【片づけで叶える】人生後半の身軽で快適なくらし方(35)
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「自宅の整理収納についてのコラムを配信しています」

多摩区では、安心して暮らせる「住まいと住まい方」を実現していくため、地域包括ケアシステムの仕組みの一環として整理収納アドバイザーの方を講師に迎え、月に1回市民講座コラムを掲載します。
子どもが独⽴するなどのライフスタイルの変化や、自宅の老朽化などで、日々の暮らしの管理に困りごとが出てきていませんか?
人生後半の暮らしを快適なものとできるよう、これからのことを一緒に考えてみませんか?
「講師紹介」
椎名ともこ (ココチプラス代表)
・整理収納アドバイザー1級
・宅地建物取引⼠
コラム(35)「モノを買うのは『実験だ』と捉えよう」
「よし、片づけるぞ!」と気合を入れると、ついその勢いで収納グッズを買ってしまう―そんな経験はありませんか? けれども、そこで少し立ち止まることが大切です。
片づけは「整理収納」とも言われますが、実は「整理」と「収納」という二つのプロセスに分かれています。「整理」とは必要なモノと不要なモノを分け、不要なモノを取り除くこと。「収納」とは、残したモノの定位置を決めることです。したがって正しい順番は、整理 → 収納。つまり、収納グッズを買うのは最後のステップであり、片づけを始めた段階ではまだ必要ないのです。収納グッズも立派な「モノ」です。慌てて買うと、また新たな不要品を生み出してしまう可能性があります。
私自身も、たとえ100円ショップの商品であっても安易には買わないよう心がけています。調べて検討し、それが自分の生活に本当に合うかどうかを見極めてから購入するようにしています。とはいえ、慎重になった今でも「失敗したな」と思う買い物はあります。
たとえば少し前に水切りラックを新調しました。流しに直接水が流れるタイプで、水が溜まらずヌメリが出にくいという点に惹かれ、1年ほど悩んだ末に購入したものです。確かにお手入れは格段に楽になり快適でした。ところが、想定していたとはいえ流し台のスペースが狭くなり、洗い物のたびに小さなストレスを感じるようになったのです。毎日のことだからこそ、その「小さなストレス」が無視できませんでした。
そこで次に採用したのが、折り畳み式のラック。使う時だけ広げられ、使わない時は片づけてシンクを広く使える。しかもヌメリが出にくい。このアイテムは、私にとって理想的な解決策になりました。

この経験から学んだのは、「買い物は実験だ」と捉える姿勢の大切さです。実験には成功もあれば失敗もあります。そう思うと「せっかく買ったのに…」という後悔が和らぎ、不要になったものも手放しやすくなります。むしろ実験の積み重ねが、自分に本当に合う暮らしの形を見つける近道なのです。
モノを選ぶのは、暮らしを快適にするための「試行錯誤」。実験を繰り返しながら、少しずつ改善して毎日の生活を快適に暮らしやすい環境にしていきましょう。
お問い合わせ先
川崎市多摩区役所地域みまもり支援センター(福祉事務所・保健所支所)衛生課
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