する暮らしは以下の通りでした。
- 旦那様や息子さんの大切なモノを厳選し、限られたスペースに収めたい。
- 息子さんが帰省した際に使いやすい部屋にしたい。
- 家中に生け花を飾り、定年後はお花を通じて人を癒すライフワークを目指したい。
作業を通して見られた変化
はじめはモノを見極めて不要なモノとして手放していくのは迷いがあったようでしたが、作業が進むにつれ、積極的に片づけに取り組むようになりました。決断のスピードも速くなり、片づけが進むたびに前向きな変化が見られました。
作業後は毎日のように進捗報告や写真が届き、キッチンや洗面所、寝室の片づけも自主的に進めていることがわかりました。この変化には私も大変感動しました。
最後に、その依頼者様より「3年間の垢をとって、ようやく現実や今を見られるようになった」とのことばをいただきました。また、「モノが詰まっていると息苦しさを感じるようになった」との感想もあり、心の変化がモノの整理とともに進んでいることが伺えました.
今回の整理収納サポートは、依頼者様が3年間抱えていたモノ=メモリー・ストーリーと向き合い、前に進むための重要な一歩となりました。
整理を通して心の整理も進み、人生にポジティブな変化をもたらす力を持っていることを再確認するきっかけとなりました。
お問い合わせ先
川崎市多摩区役所地域みまもり支援センター(福祉事務所・保健所支所)衛生課
住所: 〒214-8570 川崎市多摩区登戸1775番地1
電話: 044-935-3306
ファクス: 044-935-3394
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