北條鉄工クレーンヤード
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西側外観(正面)

大屋根を支える巨大なラチス構造の柱

建築年代
昭和43(1968)年

規模
1,704平方メートル

構造形式
鉄骨造平屋建、セメントスレート葺

所有者
北條鉄工株式会社

所在地
川崎区鋼管通4丁目3番15号

登録
国登録有形文化財(建造物)
令和6(2024)年12月3日登録

解説
道路に面して建てられた重量鉄骨の制作組み立て等を行う工場。建築年は登記年による。設計は笠原設計株式会社。
山形鋼をリベット接合した箱形ラチス梁及び柱を組合せて大空間を造り、東・南面を波板鉄板張、内部に天井走行クレーンを三列収容する。
一部、ラチスではなく、鉄板で剛性を高めている。現代では、大スパンを得るために剛性が高いH型鋼やビルトH型鋼が使われるが、当時は、まだH型鋼が普及しておらず、接合に関しても一般ボルトや高力ボルトがなく、リベット接合で行われ、小さな部材を組み合わせて剛性を高くしたボックス梁で大スパンを得るための梁や柱が作られた。このようなリベット接合のラチス構造の躯体は構造補強が難しく、徐々に姿を消しており、再現が容易ではない。
この建物は街路側に対して、外壁がなく、大きな空間を開いて見せており、その圧倒的なボリュームの空間は当時の技術を象徴しており、工場がつくるかつての景観を伝えるとともに地域のランドマークになっている。

内観

東側外観
お問い合わせ先
川崎市教育委員会事務局生涯学習部文化財課
住所: 〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地
電話: 044-200-3305
ファクス: 044-200-3756
メールアドレス: 88bunka@city.kawasaki.jp
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