絹本着色地蔵菩薩・二童子図
- 公開日:
- 更新日:
絹本着色地蔵菩薩・二童子図 1幅
年代
鎌倉時代
法量
- 縦100.9cm
- 横40.2cm
所有者
川崎区大師町4-48
指定
市重要歴史記念物
昭和59(1984)年10月30日指定
解説
地蔵菩薩は、釈迦入滅後から弥勒仏出世までの間、六道に輪廻する衆生を教化救済することを本願とする菩薩である。その際、あらゆる生類に身を変じて導き、地獄の責苦から救出すると信じられ、民間信仰をあつめた。
像容は、立像、坐像、半跏像があり、左手に宝珠、右手は施無畏印が基本であるが、平安時代以後、右手に錫杖をもって遊行する姿が多くなる。六道絵の中や六地蔵、来迎相など庶民信仰の対象として普及する。
本図は、図上に天蓋、頭光、光背の二重円光、宝珠と錫杖を持ち、流水岩上の蓮座に坐す。下方の二童子は『仏説延命地蔵菩薩経』に拠る掌善(向かって右、白色身で白蓮華を持つ)、掌悪(左、赤色身で金剛杵を持つ)と解される。延命地蔵菩薩は通常半跏像であり、二童子を配した作例は珍しい。本図は精緻な荘厳による仏画としての格調の高さと儀軌による図像を併せもつ作品で、鎌倉時代の制作である。
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